初めて　その現場に足を踏み入れたのは
社会人になってからだった



大親分には　お会いした事はなく
組元から枝分かれした子分が
その組を取り仕切り
親分となり看板を掲げていた



シキタリも多く
わたくしなんぞに務まるかと
不安もあったが
心のどこかで
興味があった事も事実
誘われるがままに首を突っ込んだ



周りはベテラン揃い
貫禄ある姐さんには圧倒される
仰々しい挨拶をするも
あうんの呼吸で親分を持て成す



イザと言う時にと言われたブツも
懐の中で頼りなげに出番を待っている


その日は新入り挨拶の儀式
つまりカタメの盃を交わす式であった

シ～ンと静まり返った座敷の中で
自分の鼓動だけが聞こえた


回されてきたモノを目の前に
それを確かめ　頂いた後
わたくしは懐からブツを取り出そうと・・・



皆の視線が自分に注がれた
が！



ブツが






無ぇ～!?




お手洗いに行った際に
ソレを身から離していたんだっけ・・・


ブツを取りに行こうかと
ところが足が・・・
足が笑ろうて・・・
しかも爆笑状態
うっ動けニャイ！
こんな時　闘争が起きたらどーする
鉄砲玉役にもならんやろ・・・


すかさず姐貴分が助けてくれた
ヤレヤレ・・・



裏千家茶道体験 は
いい経験になった



抹茶は結構イケルし
チャカ（拳銃） じゃなくて
懐紙ナイナイ足シビレ事件は

笑えるし
和菓子は　ぅんまいし♪



あぁ～
裏社会も
オモロイと思えた
お陰で今は正座は得意



この頃は
裏ともご無沙汰してるが
また機会があったら参加しようっと



結構な 落とし前 お点前で・・・

ってかぁ？



あっ！
千利休も足がしびれること
あったのだろうか・・・












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