カテゴリ:映画エーが
三連休用にヘレンが市立図書館から借りてきた映画ビデオの一本。恥ずかしながら初めて見た。
1910 - 1920年代のアメリカ。カナダと国境を接するモンタナ州のミズーラという町が舞台。名前はミズーリに似ているが、ミズーリ湖とは遠く離れている。 スコットランド出身の厳格な牧師の父、真面目で秀才の兄、陽気で才能に恵まれながら、自分の生きる道を見いだせない弟。父は兄弟を家庭で教育したが、同時に自分の趣味であるフライフィッシングをも仕込んだ。兄は東部の大学へ6年間行き、学位を得て故郷へ帰ってきた。弟は地元の大学を卒業し、州都ヘレナで新聞記者の職を得た。仲の良い兄弟ではあるが、兄は弟の奔放な性格ばかりでなく、彼の釣りの腕が非凡であることを内心羨んでいる。弟は、学問を修め、堅実な生き方を選ぶ兄を尊敬している反面、内心では軽蔑している所もある。父は口には出さないが、皆に好かれ釣りが上手い弟を可愛いと思っているが、兄には学校を終えても仕事を決めかねていると咎める言葉がでてしまう。 父母が知らない実像の弟は、ギャンブルにのめり込んで多額の借金を抱え、喧嘩を繰り返して警察の世話になることもしばしば。兄はその度に貰い下げに。そんなことが度重なっても兄は弟に厳しく忠告することができず、目をつぶってしまう。 ある日、兄はシカゴの大学から教授として招聘するとのオファーを受ける。弟は家族と倶に兄の幸運を喜ぶが、自分も一発逆転をとまたぞろ賭博場へと向かう。 翌日、父と兄弟はいつものように鱒釣りに出かける。そこで弟はこれまでにない大物をフライで釣り上げ、父も兄も彼が釣りの天才だと言うことを確信する。 兄がシカゴに発つ日、警察から呼び出された。弟が喧嘩の末撲殺されたというのだ。彼は悲しみの中をシカゴへ旅発つ。 それから幾星霜。大学を退職し、故郷に帰った兄は昔のように川へ鱒釣りに行く。家族にも色々のことがあったが川は変わらず流れている。といった物語。 「川の流れと人の身は」という歌や「行く川の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず・・」という方丈記を思い出させる映画。アクションシーンもベッドシーンも無く、美しい風景が心に残る。 因みに、監督はロバート・レッド・フォード、弟役はブラビ。秋の一日に相応しい名画だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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