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雀坊の納戸~文鳥動向の備忘録~

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2016年11月06日
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カテゴリ:動物愛護法関連


下界を見おろすヒノっぴ

 今夜のヒノは、自分でカゴから出て、飛び方もさらに上手になった。そして、下で他の文鳥たちが大騒ぎ(今夜はトウモロコシあり!)しているのを、首を伸ばして見入っていた。何しろ賢そうなので、テーブルに降りるのは、時間の問題ではなかろうか。


 さて、あいちトリエンナーレを、また持ち出してしまう。なぜなら、当初所在不明とされた15羽は3羽に過ぎず、ヒナが10羽育っていて、ヒナ4羽が亡くなってしまったと、先月25日付けで報告されているのに、今頃気づいたからである(コチラ)。
 このヒナは、文鳥か十姉妹と思われるが、愛鳥家の有志の皆さんが劣悪環境と認定し、展示された小鳥たちの生命を保護すべきだと見なされた環境でも、新たな生命を育んでいた事実を、どのように受け止められたのであろうか?そして、ヒナ4羽が亡くなった理由を、想像できたであろうか?
 相手がいて巣があり飲食がそれなりに足りていれば、繁殖してしまうのが文鳥や十姉妹のすごいところで(それでいながら日本の野生環境には定着できない)、あれ以上に悲惨でしかないペットショップ(当然、動物取扱業で取扱責任者がいる)でも、普通に子育てする姿を見たことがあれば、驚くには当たらない。ヒナが亡くなった理由は、エサが貧弱だから、他の小鳥が邪魔したから、などなど考えられるが、人間が頻繁に掃除するようになったのも、可能性として有り得る。親鳥が落ち着かない環境の巣から、卵やヒナを残して去ってしまうことを「巣離れ」と言うのだが、そのため、繁殖期間中の掃除は控えめに済ますのが基本となることくらい、文鳥で繁殖をした人は知っていなければならない。
 いろいろ起こり得るので、レスキューも難しいものだと、つくづく考えさせられた。


 さてさて、ついでにコキンチョウを「保護」してしまった件について、野生種と飼育種の事例を補足しておこう。
 例えば、スズメ目アトリ科カナリア属カナリア、学名Serinus canariaをお調べいただきたい。この『種』は1種で今のところ亜種も存在しないようだが、古くから欧米で品種改良が進められた飼育(飼養)種は多種多様に存在している。鳴き声(ローラーカナリアなど)、色(レモン、赤、白カナリアなど)、姿(巻き毛カナリアなど)それぞれ別々の方向に品種改良が行われ、もはや同種には見えない。しかし、学問的な種の類別では、すべてがカナリア(Serinus canaria)である。
 ハト目ハト科カワラバト属カワラバト、学名Columba liviaも同様なことが言える。日本での通名はドバトで、どこでも見かける鳥だが、その品種改良種は、やはり多岐にわたっている。思いつくだけでも、帰巣能力を高め使役された伝書鳩(レース鳩)や、姿かたちを変容させた観賞鳩、それぞれ欧米での長い品種改良により、独自の進化を遂げており、もはや同種には見えない。しかし、学問的な種の類別では、すべてがカワラバト(Columba livia)である。
 飼鳥の品種改良の歴史や文化に多少とも知見があれば、飼育種と野生種を混同することは無いかと思う。しかし、混同した「専門家」は存在し、それにまともに反論できる「専門家」が、不幸なことに現地にはいなかった。なぜだろう?大半はそのようなことを考えたことも無いだけと思うが、いろいろ情報を収集できる人でも、野生種から人為的な品種改良の歴史を持たず、飼育下での繁殖個体と野生の捕獲個体が混在する鳥種の専門家(スペシャリスト)なら、誤解をしても不思議はない。何しろ大型インコでは、最近、ヨウムが絶滅危惧種として国際取引が禁止とされているのだ。
 スペシャリストは、知識を深めるあまり、狭いものに終わりがちなので、それを以て、より広い分野での専門性を語るのは危険となる。私のように、文鳥限定ならボロも出にくいが、鳥種の区別をせず深い知識を他に当てはめると、さまざまに迷惑で危険なことになってしまう。有能で行動力がある有志の愛鳥家には、くれぐれもご注意頂きたい。






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Last updated  2017年01月16日 14時16分48秒
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