ｆｉｒｅｆly

これは、和泉がタロットを使うようになってから３ヵ月目くらいのお話。

その日、和泉は、親友の家におりました。
タロット占いをやらせてもらう為です。
その時はまだ、カードの意味すらうろ覚えで（今もあやしいけど）解釈するのにいちいち本をめくっている状態でした。

なにせ、身近の人達はタロットに対してかなりの偏見を持っているのです。田舎故の無理解なのでしょうか？
「タロット？なにそれ？？」
といわれるならまだ可愛い。
「黒いローブ着て、呪文とか唱えそう・・・」
・・・そんな事しませんから（汗）

親友Ａちゃんは、近くに住んでいるというわけではないので、なかなか会えないのですが、いつ会っても変わらない笑顔で迎えてくれます。
和泉があやしい言動をとっても、「和泉だから」と軽く流してくれて。

和泉はそんなＡちゃんが大好きなんですよ＾＾

さて。
Ａちゃんには３人の娘さんがいまして。和泉がカードを出すと、遠くから覗いて見ています。
やはり女の子だからでしょうか。興味深々です。

「カード引いてみたい？」
と聞くと、こっくりとうなずきます。

３人の娘さんにそれぞれカードを１枚引いてもらいました。
特に何を見ようと思ったわけではないのですが。

すると。
どのカードを引いたかまではちょっと覚えていないのですが。
全員が「愛情」系のカードを引いたのです。

長女Ｙちゃん・・・・小学生だけあって、なんだかちょっと気になるような男の子がいる・・みたいな聖杯のカード
次女Ｒちゃん・・・献身的な愛情をも意味する『法王（多分）』のカード
このＲちゃん。本当に妹の面倒みたり、お母さんのお手伝いをしたりと、一生懸命尽くしてくれるんですよ。

なんだかね。
Ａちゃんは凄く良い子育てをしているんだなって。そう思えたんです。
そして極めつけは三女Ｍちゃんの引いたカード。

『聖杯のＡ』


Ｍちゃんは、当時確か２歳半。そんなおチビちゃんが、聖杯のＡを沢山あるカードの中から引き当てたのです。

聖杯のカードは、愛情や慈しみなどの感情を表します。
エースカードはその中でも、一番最初の想い。

その時に思ったんです。

この子はこれから沢山の「大好き」に出会う事が出来るんだな。と

そして、そんな瞬間に自分が存在できたことを、凄く嬉しく思ったのです。
タロットに出会えて、タロットを始めて本当に良かったと。

親子間の関係が希薄になりつつある現代。
本当に愛情を一杯注いで育児している親友。
そして、ちゃんとその聖杯を受け止めている子供達。


その日は一日幸せ気分でした。