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詩誌AVENUE【アヴェニュー】~大通りを歩こう~

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2015年03月29日
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 ●マドル●マドラー●マドラスト●



        田中宏輔「LA LA MEANS I LOVE YOU°」より


   *


 ことばはまわる●しゃりんのようにまわる●まわることば●まわる●

 ま ま まわるのだ●しろい ふくそう●ああそれは はちよけで

 すか●ちがいます●でも くろいと はちがきますよ●うぞうむぞ

 う●くろ くろ くろ●ふくれあがり あり●とかい は ありの

 す●さくたろう はぎわら てき せかい●くろい たいや●おう

 えん す る ひとびと●「ねえ かじでもあったの?」●おう

 えん す る ひとびと●「ひまだねえ」●まわる め が●さ

 んけつ こきゅうこんなん もんぜつ●はしる いや まわる め

 ●たったかたったか はしる●「はしれこーたーろーってすてきなうた

 だよ ね」●はあ い!●はやい すぴいど あせ ああ あせ

 ●てにあせにぎるりんじょうかん●あつい●でもさむい●「よるにまら

 そんしろよ はなびもよるだろ」●ばかはたかいところにのぼる●けむ

 りはもえつきたあしたのじょー●ばかはたかいところにのぼる●まわ

 らない ことば は むじゅん の みほん●ゆーもらす な かい

 わ●じっきょうちゅうけい●かんけいのないことをはなしまくる●

 まらそんらんなーのいきはうるさい●よるのくつおと は やけに ひび

 く●ふゆは ひびきすぎる●たいこ は うるさい●「ねえ あのひと
 
 ばかなの」●ばかだよ●むらかみはるき も ばかだろ●ばかはかっかっ

 こつけたがるんだ●かっこつけない ひと は しゃかい の ありだけ

 ど きらいじゃない●むらかみりゅう は ばかだろ?●ずっとまえ に

 ぎゃんぶる と さっか について かんがえた●ぎゃんぶる を する

 だけ で にんげんのくずだけど さっかにとっては そこに しょうせ

 つのどらまつるぎい を みてる●「はっそう は ただしい でも だ

 いたい ぎゃんぶるをするさっかは にんげんのくず」●くず は にんげ

 んのふりをしたがる●えごいすと の てんけい●しかし むろうさいせい

 の にわいじり を みると それもどうかとおもう●さいせい むろう●

 さいせい ふかのう●ことば は しゃかりき まわる●まらそん は な

 んだか さうな●さうだ●そーだ●まらそん は さうな●はやくでたいけど

 さうじあらびあはもっとあついはず●はやくでたいけれど かそう される

 ことをおもえば あついなど と は●ことば は まわ る●しゃりん

 のように まわる●しゃりん の した は まわらない●しゃりんのした

 は へっせ●へっせをよんでいると くらくなる●たぶん このひと かく

 しているけど うつ なんだ●えんせいろんしゃ なん だ●いつか かん

 がえた●へいわ なんか いのってない●このひと も たぶん じんせい

 は いやなおもいでだけだとおもって しんだんだ●でも まらそん は

 つづく な●つづく●どうして ひと は はしるんだろう●とかい の

 ありのように はしる ひと●あり は はしらないけど とかい の あ

 り は はしる●いなか の あり は うしのように あるく●きぜわし

 く はしれ●しんけいしょう のように はしれ●ふれふれ●あめよ








最終更新日  2015年03月30日 06時52分07秒
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 目の前に一本の道が現われた。

 この道を行けば、海に出る。


        田中宏輔「陽の埋葬」より


   *


 
 太陽が地を射す 

 でもライフスタイルの変更は

 難しい

 木を植え種をまくのは

 途上国の権利とこれからの世代の権利

 難しい

 いのち

 環境汚染ハイテク兵器問題に政治の問題

 いのち

 心にともった灯は
 
 あたらしいささやき






最終更新日  2015年03月30日 06時50分02秒
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 大きい蟻が小さい蟻を食べている。

