シュタイナー関連書籍出版社                イザラ書房編集室だより

2006/06/29(木)08:15

■退院しました!

エッセイ 後書き お知らせ(74)

6月下旬刊行を目指していたシュタイナーの『聖杯の探求』 (西川隆範/訳・解説)を、印刷所に入れてから入院したかった のですが、隣県の公立病院から退院した今日、宅急便で最終校 を印刷所に送り、7月中旬発売には間に合う段取りと相成りま した。 さて私は5日間の入院、40~50分ほどの手術を初めて体験しました。 ごく初期の癌細胞を切り取ってもらったのです。 今まで体にメスを入れたこともなく、脊椎麻酔注射も初めての 体験でした。 各種危険性についての説明を聞き、同意書にサインし、最良の 場合と最悪の場合を軽くイメージし、そして流しました。 なんだか宇宙船内を思わせる手術室にも緊張しまくっていました が、麻酔医の先生のユーモラスな話しかけでずいぶん気が和み、 手術が始まっても麻酔の100年の歴史、華岡青洲だの、焼酎を 患者に飲ませていたらしいよ、とかおしゃべりしていたような気も しないでもありません。 「ブログに書く?」 「もちろん!」 「克明に書いてよね、今回の体験記」 といったやりとりをしていたことを覚えています。 医療従事者の皆さんの様子を克明に描けるほど、筆力も医学の知識も ないので、ま、それは次回の機会と自分のスキルアップに期待してい ただくとして、不思議なことに入院日当日、シュタイナー医学の、そ れも癌に関する原稿が送られてきたことだけ皆様にお伝えしておきま す。 *入院前見たもの読んだもの  ビデオ『親分はイエス様』 (渡瀬恒彦/奥田瑛二主演・ミッションバラバ制作) ~イエス・キリスト生誕2000年を記念して製作された日韓合作映画 (韓国文化観光部映画振興委員会認定作品)。 クリスチャンの韓国人妻の愛情により、改心して堅気の生活に戻った日 本人ヤクザを描く。 不良牧師「アーサー・ホーランド」という生き方 いのちのことば社 ~実にシンプルな「あなたは愛されている」というメッセージが今の 私にはとても嬉しい、自由闊達な体育会系牧師の足跡とエッセー。 この人、イエス・キリストが担いだものよりは小さいけれど生身の人間 には充分に大きい十字架を担いで日本列島縦断し、さらには韓国まで行 脚しています。元やくざの人たちのミッショナリー「ミッション・バラバ」 創設にも尽力されたとのこと。 上記はもともと、アルコール依存症と鬱病を併発していた友人が、そのま た友人の、薬物依存症の子どもたちのための施設を運営している方を私に 紹介し、その折のプレゼントでした。 ハーレーに乗ったヘルスエンジェルスみたいなアーサー・ホーランド師の かっこよさにまいって、少年少女たちは説教を聞き始めんじゃないかなあ と私は思います。 俺は「ジーザス依存症」だそうです・・・ *入院中に読み耽ったもの よしもとばななのバリ島が舞台の小説。酷い暴力を受けたため多重人格とな らざるを得なかった少女とその(元)精神科医のお話。 しみじみとした悲しみ、深々とした希望が清々しい。 霊をまとうっていう表現が妙に心に残りました。 瀬戸内寂静『渇き』 旧約聖書物語 香山リカ本 なかにし礼『長崎ぶらぶら節』 *退院後読み耽ったもの よしもとばななのU.M.A(ほぼ日刊いとい新聞)

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