1010434 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

ゲミュートリッヒな暮らし~Seit 2005

ゲミュートリッヒな暮らし~Seit 2005

リニア館を見学し、リニア早期開業を祈願する

★サイトマップ&ご案内

リニア館を見学する


★リニア館と云うより東海道線歴史博物館か
 近未来どころか昭和の雰囲気まで感じた「山梨県立リニア見学センター」訪問から約八年、その間に世の中も大きく変わった。リニア新幹線が着工の運びとなり、いよいよ相模原市内も工事が開始されると思ったら、肝心の自分が札幌東京へ転居を重ねることとなり、リニアのことなんか頭から消し飛んでしまっていた。
 東京へ転居した後、大阪の親類を訪ねる機会があって東海道新幹線を利用することになったが、久々名古屋でも降りてみようと思い立った。短時間で立ち寄れるスポットで「リニア館」に行ってみた。JR東海が総力を挙げてPRする場なのだが、拙者の興味は全く別の方向へ行ってしまう。相変わらずの懐古趣味が一気に爆発した訳であります。その理由は、まぁ以下の写真を御覧くださいませ。


 さて、ざっと展示を見て、こりゃーリニア館と云うより東海道線歴史博物館だな、と思った。有史以来、関東と関西を結ぶ東海道は日本の大動脈であった訳で、鉄道の開通以降も「東京と関西をいかに短時間で結ぶか」と云う時代の要請に、先人達は苦労を重ねて来た。その延長上にリニア中央新幹線があるのは理解できるのだが。

罫線~飾り

リニアより断然カッコいい、東海道線を力走した車両たち


 東海道線の特急は長きにわたって蒸気機関車牽引の客車列車だった。正に看板列車なのだから、鉄道省ご自慢の優秀な機関車が充当されたのは言うまでもない。C57蒸気機関車!その優美なスタイルから「貴婦人」とまで云われた機関車だ。全ての展示車両の中でこれが一番カッコいい(笑)。蒸気機関車は、人類が作った機械で最も生き物らしい、などと評されるが、昔の人はC57に上品で高貴な女性を連想したのである。
 でも、蒸気機関車は世話の焼ける娘なのである。ちょっと登り坂が続くとたちまち息切れしてしまう。箱根越えの難所が御殿場線経由だった時代、山越え専用の補助機関車が連結された。時間短縮を図るため、連結にかかる時間は僅か30秒だったと伝えられる!しかも山越えが終わると走行したまま補助機関車を切り離したとか。
 また、蒸気機関車は大量の水を必要とする。給水時間の節約のため、水を積載したタンク車が連結された。でもあまり量を多くすると重くなってしまい、山越えは難しいし、客車も多くつなげない。もっと上手い給水方法はないものか?当時の国鉄担当者は悩みに悩んだようだ。




 東京や大阪近郊では電化が進み、いわゆる「電車」が走り始めた。色は大抵茶色で、室内の鎧戸や木目の壁は阪急電車を連想してしまうが、昔の電車はみんなこんな感じにしか作れなかった、と云うのが実情だと思う。


 嫁さんが絶賛したのが↑の電車。流線型が流行した1930年代の車両で、主に大阪近郊の快速電車に充当された。新快速の祖先のような電車で、何だかムーミンのようなユルさがある。次々に登場する電車は、次第に蒸気機関車の性能を凌駕し始めた。東海道線のSL特急を新京阪(現阪急京都線)の特急が追い抜く伝説は真偽の程を疑う意見もあるが、電車の高性能ぶりを象徴するエピソードである。


↑天井のデザインがモダン

罫線~飾り

今さら遅い!東海道新幹線の食堂車が楽しそうに感じるなんて


 いよいよ新幹線の展示を見て行く。0系のユルいデザインは最近の若い人にウケているらしい。戦前の流線型電車といい、0系新幹線といい、国の威信をかけて作ったつもりだけど、まるで幼児の玩具のようなデザインになってしまった。デザインした人は、もしかして埴輪をデザインした人のDNAを引き継いでいるのかねぇ。これ日本人特有の感性?


 展示場内はまるで検車区のように新幹線車両が所狭しと並ぶ。今さら面白かったのは食堂車の車両。0系から2階建車両まで、なかなかマニアックである。0系全盛期は、まだ所要時間も長く、食事時間に当たる可能性も高かった。なにせ「窓が開かないけど駅弁はどうやって買えばいいのか」と真面目に心配する人がいたくらいだ。こんな近代的食堂車を見て「すばらしー!」と感激したに違いない。


 画像右上の2階建食堂車は、1階で調理したのをエレベーターで2階へ上げていることが判明した。今思えばすごく楽しそうだが、拙者は一度も利用したことがなかった。当時、食事時間そのものを愉しむと云う概念を持ち合わせるほど精神的に成熟していなかったのは確かである。ちなみに、リニア新幹線は所要時間が短すぎて、ゆっくり食事もしていられない。そこにはロマンや風情といった期待を抱く余地がまるでない。




 リニアのことなんかどっかへ行ったまま、ジオラマコーナーを見物する。正面に巨大な名古屋駅が再現されていて、よく見るとジオラマの右端が東京、左端が大阪で、いずれも申し訳程度の広さに詰め込んである(笑)。大阪コーナーは何と阪神甲子園球場があるではないか!それなのに、球場の横を走るのは阪神電車や山陽電車ではなく、すべてJR東海の電車なのだ。まるで名古屋が世界の中心であるかのような世界観で、大阪生まれの東京在住の人間にとってこれは違和感以外の何物でもないと云う感じ(笑)。最後に、リニア早期開業を祈願してお開きであります。大阪まで近鉄特急で行くこととします。

罫線~飾り

管理者は大阪生まれの相模原育ち~地域リポート・旅日記の数々です。

★住んでる街、住んでた街 ・横浜市 ・鹿児島市 ・華の?東京暮らし ・札幌市 ・相模原市 ・もう一度住みたい!~阪急沿線~

★リポート集 ・阪神甲子園球場巡礼! ・大阪神戸ロマンチカ ・リニア新幹線計画 ・軍艦旗よ永遠なれ ・紀州路を行く



↑のサイトはこちらから・・





© Rakuten Group, Inc.