 それは禁じられてはいない。


        田中宏輔「千切レタ耳ヲ拾エ。」より


   *


 
 照らす/照らされる
 あるいはveritas sinceraとcerta omnino et infallibilis notitia



 認識論、存在論、形而上学の基本的な立場がある。

 我々は如何にして神の認識に至ることができるのか。

 そこから我々は如何にして認識方法の妥当性を得るのか。

 神は昔、自然であった。

 しかし神は、いつからか機械にも、人の心にも表れた。

 この被造物は善きものである。

 神が人を創造し、我々も神を創造した。

 神の付帯性を述語することは、

 純粋現実態において不可能だが。

 たとえば神に知性は必要ない。

 何故なら神にそもそも名前は必要ない。

 そして我々はそれについて聞く。

 神に知性がないのは何故かと。

 神に名前が必要ないのは何故かと。

 私は昔から哲学の胡散臭さが嫌いであった。

 女性の哲学者がいないように扱う節にも嫌悪があった。

 たとえば某基督系の人の話と、

 また違う某基督系の人の話は噛み合っていなかった。

 私はこのことにおいて、

 知性はいらないと完璧に理解した。

 私は知性というものが、

 いかに必要のないものであるのかを。

 聞くことに懸命になる、

 考えることで一杯になるということは、

 労働をしていないということだ。

 労働という考え方を、

 私はマルクスの屑ぶりから理解した。

 ニュートンも考えれば考えるほど屑だった。

 マルクスの話をする人間は嫌いではないが、

 マルクスそのものを好きではないと思った。

 ニュートンの話をする人間は嫌いではないが、

 ニュートンそのものを好きではないと思った。

 私はもちろん神について話している。

 あなたには神についていささかの知識もいらない。

 神がマルクスやニュートンを、

 どう思っているかと考えることは必要なことだ。

 その昔、われわれは一夫多妻制であった。

 地方には夜這いの風習が残っている。

 われわれは何かを愛そうとしていた。

 われわれはしかしそこでも支配や権力を見た。

 神は完全である必要もないし、不完全である必要もない。

 神は人間である必要もないし、動物である必要もない。

 私は見知らぬ島のきれいな海の光景を思い出す。

 私はそこで見た花や、果実のことをひっそりと思いだす。

 神は昔、性のよろこびを認めていただろうし、

 性そのものを戒めることもまた神の働きであった。

 神は多様な概念の中にいる。

 あるいは神は多様な概念そのものである。

 あるいは神は多様な概念そのものにはいない。

 神は単純なフォルムの中にある。

 神は単純なフォルムの中にはいない。









最終更新日  2015年03月30日 06時48分30秒
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 「どの猿も 胸に手をあて 夏木マリ」

 「抜け髪の 頭叩きて 誰か知れ」

 「フラダンス きれいなわたし 春いづこ」

 「ゐらぬ世話 ダム崩壊の オロナイン」

 「顔おさへ 買ひ物カゴに 笠地蔵」

 「上着脱ぐ 男の乳は みんな叔母」

 「南下する ホームルームは 錦鯉」


        田中宏輔「木にのぼるわたし/街路樹の。」より


   *


 FROMM


 ホースの水で虹をつくる建築現場。

 芝居がかりの横柄な口のききかた。

 紙の上の真実を、

 断ち切るように見上げる。

 鉄骨が打ち込まれるたび、

 何かが崩壊してゆく、

 遠近感=親近感。

 「じゅきょう」は、もう終わっているのに。

 「じゅぎょう」は、終わらない。

 ――誰かがいたずら書きした、

 ラーメン屋のシャッターに、

 僕の瞳のシャッターが押される、

 違う、カッター。
















最終更新日  2015年03月30日 06時46分39秒
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 いつの日だったかしら、

