テーマ:☆詩を書きましょう☆(8325)
カテゴリ:ムーヴメント
672 6行×4連「老ベアマン」
気まぐれな空想で蔦の葉を描いた老ベアマンの傑作のように O・ヘンリーが描きたかった、深い心の奥の、珍しい獲物を見たい・・・、 ―――もし、わたしが画家だったら、同じように芸術家の村をつくるだろう それは理想郷というよりは、窓辺に鉄格子を必要とする監獄のため・・・・・・、 安煙草をふかし、安酒をあおり、―――狭いアトリエと称した小部屋に 拳銃を隠し、みじめに絵の具で汚れた手を握ったり、・・・開いたり―――。 エルドラド、それは現代の錬金術、贋金の類か・・・、それとも 法律の判例をよく見聞きし、・・・抜け穴をみつけるあざとい者たちのことか。 わたしはきっと肥満するか、痩せて骸骨のようか、・・・あるいは腕に注射痕! 破滅は神がもっとも望む徳である「・・・彼は救済専門の立派な医者!」 わたしは古代の占星術のように象徴的なイラストを提供するかも知れない しかし老ベアマンなら・・・柩から来たのか、と皮肉るかも知れない 神様の祝福を受けた夢、恋人に愛された夢、・・・すべて、・・・おお、すべて わたしは自堕落な僻地、意識せざる幸運の山峡でそれを見る わたしは心が満たされない、安らぎが得られない・・・だって、老ベアマンだから アダムとイヴすら呪い、・・・おそらく老ベアマンは最高に愉快な皮肉屋 不機嫌そうな顔をし、ただ傑作を・・・傑作をと、射的の鴨みたいに口にする 背中にはねぎを背負い、赤子の手をひねるように打ち負かされる愚か者の名! 気まぐれな空想で蔦の葉を描いた瞬間、わざわいはその唇を暗紫色にかえた おそらく、先祖の墓を蹴飛ばし、光の洪水の朝のめざめと共に酒を飲みだす、 あのぐうたらな男―――老ベアマン、おそらくアル中の人間失格/駄目人間 でもベアマン・・・僕はあなたを枕にして、ヴェールも宝石もつけない この夜の頑なな、もつれあうタイミングの奇跡を信ずる おお、老ベアマン―――冥府王ハデスのごとき、ドーベルマンよ・・・! 673 情念とは夢か、夢ならば 我々は眠らずに夢を見ることが 煩悩であるように思う ――しかし我々は悟りと真理を第一に発見せねばならないのか? 我々は眠るように夢を見るだろう 悩みはその時に法となる ――そして我々は形あるものも形なきものもあると発見して眠る 674 バファリンは優れたお薬ですが、以下の点で欠点があります。 1) バファリンの半分はやさしさで出来ています 2) 頭痛の時は、がんばるな。 「したがって、症状によっては、眉間に皺、額に抗生物質メロン皺が・・」 ――患者の皆様ひとりひとりにあったお薬! 本当にしんどい時のあなたは、キャッチコピーのない薬で! 675 何故、嘘をつく――印象の違いについて―― 「フルスウィングを100回」⇒「フルスウィングは多分10回かそこらです」 「活け花とお琴を習っています」⇒「活け花とお琴を習っていたのは昔の話です」 「ニュヨークに行ったことがあります」⇒「と言っても、野球観戦をしただけですが」 「この恋は百年に一度だと思う」⇒「十年に一度の才能ってインパクトが弱いから」 676 尾崎豊の「太陽の破片」を聴いて 街に流れている根も葉もない噂が JOKER .,.,映ってはいないのでした 映ってはいないのでした.,., テーブルがあるでしょ、ええ――そこに、トランプがひと揃い置かれています。 紙芝居みたいに、絵と声ってなもんで、神経衰弱のひと組を見付けようとしている・・ 何年も経ってから、タイミングの感じが素晴らしく、杖を持たされた俳優。 ――彼の名を覚えた・・・何枚も撮った・・ある存在感(を、) 677 どのようにして死に至るか 「でも、一つだけ言っておきたいことがあるんだ・・・」 高度3万500フィートから機体がゆっくりと下降しながら0ポイントに至るまで、 (の、)もっとも臨場感あふれる重要なシーン、マイクで誰かと話している男・・。 「これは自動的に爆破するようになってる。・・でも、俺は面白いことを考えた・・」 ――考えてみたんだ・・ダイナマイトが爆破して死ぬのか、 それとも墜落して死ぬのか、と――」 678 ガラスづくりの巨大な建物があった。それは近未来の駅だ・・そこに入ると、イルミネーシ ョンのついた看板が淋しく一二枚浮かび合っているように見える、映画館の、狭い入口を思 い出してしまう。――ねえ、それはきっと窄まった口なんです。