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雀坊の納戸~文鳥動向の備忘録~

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2013年02月24日
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 もし現実として、カナリアシードで太り、ペレットで痩せるとすれば、栄養成分の値を信じる限りでは(信じなくとも微差でしかないことは明らか)、栄養成分・カロリーの問題ではなく、純粋に食べる量の問題と見なすのが、案外、的を射ているように思われます。カナリアシードはその文鳥にとって美味しいので食べ過ぎ、ペレットはその文鳥にとって不味いのであまり食べない、つまり、食欲の有無、嗜好性の強弱と単純に理解するわけです。そもそも、さほど大食の様子もなく、あきらかに脂肪の多い食べ物を多く与えることもなく、それなりに運動(飛翔や水浴び。文鳥はインコ類と異なり、これらのエネルギーを多く必要とする行動を得意とする)をしているにもかかわらず、お腹に脂肪が付くような太り方をするなら、それは先天的な代謝異常を疑うのが筋ですが、とりあえず、肥満すれば即エサの問題として、ダイエット(食餌療法)をはかるのは、人間の女性の行動に安易に重ね合わせた、少々軽はずみな対応と言えるでしょう。
 ダイエットが必要であったとしても、量の問題であれば、食べ慣れたものの量を減らしたほうが無難なはずです。配合飼料であれカナリアシード単体であれ、カロリーには大した違いはないどころか、むしろ一般(獣医さん含む)に信じられている逆とも考えられるわけですから、何であれ、食べる量を制限すれば同じことのはずです。人間でも、和食中心の生活をしていた人が肥満したからと言って、洋食中心に切り替えても無意味なのと同じことです。もちろん、劇的な主食の変化による拒食を期待するようなダイエットは、急激に過ぎて体調を崩す原因となり、危険な虐待行為になりかねないので、注意しなければいけません。まずは、いつも食べる量を慎重に測り、それより少なめに与え、代わりに青菜類をしっかり食べられるようにすれば、わざわざ同等かそれ以上に栄養豊富なペレットへ切り替えずとも、ダイエットになるはずです。

 ・・・ペレットを使用しないように勧めているように誤解されそうなので、自分がハリソン社のペレットを自分の文鳥の主食として使用するならどうするかを、考えてみましょう(真似をして問題が生じても、責任は負えない)。

※それにしても、処方されたから与えているとか、こう言われたからそうなんだとか、自分で問題点を探し、自分で考えようとしない態度は、一体どうした教育の結果なのでしょう?教えたことを信じて従うだけなのは、中学校、長くても大学の受験勉強くらいで卒業してもらいたいものです。自分の意見を持たず、持とうともせず、勝手に信じ込んでいる話を疑いもせず、その内容を検討しないどころか、内容よりその見解の当事者を信じて疑わず、反対意見を批判する能力がないものだから、相手に意見を言う資格がないと思い込んで済ませてしまう、それでは議論する「資格」を、自ら辞退することになるかと思います。情けないです。

 文鳥よりカロリーの高い食事が必要なはずの中型インコまでカバーする飼料なので、常識的に考えても、また、実際に表示されるタンパク質や脂肪の値から考えても(これ以下ではないという数値なので、実際はより「高カロリー」)、文鳥にとっては必要十分以上に過剰な栄養価を含んでいると見なされます。したがって、最初から成鳥用の『ADULT LIFETIME SUPER FINE』を用い、成長期と言っても説明にある6ヶ月ではなく、生後3ヶ月程度までと繁殖期に、副食的な位置づけで別途『HIGH POTENCY SUPER FINE』を与えます。さらに、病気や老鳥には、様子を見ながらですが、それを用います。特に老鳥には、より栄養価の軽いエサにするのが、ドッグフードなどでは常識で、それは人間同様に代謝が緩やかになるため多くのカロリーを必要としなくなるからと承知していますが、文鳥の場合は違っているような感触を持っているからです。消化吸収が悪くなり、また人間や犬猫と違い、暇なく食べ続けねばならない生物種であるため、体力低下でそれが難しくなれば摂取量自体が減るので、栄養価の高い消化の良いものを好むようになると、個人的には考えています(裏付けのない個人の経験上の感触)。
 ようするに、メーカー側の推奨する使用方法から逸脱しています。しかし、それは当たり前でしょう?小型フィンチから中型インコまで同じエサというだけでも納得いかないのに、同じ与え方で済むなどと、無茶苦茶を言われても、信じられる訳がありません

 再度、『ADULT LIFETIME SUPER FINE』の適用種を読んでみましょう。

 canaries, finches, budgies (parakeets), parrotlets, cockatiels, lovebirds and other small birds