 わたしがここで死んだのは。

 わたしのこころは、まだ、どこかにつながれたままだ。

 こわいぐらい、静かな家だった。


        田中宏輔「むちゃくちゃ抒情的でごじゃりますがな。」より




   *


 言葉を見てる、見てる、見てる



 無邪気に貝をひろっていた。

 スパアクするカアブするこの惑星の春の目覚め。

 貝殻の中の小さな海にも冷たい空が匂うように光るから、

 腐蝕した玻璃の破片と呼ぼう。

 触れられたくない別の側面を立場や考え方で誤魔化すのは、

 今更もう墓へと運んでゆくよりほかはない死の谺であるからだろう。

 ある人はテロ行為が本当に悪いのかと言う。

 暴力が絶対的に悪いのかと言う。政治は暴力ではないか。

 愛それ自体が暴力ではないか。

 みんな好き勝手なことを言う。そしてその好き勝手を許しているのは、

 僕であり、君であり、われわれなんだっていうこと。

 ずっと黙っていた埃を払えば、炎は金粉のようにも見えよう。

 いかなる嘘にも、生命力あふれた千匹の蚯蚓の気持ち悪さを見たような、

 それゆえの美しさがそこにあろう。

 愛が、人を傷つけることにふさわしいマイナスイメージが、

 Cクイック。バックアタック、スパイクサーブ。

 原形を失いまったく機能しない、快楽のもっとも初歩的な、

 玩具の部屋で水辺のゆりかごが売春婦する。

 肺のなかへ爽涼と汐風が入る。

 なめくじが時間を這うほどののろさで。

 影もないドアをすぎて、何年後かの後にペンキの匂いを思い出す。

 そしてそれはJoker を振りかざして。

 僕等は言わなくてもいいとも言った。わかるからと言った。

 そうだ、わかってもわからなくてもどちらでもよかったから。

 オペラグラスでアラベスク風な雨を見てる。

 砂漠に蒔かれた植物の種のように何の感慨もなく見てる。

 人は見たいものにしかみないから、僕にだって見えないものがある。

 たとえば、聖書が廃品回収に入っている。

 その男の腕に、いつか錆びてしまったブレスレットがある。

 そしてそこから僕は前世や因縁にまで想い馳せてしまう。

 というのは、まるっきり嘘だ。でも、最初に聞こえていた波の音は、

 時々予想だにしない形で、あの工場のプレス音へと移り変わる。

 イタリアで聞いていた夜の道路の音に切り替わる。

 錯覚。連想。確かに、それはそれで美しいよね。さみしいけど。

 はっきりとは聞こえないけれど、

 落ちていく絵本の世界で、

 この色ばかりのあざやかな色彩をえがき、

 枯れて落ちていった木の葉。

 未完成がばら撒いた陰惨なエゴイズム。

 こわすではなくて、破壊する。

 はじめるではなく、誕生する。

 そして遠くまで歌がきこえる。

 オレンジの波に揺られながらブランデエ色のあじわいが、

 異例で破格のよろこびを添える。

 歌は蔓草のように儚くそこにある。

 理解できないコードは、デコンポリューションされて、

 苦い散薬となったろうか。

 星を見るために夜は暗くなったろうか。

 でもある人が言ったよ、信号を意識的に見るために夜が暗いのかと思った。

 耐性メカニズム、保守のなかで、それは革命。

 しかし脂溶性であることから感覚組織への、

 移行性にすぐれているがまだ見慣れない。

 人それぞれのまったく別な旅行があるのに、僕等はそれを、

 目の上のたんこぶじゃなく、頭の上の雲にしてしまった。

 まだ来ない、春をポスターにする。

 まだ何も傷つけられていないものにまで、ガーゼする。

 叫び声を、踏切の音だと言い募る。

 ぴったりとくっついている常識と僕自身の当たり前をさらけだしながら、

 とざされた扉をあてもなくノックし続ける。

 歌は死ののちも微妙な心理を孕んで驢馬の耳みたいに垂れているだろう。

 僕は宮澤賢治を研究する詩人がとてつもなく嫌いで、通俗的で、

 アカデミズムだと看破する。けれど、宮澤賢治が本当に好きな人も、

