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詩誌AVENUE【アヴェニュー】~大通りを歩こう~

2012年04月10日
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カテゴリ:宣伝

さあ今日のAVENUEは、H・ひろやすさんの音楽少年成長日記を紹介するよ。

《幸せは鐘の音とともに》とかいうのがタイトルだ(^◇^)

   (・・・はと、除夜の鐘って知ってるの、とマメニュー編集長が聞いた。

   ・・・あたりきしゃりき!はとのまめでっぽう!

      ――じんぐるべえ、じんぐるべえ、つつがはるう♪

        はと、それ根本的になにかまちがえてるよ(p_-)


  今日のはとの一言「すだこは、はともうまいかとおもう」


  (^◇^)



          「みんな、今年もまんとひひになれるといいな」

              ・・・何が言いたいの、はと(p_-)


       ――さあ、みんなも、ひろやすさんの所へ行こう・・ところで・・・


  はと、すだこたべないなあ(^◇^)


     ・・・はと、宣伝よりも食い気なのかい、おお(p_-)

       ・・・みんなも懐かしい子供時代にかえりましょう・・・



北條宏泰の音楽レビュー大興奮!!


妙泉寺の年越し



 子供の頃、学校が休みに入ると母親の故郷の山梨で過ごした。

母の実家は、甲府駅から車で20分ほどの田富町にある妙泉寺と

いう大きなお寺。冬休みも妙泉寺に行って年を越した。


 田富町は甲府盆地の真ん中辺りにある町で、今は隣接する村や

町と対等合併になって中央市と呼ばれるようになった。夏は蒸し

暑く、冬はとっても寒い所だ。盆地特有の寒暖の激しい気候の中

で、甲府盆地の人達は暮らしていた。


 お寺は天井が高くて夏はお寺の中に入ると涼しくて良かったん

だけど、逆にその天井が高いというのが冬になると凄く寒かった

りした。アルミサッシなんて物は無かった。木の枠にガラスを埋

め込んだ硝子戸だったから、ぴっしり閉め切っても何処からとも

なくすきま風がピュ~ピュ~と吹き込んで来た。北風大王様のお

通りだ。

                                    ふすま
 その上に石油ストーブさえ少ししか無かったのだから、障子や襖

をどんなに締め切っても余り温かくならなかった。天井は高いし、

一つ一つの部屋は広いし。かなり寒かったと思う。でも、子供は風の

子だったのか知れない。そんな事、僕には大して気にならなかった。

             こたつ
 暖房機具は、火鉢と炬燵だけ。火鉢も炬燵も炭を使って温めた。

大きな火鉢三つ、炬燵が三つ。炬燵は掘り炬燵が二つに、普通の

炬燵が一つ。それ等は居間や広間や離れに置いてあった。それか

ら、手焙り(てあぶり)と呼ばれていた小さな火鉢が十個位あって、

土間や台所などの人がよく集まる場所に点在して置かれてあった。


 背中を丸めて両手をこすりながら、拭き掃除を終えた後のかじか

んだ手を廊下に置いてあった手焙りにかざして温めていたおばあち

ゃんの姿。「おお~さむさむ~!」って声を出しながら、炬燵に滑

り込んで炭火の熱が全身に回って温まるまで、しばらく目を瞑って

いた若かりし頃の叔父や叔母の姿が昨日の事の様に思い出される。


 鐘突きの話以外にも、冬休みの妙泉寺での楽しみを思い出した。

お寺には母親の八人兄弟の末娘のおばちゃんが、特に可愛がってい

た真っ白な飼い猫がいた。真っ白でフワフワな“ルル”と言う名の

大きな雄猫だった。


 でも、僕がお寺に居た冬休みの一週間位は、彼にとっては最悪な

時間だったと思う。余りに僕がルルを追いかけ回して抱き上げて頬

にすりすりするものだから、嫌がって終いには僕がお寺に居る時期

には餌を食べる時以外はお寺に寄り付かない始末だった。


 それでも諦め切れずに「ルルゥ~!ルルゥ~!!」って大きな声

を出しながら、家の中や境内や裏の竹やぶをルルの姿を追い求め探

し回った。


 その内に、僕が冬休みに妙泉寺に来る頃には、暫く姿を消す様に

なってしまったみたいだ。猫の体内には、何か気配を察知するよう

な仕組みがあるのかな。「宏やっちゃんが来る頃になると、不思議

に家に寄り付かなくなっちゃうんだよね~。そんな事、何で分るの

だろうかね~?」と、まだ中学生か高校生くらいだった叔母もしき

りに不思議がった。


 妙泉寺には、書生さんやお弟子さんが常時数人住み込みで暮らし

ていた。大晦日になるとお弟子さんの中の一人が、自転車に乗って

甲府まで年越し蕎麦を買いに行った。


 今の人達なら、ちょっと考えられない事だった。当時の自転車は、

大きくて車体も相当に重かった。そんな自転車で、甲府まで往復した

なんて信じられない。特に帰り道は、切り溜(長方形の木の箱)に蕎

麦二十人前を入れて、それを荷台にロープでくくり付けて運んで帰って

来た。


 一升瓶に蕎麦汁を入れて、それも一緒に運んで来た。蕎麦はお店に

着いてから「何人前を下さい!」と言うと、その場で茹でてくれたそ

うだ。妙泉寺に戻って来る頃には、切り溜に入った蕎麦は全部凍って

いたそうだ。昔の山梨の冬が、どれほどに寒かった分るエピソードだ。


 僕の母親には、姉妹が三人いる。その中で母の直ぐ下の次女である

叔母ちゃんは、無類の蕎麦好き。彼女は運んで来たばかりの凍った蕎

麦を夜まで待切れず、皆に隠れて先に食べたそうだ。凍った蕎麦もお

汁につけると溶けて、それを皆に見つからない内に大急ぎで食べたそ

うだ。きっと、ばれて兄弟喧嘩も起きただろう。食い物の恨みは恐ろ

しいのだ。


 年越し蕎麦の具は、茹でこぼしたほうれん草に食べやすく小さく切

って甘辛く煮付けた鶏肉。そこに、ねぎを入れて食べた。僕のおぼろげ

な記憶の中で、その鶏肉や野菜の美味しかった事。味覚、、味の記憶。

妙泉寺の境内の端っこに作られた畑から野菜は取って来て、鶏肉は裏庭

の鳥小屋から一羽出して来て檀家の笠屋のおじさんが絞めてさばいてく

れたりした時代。流石に真冬だから、ほうれん草は何処かから買ってき

た物だったんだろう。


 今だったら有機栽培だ地鶏だなんて言われて、結構なお値段になりそ

うだな。でも、一番の御馳走は、皆の笑い声喋り声だった。大勢で食べ

る年越し蕎麦は、どんな物にも代え難い特別な味がした。









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最終更新日  2012年04月10日 19時38分00秒
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ひろやす^^   H・ひろやす さん

カモメさん、
ありがとう! (2012年04月10日 23時15分33秒)

いやいや(*^。^*)ン   カモメ7440 さん
こちらこそ、こちらこそ^^ (2012年04月12日 02時09分10秒)

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