カテゴリ:PCハードハードウェア
■同僚のノートPC、起動時にSMART機能のエラー発生
同僚のノートPCであるNECのLaVie LS550/B、うまく終了できないことがあったので相談が何回かあった。あるとき「SMART機能でエラーが検出されました」というメッセージが出て、データをバックアップせよという指示が起動時に出るというので「どうしたらいいの?」と困った様子で相談に来た。 SMARTとは、HDDの健康状態を示す各種値である。HDDを使っていれば段々劣化していくが、壊れるまでに至っていない場合がある。されに使っていれば当然のことながら壊れて完全に故障状態に至るであろう。 同僚のNECのノートPCはどの段階で警告するのか不明だが、HDDの状態に良くないときに、起動時に警告メッセージを発するようになっている。私が使っているacerのPCでは起動時に警告を発すことがないが、調べるとこれらの値は分かる。そういった意味ではNECのPCは安全かもしれない。 このノートPCにSMART情報を一覧で確認することが可能ツールCrystalDiskInfoをインストールしてHDDの状態を調べると、「代替処理済のセクタ数」で異常があることが確認できた。 ![]() 異常と出ているが、壊れているところまで至っておらず、まだデータの読み書きは可能だろう。 このノートPC、保証期間は過ぎており、メーカーに修理を出すと何万もかかるであろう。 ■実はHDDを丸ごとコピーすれば解決 このようなとき、どうすればいいか。HDDはまだ完全に壊れていないので、同容量かそれ以上のHDDを用意してOSや環境を含めて完全に丸ごとコピーすれば問題ない。 HDDを丸ごとコピーするには、PCで動作するソフトウェア(Googleで「hdd クローン フリー」検索)、もしくはPCを使わず単体でコピーするハードウェアのいずれかを使うことで可能である。 私のところでは、センチュリーの「これdo台 PRO」(楽天市場での商品への検索)というHDDコピー専用のハードウェアを使っている。これの特徴は、PCを使わずに単体でコピー可能。以前の規格であるIDE同士のコピー、IDEからシリアルATAへの丸ごとコピー(その逆も可)、さらには2.5インチだろうか3.5インチだろうが丸ごとコピーできるのである。メーカー製PCにはHDDにリカバリー領域もあるが、これもコピー可能である。HDDからSSDへももちろんである。バッドセクターのあるHDDもエラーをスキップしてコピー可能である。個人で所有している者はそう多くはないと思うが、パワーユーザー御用達である。たぶんメーカー以外の修理業者ではよく使われていると思う。実際にPCの仕事をしている友人は、旧バージョンの「これdo台」を使っている。 HDDにエラーが発生して、新しいHDDにコピーした例は、以前の記事「HDD不良セクターで不調、初期段階なら環境もHDD丸ごとコピーで可能」でも書いているので参考にしてほしい。このときの状態は、HDDが瀕死の状態で、一部読み取れないところがあったが、復活させることができた。 持ち主には、HDDを交換することで修理できることを理解してもらい、HDDを注文した。 ■LaVie LS550/BのHDD、居場所の何処は?? 最近のノートPCは、裏蓋を開けると、メモリー、無線LANモジュール、そしてHDDへ簡単にアクセスできるようになる。ところが裏蓋を開けても見えるのは無線LANモジュールとメモリーだけ。 キーボードのみが取り外せばHDDが見えるかなとも思ったが、どうやら上部パネルと一体化していそうである。 こうなると上部パネルを取り外せばHDDが見えてくるかとも思い、多くのビスを取り外して分解し始めた。でも内部をのぞいても上部からはHDDが見えてこなかった。 ふと、バッテリーを取り外せばHDDにアクセスできることに気がついた。裏向きにして上部のビス2つを取り外し、ブラスチックフィルムにくるまれたHDD、そのフィルムを引っ張れば引き出せる。わかってしまえば簡単だった(笑)。 ![]() ■HDDを丸ごとコピーして交換 LS550/Bに使われていたHDDは東芝のMK5065GSX(500GB)。なんか以前の東芝のHDDには早く異常になるものが多いように感じるのは、私のノートPCでも東芝MK6465GSX(650GB)が壊れたことでそう感じるのだろうか。 新しく用意したのは同じく東芝製だが、新しいシリーズのMQ01ABD050、送料込みで5003円だった。。私のノートPCでもHDDが壊れたとき同じくMQシリーズの1TBに交換している。 「これdo台 PRO」に新旧のHDDを接続してコピー開始、2時間余りでコピーは完了した。 ![]() HDDにはフィルム状のケースに囲まれており、両面テープ2カ所で固定されている。このケースは絶縁を兼ねているのだろうが、ケースの取っ手部を引っ張ってHDDを引き出すときには必要である。これを取り外して、新しいHDDに装着する。 ![]() HDDをバッテリー側のスロットに差し込み、2つのビスで固定。後はバッテリーを装着して完了。 ■動作は快調 動作を確認。起動時に自動的にHDDにチェックディスクの表示、スキップすることもできたがチェックをさせてみた。時間は非常にかかったが異常は検出されなかった。起動時にはSMART機能のエラーは表示はなくなり、Windowsの起動や終了もスムーズである。 ということで修理は完了し、持ち主にはHDDの実費をいただいて終わり。普通ならメーカー修理になり、何万もかかるのだろう。私は商売人ではなく、このブログの記事のネタになっていることは個人的な趣味でやっているだけで、実費以外にお金をもらうことはない(お礼の品をもらうことはあっても)。 今回の私の実益は・・・・スキルアップ、そして使われていたHDD、これだけで十二分だ。このHDDは、私のところでもSMART機能で「異常」な箇所があるが、根本的には使えないことはない。使い続けると壊れる可能性があるが、一時的にデータの受け渡しには使えそうだ。もちろん、HDDデータを消してある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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