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詩誌AVENUE【アヴェニュー】~大通りを歩こう~

2018年06月30日
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AVE写真illus.詩N2201 1705 No.12

空の星座、海の星座


操縦桿や、スロットル・レバーのある航空機。
たとえばアドリア海の、
ちょっと耳慣れない言葉を操る、
田舎の島に憧れる心理――。

数学的に計算された翼。
でも煌めきながら舞上がる葉のように、
職人の腕や感覚も残している・・。

セスナ、パイパー、グローブ、
ピーチクラフトにはもはや、
そういう難破船のようなところは、
ひとつまみも残ってはいないだろう・・。

イタリアやドイツでファシズムが擡頭し、
アメリカから始まった世界恐慌の年である、
一九三○年頃のアドリア海が舞台である、
あのアニメーション映画には、
あの主人公が、
曲芸飛行とか郵便飛行、
飛行レースの賞金稼ぎになるしかなかった、
一つの歴史的な事実がある。

戦争が終われば、
パイロットはいらない・・。

朱と紅の染めわけのもみじの雲のなかへ、
そうまるで母の胎内のようなしずけさの、
男性がもとめる空につつまれてゆくとき、
航空機は雪の中の音のように、
次第に遠ざかってゆくのだろう。

見えない点になって空の蛸のようにへばりつく、
と意地悪に表現するべきか。
それとも、その飛翔は風であり、
忘却と放埓によって目覚めてゆくとでも、
いささか美しく馬鹿馬鹿しく、
表現するべきだろうか。

ただ、ひとつだけわかるのは、
僕も飛行機に乗って窓から下界を俯瞰せば、
鳥になるということ
僕がそれまで一度も知りえなかった、
ロング・ショットを経験する。

空から見る夏のプレハラートへ、
情緒豊かな歴史の畝という畝へ、
輝線へと変化しながら航空機は飛んでゆく。
夜の星はどうして海にはうつらないのだろう、
アンドロメダは隠れてしまう、
さそり座も、いて座も隠れてしまう、
神話のように戦争が終わってゆく―――。




       原画サイズ/特大サイズ
       詩とArt_Works: 塚元寛一さん &KAMOME_STUDIO
       画像素材: イラa。写a






最終更新日  2018年06月30日 20時33分38秒
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