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詩誌AVENUE【アヴェニュー】~大通りを歩こう~

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2011年11月13日
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カテゴリ:ムーヴメント
  7 自由律俳句 その一






機械の中に、仲間はずれのリアル・タイム在つて

あの頃の/ウクレレ/海が/遠くなる



見知らぬ町のエイプリル・ 夏の霧

暗い海の底に休業の札が貼つてある



末裔は夢にかくれてアルミ缶はオス猫になつて

廂に浮び出でゝ、ゐま確かに置けど



洗ひ上げる名残りとすれ違ふ天然のShower

ランドリーみたいだ、すかし見る闇の深きに



暗闇はバーコード只管波音

呻くもの死するもの、蚊群がって蝿



とゞまればワイパーに人去りし

ざんざ降り/耳栓すれば/一生/透きとおる



火が通りにくいブーケ亦ラッシュアワー

ベンジーは歌う、傾斜する/ビー玉の/失踪



ペンキが禿げた建物、シーツみたいだなと咳

魚は骨となる、赤ン坊は水かげろふになる



しづかに歯に染む、すべて去り

足下に虹がある夕陽がある水たまりがあるお前等



とむらうべき煙、虹の橋となりて

とりあえず、メリー・ウィドーはいない立つ水際



カーテンに羽ばたゐてゐる水の塊

ペンギンを見て、縦し、マラソンしよう



夜明けの釦にとまつてきた、爬虫類のかほ

雨降る夜は逆光のサーカス



しんしんと砂嵐あさひ浮橋

テトリスをする歳月を押し上げて



トンネルに雨が浸み出す

Sugar とゞまれば凍つてしまふ



停車場に着きたるは過去にならないバケツかな

非常ベル、堰、液



あはれみのことを言ふは三十一日の夜

日本の駅がある/さかなのしるしかい



世を疑ひ靴浮沈して足そこらへんに掛けておく

世界の水音/蛇口/噴射/くちびるをつき出し



ロボット・メールが記憶のたてがみを刈り

ひと日もの云はぬときめる朝の会議



おれは不良/この不漁はいやだ まぐろ漁船

喜劇? 美談! いつの世も逆さまにトンネルを抜ける



ゾウになるまでウシをみるワシ

受胎告知/生誕/リスト・カット/十字架



ちょっといい、寝そべって? ふんわりと雲に乗っかって

夜、蓮の花のつぼみに戻り



道路にてさくらの幻が落ちにけり

耳ちかよせて祝辞たまふはまだ年よりでなし



天地創造よ、よりグラフィックな図案を挿入せよ

道路に夜空を貼りて壊れたバイク残さず



鬱となりてバターとなりたき地殻応力天気図

しゃべらぬとは言え、時間はヒートポンプ



不可能に昇天する核実験

イエローはモンキーではなくカアド



か、かえるは、かなしく、あめ、か、える

かごめ、かごなし、おめめなし



風のない  横文字の  小さな看板

去勢された  蠍に  あの鋸なく



須磨でスマタおぼえたすっぽんぽん

スマ好き! たまたま好き!



