the condition
of being sexy
彼女は色っぽくなまめかしく体をくねらせる、
胸が大きく開いた下着は男性を喜ばせる以外取り柄のないもの、
それでも温かで柔らかいものがはちきれそうなのは、
開きの幅や深さによってセクシーさを演出しているからだ。
女は父系の血統維持のために子どもを産むものという父権的な儒教倫理、
しかしいまでは、それも時代錯誤の心理劇。
鎖骨や、首や、顎が、しなやかなラインの息づかいを持っている。
プロポーションの美しい女性は見抜いてる、
男性が実際より立派で賢く見せたがる悪い癖を持っているのだと。
見る者を圧倒させるような迫力をもつ肉体。
くびれは角度という蝶番、
それは自分が今他人の眼にどのように映っているか、
たえずチェックするからだ、そして羞らいは自信となり、
そのフォルムはより優雅になる。
酔いや疲れも、きわめて肉体的な性への関心をあらわにする。
溜息が出そうなくらい魅力的な笑顔に白い歯をのぞかせながら、
女の子のふりをしたり、高嶺の花を演出したりする。
馬鹿で自分勝手なふりもできる、
そして気まぐれでミステリアス。でも多分、本当は、
犬の散歩をしている時の彼女が本当なのかも知れない。
日曜日、少し野暮くさそうな格好をした彼女と公園ですれ違う、
僕は挨拶しながら、思う。肉体だってそうだよなあ、と。
自分の意志でそうしてるということが美しいんだ。
服を脱いで下着になるのが美しいんじゃない、
もちろん、その美しさが悪いということじゃないんだけど、
本当は、そういう美しさを僕は信じたい。
原画サイズ/特大サイズ
詩とArt_Works:
塚元寛一さん &KAMOME_STUDIO
画像素材: イラa。写a