いわぴいのドラマ日記

2012/03/10(土)17:12

1リットルの涙 ~第9回~

ドラマ(776)

 自分の伝えたい言葉が伝えられないもどかしさと言うのは一体どんな気分なんでしょうか?いま、こうしてパソコンに向かいながら自分の頭でつむぎ出した言葉を文字として皆さんに伝えられることがものすごく幸福なことに思えてきます。それは、もちろん読んでくださる皆さんがいてくれてのことなんですが、この文字が乱れてしまったり、口にする言葉が自分が聞いたことがある言葉になっていなかったりしたら、人は言葉を使うことにさえ臆病になってしまうのかもしれませんよね。  発音が難しくなってきたとき、亜也は遥斗に向かって「もう完全に違う世界にいるんだね」と電話越しで泣き崩れました。もう何度見たかわからない亜也の涙ですが、この涙には今までとは違った意味がこめられていたんじゃないでしょうか?友達に支えられ、家族に助けられ、遥斗に見守られながら不自由な体を懸命に使って前向きに生きてきた亜也にとって「言葉」は、最後に残されていた大きな武器だったような気がします。「言葉」と言う文明の利器があったおかげで、僕らも彼女の人生を垣間見ることが出来たんですよね。その「言葉」を失っていくことが彼女にとってどれだけの恐怖であったかは想像に難くないと思います。  ただ、亜也にとっての救いは水野医師の一言だったのではないでしょうか?「聞く気持ちのある人には必ず通じるから」話すことに臆病になっていた彼女にとってこの一言が与えた勇気は計り知れないですよね。不自由なく話すことが出来る僕がきちんと伝えたいことを伝えないと言うことがどれだけ贅沢なことなのか考えさせられたような気がしました。遥斗のつぶやくような告白も彼女の勇気によって生まれたのではないでしょうか?  養護学校に転校したての亜也はやはり今までとは全く違った学校生活に戸惑いを隠せないようでしたね。そして同室の明日美が同じ病気で自分より病気が進行している様子を目の当たりにして、自分の未来を見せ付けられる様は見ているこちらもたまらない気分にさせられました。歩けなくなる恐怖を抱えながら懸命に歩くことをやめない亜也の必死さが余計に現実を浮き彫りにしているようで悲しかったですね。  それだけに同じ病気で明るく笑顔で過ごしている明日美の強さにはやはり驚かされました。いつも思うことなんですが、病気でテレビに取り上げられる人たちはなぜあんなに強くいられるんでしょうか?もちろんその影で病気の恐怖におびえながら暮らしていることもいることでしょう。その中で強く明るく生きている人たちの中に息づいているものは一体なんなんでしょうね?  そんな病気と闘う亜也に触発されるような亜湖の一生懸命さにも涙が出てきました。「亜也姉が出来なかった夢をあたしが果たしてあげるの。それくらいしか出来ないから・・・」勉強が苦手だったはずの亜湖が図書館で必死で勉強する様子もそうですが、亜湖の決意の強さに心を動かされました。何事も結果は運しだいと言うところが大きいと思いますが、情熱があるところに動かないものは少ないのではないでしょうか?「奇跡が起きた」とラストシーンで真っ先に亜也の部屋に飛び込んできた家族でしたが、その東高合格の奇跡を呼び込んだのは姉の夢を果たそうという亜湖の決意とそれを教えた亜也の生き様だったような気がします。  遥斗も父親にどれだけの覚悟があるのかと問われたことでいろいろと考えさせられた部分も多かったようですが、ついに正直な気持ちを亜也に告白しましたね。これからのことよりもやはり今を生きることが大切なんだと言うことを教わったような気がしました。困難な状況の中でも幸せは訪れるんですよね、きっと。ただ、来週は亜也がついに不自由だけでは済まされない状況に追い込まれることになっていきそうです。どんな夢が崩されてしまうのでしょうか?まだまだ見逃せない展開が続きそうです。 人気blogランキングへ 週刊ブログランキング TV Drama★Ranking 週刊ブログ王 ブログランキングに登録してみました。よかったらクリックしてください。宜しくお願いします。 

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