官僚は完了という重さで昏れる

うつくしい国はまじなひをしないグッド・ナイト



しやがんだり、立つたり、目新らしいやふな店先き

酒はこぼれけり



大定規がほしい、でも線の見直しはしない

うねうねした道路、鉄道、乱暴なピアノ



右の眼閉じれば安全な避難地どこにもなく

左眼は抽象記譜、ビジョン・セラピーのかたさ



心をすっかり奪った

小麦をとった、埃及への逃避



這い上がる影、蔓のやふに前脚を白い化粧

ぎらぎらとうたひつゞけろ蜘蛛の歌



ちちはは、そよかぜ、じじばば、たつまき

ターナーは消しゴムのように死んでいる



窓から覗く子供たちいて、ある日皆あっち向きに

あの世へと歩ひている進化の縮図



かへせ! ぐるぐると×におちて 泥をさらふ遊びかな 

また、ねむれない泥は静かな流れに見せて



鉄棒を見れば 鉄を喰ふ鉄 てのひらの血

蛇口はジャグジーなり気球をあげて夏のピアニズム



柩よりペン光りおつくらがりのビル

鋼鐵は無駄なく、蝙蝠傘をも残し



握りこぶしする時ャ、まっくろな眼

まな板は鯉をさばき、刺客はうろくずでもうよごれ



もう夜明けか、という夢を見てまだ胸は蒼く

われは白紙、われは迫真



叫ぶともう似而非の神あらわれをり

雷光は動揺、いなづまはあをく



やはき風のささやき、血汐、おもふことまぎらすこと

不器用な抽斗もあり



早く行っておやり、朝の一番電車不安はポケットに

車庫の隙間、解剖台の空気、メス



ひとひらで塔を覆ふ夕空の花

遅れるものは舟、くらがりで桟橋が孵まる



お嫁さんでも貰う手の握り方になっていて

米洗う手より寿司握る手



死の島、海辺の廃墟散るといふ意味なり薔薇

千断れた花びらは言葉のドミノ連鎖す



島にペストが流行る、土砂の量か壁か

消火器がまないたを遠くする


さようなら人魚たち! ユラッと白あざらしや

しはがれた悲壮な声が、伝ふて流る、闇に乗じ



てのひらに砂、にぎりこぶしに暖流

濡れれば、愛撫 風にゆらる



額を割った鳩か!鳩ならば ズブ濡れて

首つり  (( ぶうらん  ぶうらん



親指締め具でよわ虫になる二月かな

まな板に湯をかけるが如き軍手


ドキュメンテーション朝寝してをりぬ

連想される弊 詠嘆。美的優婉 惨。



それは確かな青麦、質素で堅実家族を大切にする

年寄りでほどけぬ屈伸運動



ヴィーナスが言ふ「-物語の最後。」・・・花馬酔木のかをり

季語をロフト・ビジネス、と言ふ男なりわれは



ロックハーケンする夕方に買ふなりAsparagusを
                     まざ
美しい額なりしかど、女、ロッジの醜態して



もしやその切手の裏に八月の樹のなか

乳ぶさに似たりいちご、花ははやく枯るゝべし



「A Venus」慥に希望のある 思ふさま有りたけ

すこし映画のやふにワークアウトしやふ、君がゐないから



ダダイスム運動のシュルレアリスム陣営われは彫刻家なり

木の上の奇あつてよろしからふ



洪水の洪水の夏

うららかな



鳥の巣にリスペクトする排泄物が

いつまでもリザードする、雪、雪・・



菊分つリアル・リアリティーの魔の手

LDとなりたきわれの背中あはひ陽をうけた頂に家紋



にぎりめし食うか? とパクつたから ちとしつこゐ 

ケイチツはやはりゲイジツに限るとおどけるでもなし



ね、母さま、海明けはゆうえんちののりもの

橋から突き落とされる醜い娘との別れ



亀鳴くまゑに落とせ、さあ冷蔵庫でこほらせ

使徒たちの別れとはかのやふなもの



ユートピアンが言ふ、ちかごろ下痢が流行つてゐる

分けあつて高校時代のライトコート、どうしても



背がわれのてのひらなら、恋はクロッカス

ミニオンはミネラルどの掌にも



炬燵塞ぐミリタリーショップに足を挿入す

森の中の池/ゆけ 形態よ!



ポリグラムほしき脚立放任主義にとらはれ

蝶剥製となる、脚立あるかない貴族



幅ひろく見せて標識せまるやどかりに

なぜこんなことをしてくれたのです、御覧なさい



マッチ擦れば無縁と知るなり雪の果て

デューラーの祈る手に小便がしたゐ



死んでゐる無情にくらぶれば、不浄はアンタ

神様、佛様、聽こゑませふ。



聲も千切れて肌もあらはに伽話

ライラックはうたはない



(花よりも濃くにほふ)「あら?御用」「いいえ、いいえ」  

ミヨソティスはしかし都会の病、ドライ・スキン・・・



夕暮れの輝く光の表現はターナーを超ゑてゐた

廻はる廻はる、がらんとした遊具、都會派ディメンション



ティラノザウルスが新聞を踏む余寒かな

おかん! それはヤカンやがなもうアカンなってしもうたがな



細長く、痩せた、判らなゐをくりかゑしたい

用もなゐ雪しろと実にゐる餅のため



まつ黄いろな国で三半規管喪失するよろこび

誰も気づかない比喩こそよかれ、咽喉元の鼓動と



誰といても寥しいね、はは・・、二月らしくなつてきた

汚すとすればいよいよに、ちんぽこも、キスされたく



チェアウォーカーは見る、雲はたいくつ、雨もたいくつ

蛍烏賊とこしゑに光らむと知りけり



土饅頭/ほそい剃刀みたいな風が、ビルから

午前七時四十分の雨



伝わらぬ言葉をもたぬ俳人はダビングだから

裸の女はわれわれに何をあたえるか? 