 その中にはいるんだろうということが淋しい。

 現代の宮澤賢治は航空機から爆弾を投下しているかも知れないのに。

 ああ、否定的な調子に合わせて使う、いいえ、で。

 物と物の記憶は咽頭炎というより、編桃炎。

 時は過ぎ行く。物理的・化学的な反応が極端な形で増大する、爆発。

 ただそこに在るだけで欠けてゆくばかりと知りながら、

 絶えず僕はそこにありえない形のイメージを押しこんで考えた。

 誇張なのか飛躍なのか妄想なのか、ああ、時間は絶えず生まれた頃の記憶を。

 夜があまりに長いので、

 ひとつふたつと数えた子守唄のレヴェルにまで引き上げて。

 少しずつ花色が変わってしまう。

 顔を掻きむしってまたFakeを始めている。

 嘘がさらに連想となってイメージのプリントを始めてゆく。

 硬い骨の色になってしまう、空の月も。

 空に届こうとしている緑のブランコが揺れる。

 また、言葉一語一語を美酒のように飲み干す。

 夜があまりにも長い。

 そして僕は咽喉の凹みが引き金に似ているなとぼんやりと思う。

 必要のないことが美しくて、さみしいことが本当だと実感しながら、

 それでも、必要のあることも美しくて、さみしいことも、情念の問題で。

 おこたらない注意の中にあっても、

 心はもう華やかな若さをなくしている。

 僕は直方体のバスを見てる。

 クレヨンより色鉛筆に似てる空の色を見てる。

 まろやかな蒼い小石を探しながら、

 まっ白い化石となって。

 乾燥した感じの陽射しにくすぐったく踊る羽虫を見てる。

 そしてさっき、また、僕の人生の価値観を否定したくなった。

 醜いものが美しいなんてどうかしてるって!









最終更新日  2015年03月30日 06時45分07秒
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2015年03月28日
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 誕生日に買ってもらった

 ヴィジュアル・ディクショナリー、

 どのページも、ほんとにきれい。

 パピルス、羊皮紙、粘土板。

 食用ガエルの精巣について調べてみた。


        田中宏輔「みんな、きみのことが好きだった。」より


   *


  墓



 月はこぼれた。

 ほうきの目が見えるほどの境内に、

 通夜がおこなわれている。

 (テニスボールに見えたものが、

 ラグビーボールに見える、

 餃子に見える、

 トンネルに見えてくる、)

 ・・・兄が言う。

 墓参りはしない、と。

 成程、

 宗教離れですね。

 さらに続けて、墓に骨を、

 いれられたくない。

 葬式もしたくない。

 ――賛同。

 海に撒いてください、火葬して、

 骨を犬にあげてください。

 なんだったら地獄の門-ダルヴァザへでも。

 ・・・でも境内にいる、

 原子力発電所のように私はいて、

 通夜はやはり行われている、葬儀、告別式、

 火葬、遺骨迎え、埋葬、あとは法要。

 香典は不祝儀用ふくさに、

 酒は必ず用意する、軽食でも、

 盛大な精進料理にかかわらず。

 そんな風に先祖や歴史のつながりが、

 更新されている。古い書物がひもとかれぬまま、

 常識だのを振りまわすガイドブックをめくりながら。

 (御神燈はほおづきのようなあかり。

 遺影は絵に描いたようなうさんくささ。

 公孫樹の樹に、松の樹に、杉の樹。

 世間を逃れる隠遁-山里志向をそそる。)

 ――でも二十九にもなって、

 墓参りしたくないなんて馬鹿だって思う、

 葬式にも出ないなんて言うのは馬鹿だ、

 社会はそうなんだよ、

 面倒くさくてもそれが伝統なんだよ、

 と思いながら、

 しかし一体それがどんなに、

 それがどんなに―――。

 「昔はあの月にも月宮殿とやらがあったとか・・・。」

 ありましたか・・?

