interior
時計はインテリアのフェラーリ的速度計で、
いかにも都会的な生活を送っている。
大人になってからの付け焼き刃のセンスとは違うことぐらい、
航海に出る時の期待感と躍動感を表現した感じで理解できる。
が、価値観や、美意識を押しつけてはいないか、という一種の疑問も、
そこに覚える。まるでショールームだ。
室内は建物や乗り物に生じる空間だという認識は、
無機的なものより有機的なものを好む傾向としてある。
クリーンなイメージで管理が容易な観葉植物は、
何処にでも見かけるようになっている。
誰かが言っていたが、外国と日本のインテリアの違いは、
ずばり気候によるものなんだ、と。
それはもちろんどうだかわからないが、手仕事と、
生活と芸術を統一するという手法は日本より外国向きだと、
僕は考える。見てると、心がなごんでくるというか、
リラックスするというか、開放されていくようなドイツの庭は、
僕の一つの憧れになっている。
玄関・庭などのエクステリアの重要性は現代的なものだろうが、
僕の好みは、ここでしか味わえない空気を持った空間のイメージ。
古い家具をレトロだという認識なしに理解されないのは、
ちょっとさみしい気もする。防火・耐震に優れていることや、
夏は涼しく冬は暖かいというのも、もちろん重要なことではあるけれど。
室内環境の向上を目指すことは、
ひとつには、どう生きるかもあったのではないかと思うのだ。
原画サイズ/特大サイズ
詩とArt_Works:
塚元寛一さん &KAMOME_STUDIO
画像素材: イラa。写a