2006/02/23(木)18:45
Re:Born (生まれ変わる)
今日も、起きるのが辛く、家内を見送ってあげることが出来なかった。
まだ、自分は弱いのだと痛切に感じる。自分に負けている。
30分後にようやく目覚める。なんだか、ピシッとこない。
ダルダルな調子で朝ごはんを食べる。
それから、軽くシャワーを浴び、身支度を整え、家を出て、電車に乗る。
本当なら、こんな日は、外に出たくない。
でも、それでは、何も始まらない。
これまでの5年以上の事が無駄になってしまうようで。
だから、無理やりにも外に出た。レッスンをキャンセルしたくは無かった。
電車に乗り、原田知世の音楽を聞きながら、電車でぼーっとする。
これまで通っていた教室がつぶれ、最寄の教室に行くことになった。
やはり新しい環境というのは、多かれ少なかれ、緊張はするものだ。
とりあえず、えいや!って気持ちで教室に入る。
電車の都合上、5分くらい遅れてしまった。
が、手続きを終えて、教室の部屋に入る・・・が、雰囲気はこれまでの教室と違っていた。
はっきり言って、今までの教室はがらんとしてて、混んでいる時でも、2テーブルしかなく、パーティション形式にもなってなかったのだが、
今日からの教室は、透明なパーティションに囲まれた部屋でレッスンを受けるのだ。
どうやら、後から聞くと、ここの教室は十数部屋あるらしい。。。。
びっくりした。今までの教室の6倍くらいあるじゃん。。。。。
それに、ラッキーマンツーマン(通常レッスンなのにマンツーマン)になる可能性はかなり低いらしい。3、4人で受けるのが普通なのだそうだ。
うーん。今までが、恵まれすぎていたんだなぁ。ってしみじみと思う。
そういう違和感を感じながらも、「もう、元には戻れないのだから・・・」って腹をくくって、会話する。意外と他の人の方が消極的に見えて、結構びっくり。同じレベルグループなんだけどなぁ。。。やっぱマンツーマンのレッスンが多かったのが幸いなのだろうか。。。
2レッスン終わって、とりあえず、教室を出る。
なんかあっさりした感じだ。まぁ、レベルが上がったら、ここに移動することは間違いないので、結局一緒のことなのだが。
これからは、こっちで頑張る。どんどん英語を喋る。文法が違ってたって構わない。向こうの人だって、喋れても、スペルがかけない人だっているのだから。何よりも、俺たちだって文法を気にしながら普段話しているか?
そんな割り切りも出来たりして。
今日は県立図書館に借りた本を返す日でもあったので、2駅くらい歩く。
歩く途中に、今まで通っていた教室が別のショップに模様替えしていた。
いきなり「男のエステ」っていう感じの某有名エステのようだ。
なんだか、しみじみ。
でも、歩きながら考えた。この5年間は無駄だったか。
いや。そうではない。本来ならば見えなかったものが、見えてきたような気がする。それは、「俺そのもの」であり、「俺の生き方」であり、
「俺の存在」でもあり、「俺の命」である。
鬱にならなかったら、「自らの死」というものを直視しなかっただろう。
何か事故や病気(これもそうだけど。。。)になり、本当に死んでしまうことがわかるまで。
でも、鬱によって、「死」と直面して思った。
やっぱり、俺は生きたいのだ。と。
まだまだ、やりたいこと、やれることは、この世の中にいっぱいあるのだと。
そして、自分を愛し、自分を取り巻く人たちに対しても愛すること。
守ることが必要なのだ。
守るためには、自分を犠牲にする時だってあるかも知れないが、
その前に、俺を攻撃するやつをぶっ潰す。
それくらいの覚悟で生きる。一遍、鬱で死んだのだから、怖い物は無い。
何で俺は哲学評論家に対して、色々質問が投げられるんだ?
きっと、生というコアな物に対して、鬱が教えてくれたのだ。
死と両隣にある生を鬱が教えてくれたのだ。
そして、自分の意思で英会話を学ぶ。ネィティブスピーカーと、2年近く話をする。日本語は使えない。そんなところに居たら、自分が何が言いたいのか、何をしたいのか、自らが自分で表現できないといけないんだってことをはっきりと教わった気がする。受動態でなく、能動態であることを学んだ。
だから、英会話教室に通うことで、逆に日本語が楽に話せるようになった。
当たり前といえば、当たり前だが、英語で考えることの難しさに比べたら、日本語で対話、討論することがどれだけ簡単であることだろうか。
だから、どんなに講師が色々説明しても、質問が出てくる。これはこういう解釈なのか?俺はこう思うって。
きっと、社会復帰出来たなら、以前の俺は無いかもしれない。
鬱前の俺と、今の俺では、きっと違うと思う。
新しい「まつけん」。マイルドでなぁなぁだった「まつけん」が、きっと厳しい顔を持ち、一筋縄ではいかなくなった、喧嘩師である「まつけん」になったのだと思う。
きっと俺は生まれかわった。
誰のおかげでもなく、俺は俺自身で、深い鬱の海の中から、宝石を拾ってきたのだ。俺は鬱に感謝したい。