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詩誌AVENUE【アヴェニュー】~大通りを歩こう~

2015年04月05日
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カテゴリ:詩集Link
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 ちっとも

 鳴きやまなかった


 だから、ぼくは

 コンパスの針で刺してやった


 ノートの上に

 くし刺しにしてやった


 そうして、その細い脚を

 カッターナイフで刻んでやった



        田中宏輔「虫」より


   *



 虫のくせに・・・



 この街はいつも何処かで涙と溜息を、
 
 明晰な文字の中に置いてゆく。

 それが白骨なのだと。恐ろしい様相で右へ左へ、

 上へ下へ。しずかに崩れおちてゆく嘘の感覚は、

 途切れることもないまま、雪が降るのを見ている。


 ――また問題が起きた。計算結果に問題が起きた。


 「・・・この街でまた誰かが死のうとしている。

 肉や皮膚を腐らせようとしている。」


 (――虫が・・・)


 この街はいつも、結ばれないまま捨てられる。

 冷えた血は、不幸や生きる叫びに粘着く。

 それでも書類は作成され、記入洩れがないかチェックし、

 判子が押される。

 
 誰かが言った。

 「蛇口からはじけ出す、ビー玉なんだよ、本当は。

 ある崖上の感情で、痩せた忘れえぬ非凡な蝋燭の揺らぎ。

 壊れやすいんだよ。でも、光と音は、それを水にする。」

 
 「・・・この街に、陽が射すと、風が動きだす。

 葉の動きとして。無数の瞳が、道路を。看板を。

 標識を、思い出す。でも、きらきらとした光を、

 面倒臭いもののように、必要のないもののように、

 見つめながら、歩いてる、歩いてる、人、人――」


 (虫のくせに・・・)














最終更新日  2015年04月06日 08時16分44秒
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Re:詩集Link(1-17) 田中宏輔さんの詩「虫」へ 写真詩:塚元寛一さん(04/05)   AVENUE2010 さん
まあ別にどうでもいいんだけど、一応、
書いておく。
(すごいところを選んだな、
という感じもするので、)
田中さんのそれは、バロウズ的なんだろうな。
筒井康隆みたいで僕は面白かった。
耳から虫がでてきて、いじめるっていう詩で、
これを見た時に、
ああ、自虐だなと思った。

だからこの残酷さって、実は、
見える形で展開されてるけど、
虫をいじめてるんじゃなくて、
感覚によって、自分をいじめてるんだ、と。

だからこの虫をいじめてる箇所は、
すごくよいと思うんだな。

もちろん解釈はいろいろあると思うけど、
(だって母親と虫をリンクさせてる箇所がある、)

まあ、説明することは野暮だという気はする。
ガンダムを野暮だって言う人もいる。
感情表現豊か? いや野暮だよ。

まあただ、こういうのを選ぶのって、
僕の悪意じゃないかと言われるなら、
それは違うけど、
別に、はいそうですよ、でも、
本当はいい。

田中さんは作って、僕も(本当にね、)
胸を借りて作ってる。

でもまあ、こういうフォローをしてると、
誤解される。
僕は田中さんはともかく、
(文学極道の田中さん、と思ったことは、
僕、一度もない)
文学極道は嫌いだからね。

まあ、悪意はない。
ただ、悪意というのは、沈黙のこと。
僕はそう思う。

AVENUEも、灯台のブログもそうだし、
詩壇もそうだ、
何にもせず、ただ毎日だらだらやって、
お、何かしてるな、へえ、ふう、
そっちの方がずっと悪意。

まあ、わかるとは思うけど、
変な理解の仕方をする人いるから。

説明しても、しなくても、
わかんない奴って本当にいる。

残念だけどね。
そういう残念な人が、
普通の人間のふりをしてる。

まあ、別に田中さんが頭おかしかろうが、
僕が狂ってると言われようが、
そんなの仕方ないんだけどね。

まあ、一応書いておく。野暮ですまない。 (2015年04月05日 23時14分11秒)

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