シュタイナー関連書籍出版社                イザラ書房編集室だより

2008/12/12(金)20:13

■JUNKUトークセッションに参加して

雑記note(17)

●『東北からの思考』(新泉社) ジュンク堂書店 池袋本店がOPENした時分は、小社イザラ書房も本郷から南池袋に移転して間もないころで、JUNKUトークセッションが行われる4階のカフェにはときどきお茶を飲みに行っていた懐かしい場所。 トークセッションはいつもなんとなく気にはなっていたのだけれど、実は今回が初めての参加。 仕事がら必要になってというより、最近の個人的な関心のありかが、このブログの新泉社 のトーク記事を見て、一致しているかな…? と私のアンテナにひっかかったので、『東北からの思考』の著者お二人(編集者&舞踏家)のトークイベントに参加してみました。 スタートは夕方7時なのだけれど、会場の喫茶室は6時半からOPENなので、ちょっと近くのキンカ堂で買い物後、早めに受付を済ませ、7月の流対協の「トーハン懇親会」以来のお目もじとなる営業の山田さんとしばし歓談。 はじめはまばらなお客様もだんだんと増え、NR出版会 ・事務局の天摩さんも加わって約30人ほどに。参加者は30代~60代くらいの幅広い年齢層。 1時間強、著者である講師二人(入澤美時、森繁哉各氏)の話があり、そのあとは参加者とのQ&Aとなるんですが、1時間の講演は内容に比して非常に短い感じ。 それでも、印象に残った言葉を列記してみると、ホログラフのように浮かびあがってくるものがあります。 ・(都市の?)人々がもつ予定調和的な農村への想念と【農村のいま】の差異 ・【祝祭】とはイベントではない ・集落における【人の気配】、【目に見えないつながり】、人と人との【関係のリズム】、   そして恐るべき速度で進行するそのようなものへの破壊 ・【寄り合いも祭りも】できなくなりつつある【限界集落】への凶暴な変化の波 ・農耕儀礼としての【芸能】という観念から、【個の芸能】としての農耕の所作という観点 ・農村の疲弊、商店街の衰退、まちおこし等々への(即効性のある?)処方箋はない。   しかし……。 ・土地のダンス ここで私が思い浮かべるのは、芸能と観光と伝統がうまく調和していたようにみえた1990年ごろまでのバリ島のウブドゥと、ソ連崩壊1年前に見たギリシアの島の生活やトルコ小アジア地方の田舎町。そしてパリでもロンドンでも東京でもソウルでも、若者のファッションと音楽志向はほとんど同期していたなあという実感です。 そして身近では全国でも名高い群馬・前橋市のシャッター商店街、隣町の銀座通りのゴーストタウン化。 ともあれ、まちおこしは義務感では成立しがたいもの。イベントをやって人を集めるという発想も表層的なものが多いような……。 「東北から考える」トークイベント。それを受けて私は「北埼玉から【芸能】を考える」日々が始まります。いずれ本にまとまればいいのですが、小社のテーマ、シュタイナーアントロポゾフィーの世界から友人たちの【新しき神楽】の試みが始められつつあるので。 初参加の今回、内的インスピレーションがピシピシ飛び交うトークイベントでした。山田さん安喜さん、お世話様! 澁澤@イザラ書房 ●出版流通対策協議会(流対協)のブログの中の▼出版者のつぶやきコーナー より転載

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