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2010年11月11日
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カテゴリ:世相雑感
30年前、父を癌で亡くした。甲種合格で兵隊にも行った健康だけが自慢のような父だったからか、発病後の進行も早く、開腹手術を受けたがそのまま縫合した。
当時私は南九州で勤務していたが、急遽帰省して手術に立会い、医師にはできる限りの治療をお願いしたが手遅れといわれ、途方にくれた。それでも何かできることは無いかと考えた末、当時話題になっていた丸山ワクチンに望みをかけてみようと思った。休暇をもらい、日医大付属病院の研究施設へ行って丸山ワクチンを入手し、主治医に使用してもらった。父は「こりゃあエエ、よう効く薬じゃ。楽になった。」と喜んでくれたと母から聞いたが、それから一ヶ月もしないうちに容態は急変し、急逝。死に目にも会うこともできなかった。ワクチンは本当のところ幾らかの延命効果があったのだろうかと疑問が残った。

その丸山ワクチンは今ゼリア新薬工業から放射線療法の副作用(白血球の減少)を改善する薬として販売されているそうだ。しかも今後は子宮頸がん治療薬として販売も準備中ということだ。このことを今朝の新聞で知って、私のささやかな努力も全く無益なことではなかったのだと安心した。当時は丸山ワクチンはインチキだという医学会あげての非難が強く、私は間違ったことをしたのかもしれないとずっと気になっていたのだ。
心の重荷の一つが軽くなった。






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最終更新日  2010年11月11日 09時07分25秒
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