キャンキャンとダブル・アイデンティティー

人体解剖図を見るなり、はた、隙き間だらけの若さか



蛇が蛇を喰ふ、鼠が鼠を喰ふ、人が人を啖らふ

しんぱ・しい )するうふぁぶりっくのこゝろかな



關り知らず。眠りにてあれ わが恐るゝところ

ダイヴ/ジャネレエションX) の献身/こぐらかつた蛙の大海



葉巻きタバコのなか のかなのこばたきまは と鏡は

鏡 (のなかのタバコ (のかなのこばたきまは 



シーラカンスも夢を見る鼻見ごろ

ホメロスを讀む児をながしシーリング /二月の部屋


                   ひと
蜂に手巾畏怖するスカートの似合う女

いざ筆をとってみると



扁桃腺動物がゐる蜂と太陽

それでおしまい、以上



囀りや犬を蹴るなりプライマリ・ケア

訳もなく苛苛するぜサブカル精神



湯呑みが二つ縁側にある二月かな

グレイテストヒッツとりあえず熱燗で



では失敬/留守である どんな真実がこもつていやふと

「沈黙の」ゴルディオスの結び目もベタ



死は痕跡予感は世界眼は万事へ

土曜日に蝿殺せども蜂襲いくる



ゆうこ なまえきくと みかんおもいうかぶ

たね どろりと とけるがまま 



無意識のライヴァルはモーゼの道を発見す

脱皮するライブカメラといふ手もあり



トンネルの垣をなくせる祖父の目線

慣らされていた。蟻の汗まみれ 三つ数えれば



せーので握って。うぅーんと手足を空に延ばした句

月に溺れやふ、風船の音も出ぬ時も



ここには書けないことをしてきます

人の顔に見ゑし電燈もあり



行く冬や ねばつて交つて お好きなやふに

紫水晶のかけら ポツケにつめて じゃそれ脱いでみよっか?



おはじき弾くばかりの月の月

この、泥棒猫!/お許し下さいご主人さま!



北風が 海の饑へなるとき「利潤」のために

臍のあたりから冬体操とゞけるかもしれぬ



きつねのよめいりは冬こおらる・れっどに名前をかえる噂

教へて遣らふ、路上のアーティストに五線譜を



クラシファイドに「暮らし」の三文字の押し花

いいから詰めて、硝子天井「環境にやさしい」から



神経腫瘍クラスター爆弾冬帽子

頬割れる歯剥きだすガムの破壊力は況や!



食堂に冬も飽きずにグラス・コート

春の七草キャタピラ・ベルトを履いてをり



断ち切ってゆけ! 辻にほつぽらかして、枯野

どん底だよ黒と影だよしやぼん玉



たゞかぼそくはかない一筋

コルクが落ちてゐる



クリープとゐふ歌聴けば、円形浮体の印刷とされ

鏡餅ある日そつくりそのまゝ永住し



インテリアは光りそよげる風のやふ

宇宙人による誘拐/しかしゐまではエクストラ・ライトさ



自転車にゐくたび足がはえるか寒椿

門を出てくる掃除機



南無阿彌陀佛、南無阿彌陀佛 ハテ、おまへはいゝかい

はだれ野はインセスト! (ハイ、インシャラー、インシャラー



ネエ且那、竿はこつちにふるさとはくじらに

「まつろはぬ」に流され、押し流されてをりんす



下世話川から湯上りのにほひがし、四十代

アンニュイは記号、夜ひとりで眼をあけていさえすれば



山肌の岩のくぼみ象のあずかりしらぬこと

冬空は喪服が好きなアラベスク







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最終更新日  2015年08月07日 09時36分50秒
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