 おもむろに口を開く、記憶の中。

 竜宮城でもらった玉手箱。

 魅入られでもしたように呆然となる。

 あの月。

 「若い人が自殺をしているそうですね・・・」

 死にたい人は、

 もう死なせてやりなさい。

 止めても無駄だし、

 そんな馬鹿の為に考える時間が勿体ない。

 それに死にたいのが好きなら、

 わざわざ生きることはない。

 (狂いたいのが好きな人もいれば、

 真面目や堅物なのが好きな人もいる。

 好きにやらせてあげんさい!)

 極楽浄土へでも好きなだけ行くといい。

 お前の好きな嘘の世界を信じ続けるのが吉!

 ...白っぽい埃屑。

 ――淋しげな甲高い犬の鳴き声、

 そのあとに、鹿鳴。

 そして私はしばらく寺の壁の一点を、見つめていた。

 (新薬の話で、十年五十億という話を聞いた。

 嘘だとは思わないけど、多少は盛ってるかも知れない。

 けれどすごい話だ、新薬と墓。新訳と墓・・。)

 ・・・少し前に夜の墓へと行きました。

 兄を連れて墓参りです。

 花を買って、お茶を買って、お菓子を買って。

 でもタオルを忘れて、

 墓の周りの草も抜きませんでしたが。

 (これも新しい古墳なのだと思ったんですよ、

 これこそが文化のもっともいらないものだと、

 思ったんですよ――。)

 ・・・呪いとか、罰当たりとか、

 あるはずがないじゃありませんか。

 言霊思想とか、アミニズムとか、

 数珠玉とか、霊石だとか、

 そんなものが間違った形で人を騙すなら、

 のさばらせるくらいなら、

 のさばりつづけているくらいなら――。

 「白色矮星って、蛍みたいですよね・・・。」

 そうですか・・?

 おもむろに口を開きたくなる、記憶の中。

 金剛石のような、それすら、風に吹かれているようで、

 いつの日にか、星の名前も変えられるでしょうか?

 あの月も・・・・・・。

 でも写真で十分じゃないでしょうか。

 墓参りをしなくても十分。

 大切なのは心ではありませんか。

 愛や、正義を信じている情熱ではありませんか。

 先祖を思いやる気持ちが本当なら、

 そこに感謝と真心があれば本当に十分。

 神社や寺もいらない。

 なまぐさ坊主もいらない。

 ――無数にうがたれた空の漏斗から、

 氷のかけらのように光る。

 ふっと思う。

 みんな、本気で泣いたかい?

 そしてみんな、そこでちゃんと人生を噛み締めたかい。

 両手いっぱいにかかえた瓦礫を、

 宝石に変えることはできたかい?

 ・・・月は空しい速度でしずんでゆく、

 太陽はあかるくかがやかしい速度でのぼってゆく、

 カーテンを開ければ、朝だ。

 そして朝、歯を磨き、顔を洗う。

 誰が死のうが、生きようが、

 そんなの構っていられない世界だけれど。

 墓参りのあたらしい形を見つけようよ。

 墓を撤去してその代わりに樹を植えようよ。

 どうせならもっと先に残るものを作ろうよ。

 もっと先の人が喜ぶことをしようよ。
 








最終更新日  2015年03月30日 06時43分26秒
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 そして、ぼくは、いままた、