男性の煮えたぎるような欲 望を模した女性の奉仕的な行為の象徴なんです。ほら、・・鐘の音が聴こえる――。 679 画家が絵の具とカンバスで作ったのは、・・“モンタージュ”というやつでした。貧しい部 屋の中で凍結のち雪が降り雪融けと夏の街路のアスファルトの表面の温度が華氏の百度を越 す。・・アンバランスだね[背景やセット]・・・でも僕の好きな画家なら、強い調子の中に一種 のなれた柔らかみがあって、でも実は絵を描くのが恐しく億劫なのです。「不安というのは 、・・・あるいは傑作を作る人というのは・・」/それが声というものだ、声はいつも己が何者か わかっていない・・かかる態度を拒否するのを促進する、肉体なき何者かの思考―― 680 ネガティヴの堆積を《墓》と呼ぶなら 君は音もなくごそりと一つ歯が抜ける夢を、まごついた、ふわふわする!と・・ 星雲物質が集積されるために一種の巨大な環状星雲ができる。 たとえば世界の物理学が原子を取り上げる段階のように、 ネガティヴ、君はこの洪水のような雑踏の中を押し切ってゆく・・ よしきた! 群衆のいちばん背後のほうへ回れ―― 681 あの時、・・僕は怒りの感情を持ったんだ ある人は言う! さまざまなものが、人間のなかに住んで、巣くったと・・ ある人は言う! 心に感じたままを、嘆き悲しんだ果てに、怒りがあると・・ (・・・たった一人で、生きてゆくということを、教えてくれた人とバイバイする。 good-bye! 砂糖を目がけて集まる蟻のように、GO/STOP) ・・・そして――僕は、いま白い灰になりたい、魚の骨のような・・秋の雲に・・・ 682 読者サービス レェーディィー、ゴー 4分後 ナイスコンビネイション ファイッ・・ファイト・・・ちょっとタンマです レベルアップです・・ドリンク剤多用です―― ファイッ! ・・・あわわっ はうう パワーアップです 683 読者サービス 2 自称人気者女子高生「テレパシー能力よ。見て・・いま、スプーンをま、曲げるから!」 ・・やあん、曲げられない。チラ。もう一度チャイナの妖精チラ ちら見。 弱い、弱いのだあたし、インパクト弱いので腕をまくり、受動喫煙防止対策! 風紀委員に立候補する、剣道部にとりあえず入っておく、・・最終的に! 「眼鏡をかけてみました 裸眼では 愛は伝わらないと思うから・・」 映画宣伝! ――死にたくなるよ、でも、死んじゃいけない、なんとなく・・・! 684 ――そろそろ電車の時間だ。 ・・でこぼこな風、あかい風、あおい風、みどりいろの風 ながいあいだ、――『いつも、デンワが鳴っていた』 「・・・・・・。」(とりわけ 金木犀が 薫り始めると・・) 「・・・。」(じっと見ていた G線上のアリア を・・) ――こまやかな繁みが 夕暮れの中で 美しい鈴の音となる 685 バイトの募集はいつですか? 《ディストーション → リバーブ》 答 ドスの利いた声が風呂場で聞こえる ――かもめさんに言われて、「バイトの募集はいつですか?」 を、言い続けました。咽喉がかれました。割れました。すると、3日後、 隣の家から、鬼が! 686 よろこびのおたけび 変身シーン 奇々怪々なる呪文を教えてあげよう! 「ブー・ブブ・ブヒヒ・ブヒブヒ・フガガッ」 ――その時、祭りの音。「ラッセーラ・ラッセーラ」 キーボード・ソフト・タッチ。クリック/ダブル・クリック ガゴッ・ガゴゴンッ(自動販売機・・人形の入った箱が出てくる。) 「ブー・ブブ・ブヒヒ・ブヒブヒ・フガガッ――フガアアッツ!」 687 ジャラランッ カンカラカンッ ・・・落ちましたよ、大学 コロン コロロン ・・・受かりましたよ、幼稚園! ――やだよ ・・なぁに拗ねてるの ――やだよ ガチャガチャガチャガチャッ 【リバリバリバリドーン/落雷】・・アナウンスです、いまぼく、何歳に見えますか? パキッ・・・パキパキッ・・・・背もたれの角度を調整する 688 小鳥の囀っている樹の下を通る。 右に曲がります コルクで栓された小川 左に曲がります チャック・ファスナアアアア バックします 愛らしい、おどけた微笑、ばら色の皮膚 × × × 天使のように、すみれは微笑んで むらさき色のカーテンとなった お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年09月08日 08時09分13秒
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