孔雀
芥川龍之介の『孔雀』は、
人が偽鴉と孔雀の区別もつかずに、
乱暴をした経緯を説明し、
さながらテーブルの上の古いランプの灯影。
夢の国は所詮屏風の中にしかなく、
素晴らしい感動も膀胱に覚えた尿意として、
処理される、と。
感情の最後の一点のある静かな気持ちとして、
嬉しいとか悲しいとかという区別を、
みだりに見出そうとするのは、
単調であるがゆえ、だと・・・・・・。
夜は刻々と忘れられたるものの如く静かに更け、
伊良子清白の『孔雀船』のようなものを、
僕に思い出させる――。
武器や装甲車じみた近代詩の前の時代の、
たとえば、
とねりこの葉が落ちたわびしさのような、詩を・・・・・・。
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詩とArt_Works:
塚元寛一さん &KAMOME_STUDIO
画像素材: イラa。写a