 パンツをすり下ろし損ねたのです。

        田中宏輔「火だるまパンツ事件」より



   *

 
 カモン。 はブレーキをかけられない。



 カモン。 はブレーキをかけられない。ヘイヘイダアダアダ。ぐおお。

ヘイヘイヘイ。(うそ、))くらむ、(うそ、)))くらむ、ラルウィ、

スピイ。「ビィバッパ!」ウィイイイイン。カモン。 た。 た。

。 の の のようなざわめき。カモン。イエ。ババ。イエ

エ。フウウウウアアアラエアアラララ。カモン。タッタッツタッツタッツ

タッ! タッタッタッタッ! Oh...どうして! (   - い )うっと

うしい。こわれろ。こわれろ! ッカモン。カア! (うそ、))くらむ、

クウウフフフアアアアエエ。チェケラハッハッハッ! (うそ、)))く

らむ、アフィ、ラリイ。「ステーキを っただけで、 の になる。」カ

モン。ヘイヘイヘイ・・・!  、 、 、 。どうして! どうして!  、

の 。どうして、どうして!   はヘイヘイヘイ! アアアウ! ア

アウン、くああ。ウウッ。(うそ、)うそ、う、う、うそ、うそ、うそ、う

そ、(うそ、)くら、む、くらむ、ディバッバ、ディディー、クウウウアア

アイイエエエ。Oh...どうして! (ベルトコンベア-     )いらない!

こわせ! こわせえええ! ッッツカモン、くう、カモン、カモン。

も  したい  だ。あの  が・・  。あの  が――ウウ・・  。 す

ことなんかない。 えることしかできない。 を くすることしかできない。

ダダッ! ベイベ。うう、  が てない。 を みたい。ガラスを みた

い。それで! ガシャアアン! カモン。 えたぎる、スープに れたい。

(うそ、)くらむ、(うそ、)くらむ、ダダダ、オオオウ、オオウ、アアア

アウオウオウオウエエ。(うそ、))くらむ、(うそ、)くらまない、クラ

ララ、ディスダス、ウウ。アアアウン。Oh...どうして! どうして! 












最終更新日  2015年03月30日 06時42分04秒
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 いくら きみをひきよせようとしても

 きみは 水面に浮かぶ果実のように

 ぼくのほうには ちっとも戻ってこなかった

        田中宏輔「水面に浮かぶ果実のように」より


   *


  
 果実



  果実 

約束の頭がい骨だよ

  疾風の速度で旗が揺れていた

 無言のままラジオの電源を落とし

   「楽園」に

  ・・・・・・海が

   ・・・融合の灼熱

  ―――鳥が飛んでいる

   ――車が浮かぶ

  甘い罰、苦い罠で汚す

        果実

 (迷いが生んだ。

 ブラックホールだよ)

   ・・・カプリチオ

  ・・・手に入れても

   ――綱渡り

    ・・・永遠に来ない

     カーニヴァル

  蜜を啜るのは飽きたよ

   腐る前に食べるのも億劫なほど

      果実

  輝く月のような永遠を望む

    ショートする

   フラッシュバックゲーム

  「・・・黴の生えた美しいホテル」

    ・・・ エロスタナトス

   ・・・もてあまして

    ――快楽

  揺れている振り子が止まる

   不気味さも

  古い出来事のように止まる波の音

   ・・・耳が

    ・・・マリンスノウ

     ――多分もうすぐ血の流れ

    ――解剖台のうえの蛙たち









最終更新日  2015年03月30日 06時40分29秒
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 唇と

 汗と

 まぶしかった

 一瞬

        田中宏輔「夏の思い出」より


   *


 Lonely Man and Blues


 その雨の中を漂いながら、

 いつだか消えてなくなつた、

 憧れを手さぐりに掻き集めた、

 そして僕等はひそかに、

 なやましい沈黙。

 始まらない夏 -Story-

 淡い線香花火のように残る、

 くちづけや、

 手の感触。

 夏が終わってしまうね、

 終わってしまう、

 ケータイがポケットで

(RURURU...rururu...)

 震えてる、

 裸足で、

 ありのままの姿で、

 拾い集めていく 、

 とりとめない日々 -Melody-

 (Lonely Man and Blues...)

 もしも、

 走って行けたら、

 船酔いへ、

 あの少年のような哀感へ、

 柔らかい絹の褥へ、

 Oh...Lonely Man and Blues...

