「寺の鐘の音で時報」記事「カンボジアに学校」活動の象徴に…寺の鐘の音でFM時報佐藤副住職が突く鐘の音を録音するfmいずみの担当者 仙台市北部を放送エリアにするコミュニティーFM「せんだい泉エフエム放送」(fmいずみ)は7月から、泉区小角の大満寺にある鐘の音を午後6時の時報として使用する。大満寺などのグループはカンボジアに学校を建てる活動に取り組んでおり、関係者は「この時報を耳にしたら、不遇な環境で育つカンボジアの子どもたちに思いをはせてほしい」と活動への協力を呼び掛けている。 一般的な「ピーン」という信号音に変えて放送する。通常の時報は3秒だが、鐘の音の余韻を生かすため少し長めにする。fmいずみの担当者2人が26日、寺を訪れ、佐藤透光副住職(41)が突く鐘の音を録音した。 佐藤副住職は県内の曹洞宗関係者でつくる「サンタピアップみやぎボランティア会」(170人)の会長を務める。サンタピアップとはカンボジア語で「平和」の意味で、15年前から書き損じのはがきを集めて換金し、カンボジアに学校を建設している。 fmいずみの阿部清人取締役(43)と佐藤副住職は古い知り合いで、学校建設活動を知った阿部取締役が「鐘の音を時報にすれば少しでも協力してくれる人が増えるかもしれない」と考え、佐藤副住職に話を持ちかけた。 阿部取締役は「以前から地域の音を時報にしたいと考えていた。活動の底上げにつながってほしい」と期待する。 佐藤副住職は「カンボジアは貧しく、学校に行けない子どもが多い。地雷が埋まっていると注意を呼び掛ける看板があっても、字を読めないから被害に遭ってしまう。子どもたちを学校に行かせるため、ラジオで鐘の音を聞いたら、われわれの活動を思い出してほしい」と話す。 連絡先はボランティア会事務局の耕徳寺(石巻市)0225(73)2326。 (2007年06月27日水曜日 河北新報朝刊) |