カテゴリ:PCハードハードウェア
■WiDiとMiracastとの関係
画像や音声を無線でテレビなどに転送するものにはいくつかあるが、現在は機器に内蔵されたWi-Fiを使って行うものが主流。低コストでできる済ませることが可能となるため。 違うようで同じなのがWiDiとMiracast。 MiracastはWi-Fi Allianceにより策定されたもの。Android 4.2から正式に対応したことによりタブレットやスマートフォンで対応機種が増えている。またWindows 8.1もMiracastに対応し、ハードウェアが条件を満たすことで使える。 インテルが早くから提唱してきた「インテル ワイヤレス・ディスプレイ(WiDi)」は、最初は独自のものだったようだが、WiDi バージョン3.5からは、Miracast規格がさらにサポートされた。詳細は不明だが、WiDiがMiracast規格の部分も取りみ、旧WiDiも使えてMiracastとしても使えるように、テレビ側のアダプターの種類に応じて使い分けられるようになった可能性がある。。 それでもインテルがサイト上ではMiracastの名称を使わないのは、以前の独自仕様であるWiDiも含めてMiracastが使えるためということもあるが、覇権を巡ってもあるかも。 ■Windows 7 ノートPCで最新WiDiが使えるようにする 「WiDi対応化させたAS5750とWiDiアダプターPTV2000でテレビに表示」のように2年ほど前から自分のノートPCをWiDi対応してテレビに映し出せるようにしてきた。このときのWiDiは旧バージョンのもの。 ところが、「無線LANの高速化2:インテル「7260HMWDTX1」導入で867Mbps対応」の記事のように、867Mbpsの無線LANモジュールをノートPCに内蔵したとき、ドライバーも新しいものを導入したら、WiDiがうまく動作しなくなった 原因は、新しい無線LANモジュールに入れ替えてドライバーやソフトウェアを更新したとき、同時にインテル ワイヤレス・ディスプレイ・ソフトウェア(WiDi)を最新バージョン4.2.24.0にしたことだった。対応するためには、ノートPCのグラフィックスのドライバーを更新する必要があった。また無線LANモジュールのドライバー更新時にも問題があった可能性もある。 WiDi最新バージョン4.2.24.0で動作させるまでの手順は以下。なお第1世代のCore iシリーズは最新WiDiではサポート外となっているため、古いWiDiバージョンでないと動作しないことがあるので注意。 1)グラフィックスのドライバーを更新 WiDiで使えるグラフィックスは、インテルのCPU内蔵のみ。第2世代Core iシリーズはモバイルのみ対象、第3、第4世代Core iシリーズは、モバイル・デスクトップでも使用可能。 AS5750のグラフィックスは、第2世代Core i5内蔵のHD3000である。acerにある最も新しいバージョンでは動作しなかったので、インテルのサイトからより最新バージョンである「Windows 7 / 8 / 8.1 64 ビット版用インテル® HD グラフィックス・ドライバー 15.28.20.64.3347(ファイル名Win64_152820.exe)をダウンロードしてインストール。 これによりWiDiソフトがエラー表示することがなくなった。 2)無線LANドライバーのインストールでインテルMy WiFiテクノロジーを選択 WiDiが使える無線LANモジュールは1000番台、2000番台、3000番台、6000番台、7000番台のインテルのもの(一部Broadcomも使える) 使用しているインテルの7260HMWのドライバーとして、インテルのサイトから「インテル® PROSet/Wireless ソフトウェアとドライバー 16.6.7.0(ファイル名Wireless_16.7.0_s64.exe)をダウンロード。インストールするとき、オプション設定で、インテルMy WiFiテクノロージーを選択してインストールするようにする。 これを忘れるとWiDiは動作しない。 3)最新版のインテル® WiDi ソフトウェアのインストール インテルのサイトから「Windows 用インテル® ワイヤレス・ディスプレイ・ソフトウェア 4.2.24.0(ファイル名Setup4.2.24.0.exe)をダウンロードしてインストール。 なくても動作するが、「インテル® WiDi リモート1.0(ファイル名Intel(R) WiDi Remote Setup.exe)」もダウンロードしてインストール。 ■PTV2000のファームウェア更新とMiracast対応? 以上でWiDi 4.2.24.0が動作するようになった。 以前から使っていたPTV2000をテレビのHDMI端子に接続して使おうとした。このアダプターは、Miracast規格に未対応で旧バージョンWiDi用のもの。 WiDiソフトウェアを立ち上げてアダプターを検索するが見つからない。「設定」を開くと「レガシー・ワイヤレス・ディスプレイをスキャンする」があるのでチェックを入れることでPTV2000の旧型のアダプターが検索できるはず。さらに「ファームウェアをアップグレードするか尋ねるメッセージを表示する」にもチェックを入れた。 