 訳せば、「カナリア、フィンチ、セキセイインコ、マメルリハなどの小型インコ類、オカメインコ、コザクラやボタンインコ類、その他の小鳥」です。私だけかもしれませんが、「and other small birds」は、「何でもかんでもOK!OK!」と、ハリソンさんに肩を叩かれつつアメリカ的な豪快さ(大雑把)で言われているような気がしてしまいます。そして、せいぜいラブバードや中型インコを意識し、セキセイインコも使用可能と考え、ついでにカナリアやフィンチやら何やらも食べられるだろう、くらいのものと解釈します。
 だから、文鳥にとって不適切なわけではなく、そういったものと理解した上で、使用するべきでしょう。オーガニックの食材で作られた総合栄養食で、殻が飛んで部屋を汚すことも少ない、この特徴を、最も重視する考え方は、あって当然なのです。しかし、それはやはり飼育下の文鳥の食べ物として「究極のバードフード」・最善では有り得ないと思います。いろいろな種類をつまみぐいするのが自然な姿で(食の多様性)、殻を飛ばして散らかすのも自然な姿だからです。それを犠牲にする以上、ペレット食は次善策で、次善策の中で、オーガニックなど品質が優れている点があってもなくても、それは次善策のペレット食内部での優劣に過ぎません。
 飼育の仕方は、誰もが最善を目指す必要はないです。自分のできる範囲で、自分が重視したい方針に基づいて、悪くはない方法を、選択すれば良いと思います。獣医さんが推奨する高価な飼料であれば(スーパーに積まれている小鳥の餌よりずっと高い)、それをベストと信じたくなるのは当然ですが、そこで一歩立ち止まって、考えてもらいたいところです。文鳥の場合は、文鳥問題30にあるように、大型インコと異なり、伝統的な飼育での飼料構成で何の問題も無いので、さらに飼い主自身の理想の姿に近づけるなら、主食である配合飼料や副食各種の中身の品質向上くらいで十分な状態なのです(オーガニックが好きなら、オーガニックの穀物を探す。無農薬が好きなら無農薬を探し、国産を信じるなら国産を探す。それだけ)。その点、しっかりと現実を認識すべきで、十年以上も文鳥には当てはまらない理屈で「処方」している獣医さんは、その見識を問われるべきだと思います。

ジュウシマツからオカメインコまで同じエサを同じように与えるのが正しいと、10年以上も信じ続けられるような人は、いったい何の「専門家」なのでしょう?ペレットの鳥種別の分化が進まず、そのことへの配慮が欠如した人が、十年一日で「処方」し続けているのが現状のようですから、飼育の専門家であるべき飼い主は、自分の飼育する鳥種により適合した使用方法を、自分たちで模索するしかないと思います。
 なお、このペレットが適用対象とする小鳥の大きさは、大まかには次のようになります。
 
小型フィンチ(コキンチョウなど)15g程度・ブンチョウ25g程度
 小型インコ(マメルリハなど)30g程度・小型インコ(セキセイインコ)35g程度
 中型インコ(コザクラなど)45g程度・中型インコ(オカメインコ)90g程度
 15gと90gでは体格差6倍です。食性もまったく違っていて当然で、穀類や種実の配合飼料の場合、フィンチ用、文鳥用、セキセイ用、カナリア用・中型インコ用と、それぞれの鳥種専用に細分化され、メーカーが工夫した内容になっています。汎用の「小鳥用」の場合は、小型フィンチからセキセイまでで使用され、より大型のインコ類や声や色柄など特殊要因を持つ品種のあるカナリアには用いられないのが普通です。例えば、中型インコ用の飼料にはヒマワリの種が少し配合されることが多いですが、文鳥はこれを割って食べることができません。まして、より小型のジュウシマツ・キンカチョウ・コキンチョウなどは、種が大きすぎてクチバシでくわえることも出来ないでしょう。
 これほどの違いがある生き物に、同じもの同じように与えれば良いとは、飼育に関する常識があれば決して言えないはずです。

 文鳥の飼い主は、自分の家で自分の文鳥を飼育することについての専門家です。誰にも負けようがありません。そして、しっかりした飼い主なら誰もが、専門家としての自分の研究を深めようとするはずですから、それぞれの家の方法論には、それぞれの飼い主の研鑽が詰まっていると見るべきです。
 獣医さんを飼育の専門家と見なしてしまう人も多いですが、獣医さんは動物医療の専門家です。文鳥を飼ったことがなくて当然で、その生態についての認識も、飼育したことのない人の表面的な知識にとどまって不思議はありません。そのような文鳥の飼育の素人であったとしても、そのアドバイスは参考にすべきですが、治療に関すること以外は、特に尊重する必然性もありません。むしろ、「素人意見」などと寝惚けた権威主義で軽視せず(人間の家庭生活の専門家など有り得ないのと同様に、家庭飼育の専門家などいない。自分と同じ立場の飼い主たちの試行錯誤の方が、よほどわかりやすく参考になることが多い)、それぞれの『文鳥飼育の専門家』から、もちろん、その飼育方法には、どうしようもない思い込みや、勘違いはあるでしょうから、しっかり取捨選択しつつ、自分の飼育に役立つ情報を、上手に吸収していってもらいたいと思います。

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Last updated  2013年07月31日 11時51分29秒
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