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カテゴリ:動物愛護法関連
8月29日に起きた、ベニコンゴウインコの捕獲を目的に射殺してしまった事件について、その後の報告です。 9月の半ばを過ぎ、久しぶりに千葉市動物公園のサイトを確認したところ、何ら動きがありませんでした。事故直後に、おそらく慌てて作成して、期日も明記しない短い謝罪文を、園長名で掲載しているだけの状態が続いていたのです。 1、飼育管理の怠慢 2、捕獲作業の稚拙 3、広報宣伝の過剰 4、事後の説明責任の不足 園長名の文章に出てくる「脱出防止」は、この中の1について、謝罪と対策に触れたものと見なせます。しかしながら、動物園という組織としては、組織が組織に属する人たちを動員して行った2や、組織として許可して報道させた3の対応の是非を検証し、反省すべきは反省し、改善方針を明示し、今後再発を起こさない姿勢を示さなければ、組織としての説明責任を果たしたことにならず、4が付加され、かえって不信感を深めてしまうことになっているように思われます。 テレビカメラの前で、小さな網を持った集団が、1羽の鳥を追い掛け回し、木を揺する、よじ登る、ロケット花火で脅す、などという稚拙でしかない姿を見せられた、鳥に関する知識が多少でもある視聴者は、ベニコンゴウインコの生態に関する専門知識が欠如しているという印象を持つことになるでしょう。まして、体重としては小動物に過ぎないベニコンゴウインコに対し、始めから麻酔銃を使用し、必然的にとしか思えないその結果を見せられては、実行した者(おそらく動物園所属の獣医師)に、鳥の身体構造に関する基礎的知識が欠如している、との印象を持つのも、当然のことかと思います。 私は、このように、「動物愛護法」違反行為により、動物の専門家としての信頼を失墜させながら、信頼回復への努力が見られない動物公園を、他人事ながら心配していました。一方、私などよりはるかに「動物愛護法」についての遵法精神に富み、大型インコの生態にもお詳しい方々や、千葉市動物公園を愛している方々は、さして危機感を感じていらっしゃらないのでしょうか? そこで、ベニコンゴウインコにさほどシンパシーを持たず、千葉市動物公園に特段の悪意を持つこともなく、むしろ「動物愛護法」に含むところがありながらも、いろいろ書き連ねた責任を多少感じている私が、「今後の方針について」として、9月22日、当該飼育課にメールで問い合わせをしました(別掲参考資料1)。それで、忘れてしまえば、個人的な「平和」は保てたはずですが、あいにくな事に、10月6日の日曜日に、その後何ら返信が無く、サイト上での行動も見られないことに気づいてしまいました。気づいてしまえば、存在価値を失いながらそれを自覚して対処する姿勢を示してくれない動物公園や、何の改善策も示されないことに再発の恐怖を抱えて悶々としているであろう大型インコの飼い主などに対する「友愛」の精神からも、そのまま放置するわけにはいかず、同日、千葉市の総合窓口に問い合わせ(別掲参照)、さらに、「動物愛護法」を統括する環境省にも、指導監督の旨、要請しました(別掲参照)。 千葉市役所コールセンターの対応は迅速で、翌7日、休日明けの月曜日の午前中には「動物公園飼育課から回答させていただきます」とご返信があり、夕方には、確かに、飼育課の担当者より、「この度はメールありがとうございました。今後の対応への調整のため、ご返事が遅くなり、誠に申し訳ございませんでした。至急、調整して回答しますのでよろしくお願いします」とのメールを頂きました。 以上、はなはだ片手間な行動ではありますが、感情的になって一人で悲しんだり、自分と相手を同じと見なして勝手に納得するよりも(「~思っているに違いない」といった想定は、善意で相手を思いやる気持ちでも、本質的に自分勝手な思い込みに過ぎず、結局は誰のためにもならないことが多いかと思います。少なくとも、自分だけで納得しても、社会的には無意味なのです)、やらないよりはマシではなかったかと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013年10月18日 12時59分26秒
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