再びスキャンすると、PTV2000が見つかった。同時にPTV2000のファームウェアをアップグレードするか尋ねてきたのでアップデートを行う。アップデートは数分かかりその後再起動される。PTV2000のバージョンは3ぐらいだったと思う。 さらにWiDiソフトウェアで接続しようとすると2回目のアップデート。これによりPTV2000のバージョンは3.5.42.0に上がる。 WiDiソフトウェアの「設定」で「レガシー・ワイヤレス・ディスプレイをスキャンする」のチェックを外してもしっかりスキャンさせることができるようになった。 アップデート後、PTV2000の認証コードは、以前4桁だったのが8桁へと変更。 PC側ではテレビに表示された認証コードを入れる。 そして問題なく表示された。 それにしてもアップグレードしたPTV2000はMiracast対応になったのかも? ■PTV3000を購入とファーウェア更新 最初からMiracast対応しているPTV3000を購入した。パッケージのなかには本体、ACアダプター、電源用のUSB接続ケーブルなどが入っている。 PTV2000と比較。上に乗せたPTV3000は薄くて小さい。右側側面にはモード切替のスイッチがある。(注意:実際に使うとき重ねるとお互いが干渉してPCとの接続距離が短くなったので、なるべく離す必要あり) PTV2000はWiDiソフトウェアからファームウェアの更新を行ったが、PTV3000はやり方がまったく違う。 1)アメリカNETGEARのサイトから最新ファームウェアをダウンロードしておく 以下からPTV3000関連のダウンロード。現時点での最新バージョンは 2.4.26。スマートフォンやPCどちらからでもよい。 http://downloadcenter.netgear.com/en/product/PTV3000# クリックすると別窓でブラウザが開くので「Download Now」をクリック。さらに別のブラウザの窓が開き、登録するか情報入力を求められる。入力せずに赤い囲みの「登録しない」をクリック。するとダウンロードが始まる。 ネットギアの日本法人では、アメリカの方に登録しないで日本の方に登録するようにと言っている。 2)PTV3000をファームウェア更新 PTV3000の側面のボタンを5秒ほど長押しするとファームウェア更新モードになる。 無線LANを検索するとPush2TVというSSIDが見えるとので接続。 ブラウザを開いてhttp://192.168.3.1をアドレス指定し、PTV3000のアップデートに接続する。先ほどダウンロードしたファイルを指定してアップデート。以下はアップデート中のもの。 ■PTV3000をWiDiで接続 インテルのWiDiソフトウェアを起動、スキャンさせるとPTV3000が見つかった。 「接続」をクリックするとPTV3000を接続したテレビには認証コードが表示される。PTV2000に比べると小さい文字なので少し離れると見にくい。 そしてテレビに表示された認証コードを入れる。接続中は次のように表示される。 以上でテレビに表示される。 ■5GHz帯でWiDiが使えない ところでWiDiを2.4GHz帯では使えるのだが、5GHz帯では次のようなメッセージをWiDiソフトウェアがはき出して使えない。 5GHz帯の無線LANは、気象レーダー等と重なる周波数があり、影響を与えないよう無線LANルーターが周波数を変更する機能がDFSなのだが、これが働くとWiDIが使えないのだ。 ルーター側で気象レーダーと重ならない周波数帯を使用するようにした。すると5GHz帯でもWiDiが使えるようになった。 ■PTV2000とPTV3000の違い ファームウェアの更新方法はこの2つの機種では違うが、WiDiから使ってみるとどちらも違いはまったくない。 またタブレットやスマートフォンでMiracastを使ってテレビに映し出すと無線LANが使えないという機種があるようだがテレビへの画像表示をしながらインターネットへのアクセスもできている。 PTV3000の発売当初は、インテルWiDiとMiracastが側面のスイッチで切り替えられるということだったが、入手したときからモード切替はなくなっていた。現在は通常モードとファームウェアのアップデートモードのみ。 これはWiDiが新しいバージョンでMiracast規格をサポートするようになったこともあり、区別する必要がなくなったのかもしれない。旧バージョンでのWiDiで接続できるか試していないが、スイッチで切り替えなくても旧バージョンのWiDiでも接続できるようにPTV3000がファームウェアが更新されたのか、それとも旧バージョンWiDiは切り捨てられたのか。 これはファーウェアを更新したPTV2000でも同じことが言える。どう考えてもPTV2000はMiracast対応になったように思える。そして旧バージョンのWiDiへの対応はどうなっているのかは確認していない。 次回は、Miracast対応したWindows 8.1にて、PTV2000とPTV3000での動作を書く予定。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.02.18 22:54:27
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