庭のチューリップが咲いた。去年は5cmほどの小さな葉を2枚出しただけだったので、咲くとは思っていなかった。3cmほどの小さな花だが、花壇が少し華やいだ。
我が庭に来たのは2002年2月である。暖房のきいた部屋で保管されていたためか、芽が出ていた。かわいそうだから持って帰って植え付けてやってほしいと頼まれた。とはいえ、2月。心配だったが、一応花壇に植えてみた。2cmほどの小さな球根が5~6個。か弱く見えた。
しかし、4月に3cmほどの小さな花が3つ咲いた。残りも葉はちゃんと出た。大きさからは想像できないたくましさだった。
それから2年、あいかわらず小さいものの、球根の数は増えた。しかし、色がくすむようになった。チューリップの寿命は2~3年と聞いていたので、もう終わりかと思い、処分してしまった。
しかし、彼らは強運の持ち主だった。小さすぎて見つからなかった2つの球根が去年の秋に芽を出した。花は咲かなかったが、そのままにしておいた。そして、今年の3月に芽を出すまでは、その存在も忘れていた。
あまりの仕打ちだが、これをばねに?たくましく咲いた花は、やはり小さいものの、きれいである。そう思うのは私だけだろうか。