Life is beautiful

2008/09/10(水)23:39

人生いろいろ、な本

Daily life(214)

子供を寝かしつけた後の、唯一自分のリラックスタイムで読める本は、週1ペースで一冊、というのがいいところ。 ここ一ヶ月で読んだ本は・・・ 「遺品整理屋は見た!!」吉田太一 言わずと知れた、遺品整理専門業・キーパーズ社長が書いた、人生の最後のあり方。 よくもまあこんな悲惨な死があるな、というのが率直な感想。 だからこそ、何か裏があるからこそ、遺品整理屋さんに頼むのかもしれないけれど、最近では、孤独死した老人、自死した若者の家族の他に、オンもオフも満喫している悠々自適な独身女性からの事前見積もりも増えているという。 「誰にも迷惑をかけたくない。」「自分のできることはできるだけ自分の責任で。」とは、おひとり様の責任感から出る言葉らしい。 ---いままでこんなに頑張ってきたんだから、そこまで肩ひじ張って頑張らなくてもいいんじゃないでしょうか。人間は、みんないつか死を迎えます。そのときには誰もが必ず誰かのお世話になるのです。それだけは、自分ではどうしようもないことなのです。・・・「後のことは知りませんので勝手にしてください」では困りますが、取り越し苦労のしすぎもよくありません。いまを充実させ楽しむことです。あなたが楽しむ姿が周りの人を幸せにしているかもしれないのです。--- 私も、もしかしたら、そんな女性になっていたかもしれないし、もしくは、今後どんな未来が待っているかわからないから、孤独死するかもしれない。 でも、ここに書いてある著者の言葉のような生き方をしたいし、孤独死なんてもってのほか、最後は華々しく旅立てるような人生でありたい。 結婚式に数多く出席してきて、自分が結婚式をしてみて、そこに集まる人たちとその会場の雰囲気は、その人の人生を語っていると思う。 当然、お葬式も一緒のはず。 冠婚葬祭時は、晴れ舞台と考えて、生きていくのもいいかもしれない。 「楽園」宮部みゆき 先が気になって、どんどん読めるけれど、そこまでして引き込まれる推理小説でもないかも。 楽園というタイトルの付け方にもちょっとムリがあるし、終わりの言葉もあまり好きなものではないというか、説教じみているというか。 これを読むには、上・下とかなりの時間が必要だから、暇な人はぜひ。 でも、個人的には、「模倣犯」「火車」の方が力作、そして現代を象徴するようなストーリーで楽しめた。 「紀香魂」藤原紀香 結婚式の披露宴をテレビで見た時に、芸能人らしく派手だけれど、なぜか好感をもてた人。 昔、女子大生時代に愛読していたファッション雑誌「CanCan」でモデルしていた頃よりも、格差婚と言われようが自分にぴったりの人を見極める眼をもった今の彼女は潔くてかっこいい。 数年前に、神戸である結婚式に出席する用事があり、神戸ならではの可愛い雑貨屋さんめぐりや、美味しいお店で食に走れば、私も可愛げがあるのかもしれないけれど(笑)、ここぞとばかりに、「震災記念館」を見学してきた。 震災にあった人には不評らしいけれど、私には、色々な意味で衝撃的だった。 戦争の跡地、たとえば、原爆資料館などよりも、私が生きている、しかも損害保険会社に勤めていた頃で、地震保険の問合せが殺到し、当時のボスがたまたま神戸大出身ということもあって、蒼白になっていたこと、熱心に募金活動も行っていたことなど思い出して、全てがリアルに迫ってきた。 その後、藤原紀香という芸能人が、神戸の復興を願い、色々な活動をしていることを知った。 そんな彼女の、結婚式に発売された、この自叙伝、まあ、楽しめた。 想像通りの人だったけれど、活字にされると、ちょっと説教臭いなと思うことも多かったりして(笑)。 印象的な章。 自分より、女性が高いヒールをはいて高くなると、男性はどのような態度を示すのかというもの。 一緒に並んでも平気なのは、女性の言い分!? 彼女の旦那様については、、、「自分より背が高かろうが、足が長かろうが、彼にとっては関係なかった。女性は内面も外面もキレイでいたほうがいいとフツーに言えちゃう人。心地よかった。」らしい。 私も、そんな人が好き。そんな人じゃないと結婚できない。 答えはわかっていたけれど、念のために夫に聞いてみると、同じ答え。 まあ、夫は、背が高いので、あまり関係ないけれど(笑)。 男としての自信、度量が問われるところ・・・。 「感染」仙川環 臓器移植をテーマに医学の倫理や親子の情愛を描く医療サスペンス。 この手の本は、すいすい読める。 ちょうど10年近く前に読んだ、「凍れる心臓」を思い出す。 たまたま実家の本棚にあって、手にとってみたら、日本最初の心臓移植である和田移植のルポルタージュだった。 1968年から今まで、日本の臓器移植はどのような歩みを辿ってきたのか。 二つの本は、これからもずっと、日本の医療・法案が論議されていくであろうことをよく表していると思う。 ・・そして今借りてきているのは「吉原手引草」と「クライマーズ・ハイ」 「吉原手引草」は私にしては異色な本で、独特な語りも読みにくく、いちいち専門用語も多く、頭使うのでなかなか進まずに、延長してもらって、やっと半ばくらい。 読み出したら面白く、こんな世界もあったのかと。 古典文学を読む際・古典芸能を楽しむ際に、役立ちそう。 直木賞受賞作なのに、この本、私の住む街では人気ないみたいで、きっと次もまた借りられるから、人気の日航機墜落事故を報道する地元新聞記者たちの激動の一週間を描いていた「クライマーズ・ハイ」から読もうかな? 経験上、邦画は、映画化されるよりも、原作の方が面白い場合が多いような・・・。 何はともあれ、こうして本を読んでいると、人生いろいろだなと思う毎日。

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