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2011年03月17日
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カテゴリ:世相雑感
袋小路の福島原発。世界が注視しているというのに為すすべが無い。昨日、自衛隊のヘリで散水すると決定したものの放射能が強すぎて断念。今日になって強行したが、その理由は放射能が減少したからではなくてこのまま静観していても事態は悪化するばかりだから強行するなら今しかないと判断したそうだ。判断処置に全く合理性が無い。

プールの正確な大きさは知らないが、容量は100トン(キロリットル)の単位らしい。大型ヘリとはいえ一度に運ぶ水の量など知れたもの精々数トンの単位だろう。空中からの撒布だから半分もプールには入らないだろうから数百回は撒布しなければならないはずだ。一回の撒布に少なくとも15分かかるとすれば延べ200回と仮定して1機なら50時間、3機なら16時間は必要。その間に給油や乗員の交代などの時間も必要となるし、夜間は無理だ。とても合理的な方法とは考えられない。

機動隊の放水車が遠くから放水する案も試される。消防車より高圧の水だから遠くまで届くという計算だ。さすがにその昔放水車と戦った経験を活かした名案だが、如何せん放水量が少ない。一度に数分しか放水できないらしい。もともとデモ隊に冷や水を浴びせて戦意を喪失させることが任務だから長時間の連続放水は必要ない。要するに、これも警察の意地と度胸を示すだけに終わりそう。

パフォーマンス的対策はそれなりの意味があるのだろうが、本筋は本来機能を回復させることだ。その意味で送電線を仮設して電力系統を応急的に回復させ、仮設ポンプを作動させて給水しようという案は最も有望だと思う。こちらを可及的速やかに実現するのが近道だと思う。

要するに、判断の全てが合理性にかけるがそれでも緊急時の初動対処としては意味があったはずだ。判断の遅れが全てを無意味で非合理的なものにしている。

判断の遅れは適切な現状把握ができないまま逡巡したことが原因だろう。放射能が強く、原子炉も加熱状態でいつ爆発するかわからない。そういう状態で「冷静に推移を見守って」いる間ににっちもさっちも行かなくなってしまった。
結局は専門知識も十分とは考えられない社員の目撃談と、被害を受けて信頼できるかどうかもわからない遠隔測定器のデータだけを頼りに憶測で判断する結果となったわけで、これをどう評価するかは想像力の問題。当初は専門家の解説も「問題はない。危険なことにはならない可能性が高い。」と言う人が多かったが、実際には全く違った展開となった。

原発は極めて有力なエネルギー源であることは間違いない。しかし、一歩取扱を間違うと事故というだけでは済まされないほど大きな災厄をもたらすことも事実。原発を廃棄すれば安心だけれど、代替のエネルギー源は容易には確保できないだろう。
危険を承知で当面は原発を使わざるを得ないだろうが、民間企業である電力会社に原発を運用させることが適切なのか。利益最優先の彼らが自律的に問題解決特に初動対処を適切にできなかったという現実を踏まえて、再考されるべきだと思う。







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最終更新日  2011年03月17日 14時10分33秒
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