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詩誌AVENUE【アヴェニュー】~大通りを歩こう~

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> 鍾乳洞に拇指と藥指をあてて、肩をおとし、息をついた
> 森の小徑は露しげく、濡れ、谷底ちかくに咲く花を思わせた
> わたしの心臓。蝉の姿はついぞ見えず、降雨期にみのった
> 虹よ、寒暖すさまじいエジプトの夜のように・・・
>
>  わたしたちの歌は、行方なく木霊する過去―――
>
> 分解する完全な死体に蛆がたかり、我等の食物は、我等の水は
> 瞼毛をかざるしろい結晶、餓え、また貪る動物のごとし
> ああ、わたしの唇。軍手が落ち、ティッシュが落ち、ゴミは
> 人工と自然のあいだで、ヴェノスアイレス・・・
>
>  わたしたちの歌は、樹々の合間をぬけてゆく栗鼠―――
>
>   (・・・遠い過去、わたしたちは戦争をしていた。
>   気体がイオン化してプラズマを生じさせている。
>   火。それが水質・土壌・大気などを汚染する。
>   それを消すため、CO2を充満させて・・・)
>
> わたしたちは二千年かけて、静止しているかに見えた彫刻を
> 酸化させた・・・生命は硝子のように、その身を硬質化した、
> 我々は鏡をみている、氷山をみている、白熊をみている、
> ああ、ねむれる獅子の我がまぬこに、紅い血潮が滾り・・・
>
>   わたしたちの歌は、重い雲に遮られて届かないサイレンの音
>    いやSOS、救難信号のようだ―――
>
>   (・・・遠い過去、衣食住を洗練させてきた。
>   星かげの涼しさよ、葉よりこぼれおちた甘い雫よ
>   水。おまえが畑に群れをつくった、おまえが風の音を聴いた、
>   おまえはなんの為・・・? 裸婦のように横たわった・・・)
>
>   わたしたちの歌は、豊穣である、なぜならわたしたち詩人は、
>    ものみなすべてに愛されているから―――
>
>
>  * * *


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