2017/06/08(木)20:37
映画『サンドラの週末』
久しぶりに見たヨーロッパ映画。おフランスとベルギーとイタリアの共同制作で舞台はフランス語圏のベルギーの町なんだとか。もはや映画もEU共同体単位ってことなのかしら?
主人公の言ってることもやってることもわからなさすぎて「世界って広いんだなあ」でまとめそうになりました。どの時代、どの国が舞台であろうとも「人間」を描いている以上感情や感動は共有出来て、それが映画の良いところだとずっと思っていたんですがこれは。
サンドラという女性が主人公です。鬱でしばらく休職していてこの度復職しようとしたらそこの社長さんが「サンドラを復帰させるか他の社員全員に特別ボーナスを支給するかどちらかしか出来ない。みんなで投票して決めてね」と。これが金曜日の話。
当然皆ボーナスに投票しますがサンドラは「主任が皆をボーナスに投票するように脅したから無効。」と主張し週明けの月曜日に再投票するよう社長に掛け合います。そして土日の二日間かけて社員の家に突撃し「私に投票して」と頼んで歩くのです。
まず社長が社員に投票で選ばせるのにびっくり。
そしてサンドラがお宅訪問して歩くのにびっくり。面の皮厚すぎだろ。だいたい“主任の利益誘導”が不正なら「私に投票して」というのは不正じゃないんですか?なんで?
さらに16人という偶数で投票が行われること。あくまで過半数取らないといけないので半分だと負けです。でもこれ絶対遺恨を残しますよね?
せっかくの休日にしけた顔の中年女(サンドラ)に凸される不運な社員たち。「悪いけどボーナス欲しいし」と言います。そりゃそうだ。サンドラは泣いたりくじけたりたまに浮上したり「私だってお金必要なのよ」と必死に主張したり。途中でおうちに帰ってふて寝した挙げ句クスリ一箱飲んで自殺未遂をやらかします。いやもうあなた絶対治ってませんよね?復職出来たとしても働けるんですか?大丈夫ですか?
投票の結果もさることながら監督がどこを着地点にしようとしているのか?何を目指しているのか?ベルギー人にとってこれって普通のことなのか?もうホントいろいろ謎な映画でした。
ヨーロッパ映画って面白いなあ。