 四角い窓、

 光を遮る時計、

 麻酔は解かれ、

 僕と君の一度目の夏、

 二度目の夏、

 三度目の夏、

 瞳にうつっている一面の雲、

 蝉の声、

 破り捨てられてもう見当たらない、

 カレンダー。

 生まれては散っていく、

 花。

 ケータイが、ポケットで、

 (RURURU...rururu...)

 震えてる、

 誰にも気づかれず、

 いつかの答案用紙。

 恋のレッスン。

 ・・・キスひとつで、

 抱きしめることだけで、

 本当にただそれだけで、

 よかったのに。

 (Lonely Man and Blues...)

 木々は白く輝く、

 色彩失せた灰色の風。

 宝物は引き出しにしまいこまれ、

 もう飾ることはない、写真。

 膝を抱え続けながら、

 はがれてゆく夏の記憶。

 Oh...Lonely Man and Blues...

 風を吸い込んで、

 よろこびと不満が、

 シーソーのように揺れる、

 罌粟粒ほどの遠くの舟みたいに、

 あおあおと晴れた空に彷徨っていた、

 はげしく揺れることもなく、

 そのまま沈んでしまうこともできず、

 ただ、彷徨っていた、

 僕と君の一度目の夏、

 (やさしく噛んだりしながら、

 耳に息をふきかける)

 二度目の夏、

 三度目の夏、

 空と地面の区別もなく、

 夢と現実の区別もなく、

 ひとつになろうとして、

 ただ、ひとつになりたくて、

 夢を見ていた、

 そういう夢を見ていた。

 (Lonely Man and Blues...)

 振り向かないのなら、

 振り向かせてみせる、

 惹かれていく衝動を、

 止められない夏の蜃気楼、

 柔らかな唇、

 ベンチの上のコカコーラ、

 濡れたままのシャツ、

 Oh...Lonely Man and Blues...

 Lonely Man and Blues...

 Lonely Man and Blues...










最終更新日  2015年03月30日 06時38分18秒
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 でも

 よくわかったね

 ここが

        田中宏輔「こんなふうに」より


   *



 すろおもおしょんるうぷ

 ――slow motion loop――


 呼吸ひとつで

 胃の中がひっくり返る

 だってそれぐらい

 無遠慮な愛情の接し方


 鏡の不快

 数年間の深い

 蟻地獄に陥ちたみたいに

 やっぱり呼吸ひとつで


 襟首のあたりに

 言葉が見つからない

 猫背ぎみの僕も

 さみしくはにかむように

 うつむく君も


 辻褄の合わない言葉を

 いくつも重ねて

 人形のように

 ぎくしゃくとして不自然


 呼吸ひとつで

 幸せのすぐうしろ

 不幸せのうしろには

 死それとも
 
 ふたたびの幸せ?


 雪が降り積もって

 神様が豚のように鈍感で

 恋の箱の蓋はこちらにしか

 開いてなかったよ

 意地悪だね神様

 びろうどの

 おもちゃみたいだったね僕







最終更新日  2015年03月28日 14時13分27秒
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日本人 カモメ7440


水深九十八メートルの夜



月舞の宴 (コメント付)


1~71行詩


今日の写真詩:詩文by塚元寛一


No.1


作品


十一次元の詩人たちへ


青いレモン


『青いレモン』の前駆詩


古井戸の底に浮かぶ


オリジナル意訳1    by塚元寛一


オリジナル意訳2


オリジナル意訳3


オリジナル意訳4


オ意ロートレアモン1


オ意ロートレアモン2


オ意ロートレアモン3


オ意ロートレアモン4


オ意ロートレアモン5


写真詩詩文控え1   by 塚元寛一


写真詩詩文控え2


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写真詩詩文控え4


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写真詩詩文控え6


ひろやすさん写真詩詩文控え1 by 塚元寛一


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wa!ひろさん写真詩詩文控え1 by 塚元寛一


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