山形へ行こう
山形へ営業に行った。大手企業勤務の友人に同行し、取引先を紹介してもらった。感謝。人と人のつながりは、放射線状に拡がるものだが、その大きさは漫然としていては伸びない。友人は、自分よりもそのことを知っている。毎日、仙台から担当地区の山形へ出かけているという。サボろうと思えば、いくらでもサボれる。「仙台に比べまだ景気が悪いんでダメですねぇ」とでも報告する営業もいるだろう。しかし、月日の経過と共に、実績の差がはっきり出てくる。彼は、顧客の信頼も厚く、頼られていることが、同行してみて分かる。積み重ねの日々を垣間見た思いだ。とはいえ、山形といえば「蕎麦」。タイトなスケジュールだったので、昼食は15時にずれ込んだ。蕎麦屋を見つけても容赦ない「準備中」の札。そんななかで、「やまがたそば街道」ののぼりと「営業中」の表示を発見!秋はいも煮会で賑わう馬見ケ崎川沿いの、小奇麗なお店だ。そば定食は、蕎麦、白米、てんぷら、漬物とボリュームがありうまかった。ほぼイメージ通りの展開。そしておまけがあった。客は、自分のほかに老夫婦1組。客であるお婆さんが、食後にお茶を汲みに立った際、自分をちらりと見て「お茶いれましょうか?」と微笑んだ。ありがたく「すみません、足してください」と茶碗を差し出した。「ぬるいかもしれないねぇ」「いえ、ねこじたなので、ちょうどいいかと」。ただそれだけのやりとりだが、帰りにはお互い挨拶をして分かれた。これも、人と人のつながり。また山形に行こう。