2014/08/02(土)11:56
PCの動画を出先から見られる「Qloud Media」、Chromecastに対応
■PCのメディアファイルを外部から見られる「Qloud Media」
PT3などで録画したデジタル放送の動画、お出かけ先のAndroid端末で見ようといろいろ試したところ「Qloud Media」が一番設定が楽で簡単に見られた。動画以外には音楽や写真ファイルにも対応。
最新バージョンでは「Chromecast」にも対応しており、テレビにも簡単に映し出せることができるようになった。そのためにはAndroidの「Qloud Media」有料版の購入が必要。
■サーバーソフト「Qloud server」
・「Qloud server」のダウンロードとインストール
導入するためにはサーバーソフトとして「Qloud server」をWindows PCやMacにインストール。このPCにあるデータが配信することができる。
ダウンロードしたものは、PC版ではZIPファイルとなっている。ZIPファイル中のファイルを実行すればインストールされる。インストール後、設定をしていく。
・「サーバー」タブ
ここで重要なものは、QiSS PIN番号。LAN内部からは不要だが、インターネットを通じて外部からクライアントと接続するためには重要なもの。
サーバー名は、PCの名称が使われる。
外部アドレスは、ルーターが外部との接続に使っているグローバルIPアドレス。
ローカルアドレスは、LAN内で割り当てられているIPアドレス。ルーターによるDHCPサーバー機能によって割り当てられたアドレス、もしくは自分で固定したアドレスどちらかになるが、インターネットを通じて外部からアクセスする場合は、PCのIPアドレスを指定して固定した方がよい。
・「共有フォルダ」タブ
PCのフォルダを指定でき、フォルダはいくつも追加できる。他のPCの共有フォルダを自PCのドライブレターを割り当てているものも指定できる。
・「ユーザー」タブ
ユーザーは複数作成でき、それぞれ別のパスワードの指定ができる。
1つのユーザーは複数の端末からアクセスできないため端末数だけユーザー名を作成しておく。ユーザー名をダブルクリックすると、「共有フォルダ」で指定した複数のフォルダの内、視聴可能なフォルダを指定できる。このユーザーはこのフォルダ、あのユーザーはあのフォルダと使い分けることができる。
・「設定」タブ
基本的には最初の設定のままでOK。
サーバーモードは、通常のアプリケーションとして実行させているが、システムのサービスとして実行させることが可能。
サーバーの睡眠を防ぐにチェックを入れると、PCがスリープになることを防げる。
QiSS PINをサービスに登録にチェックを入れると、インターネットを通じて外部からアクセスするのが容易になる。
自動的にルータのポートをマップするにチェックを入れると、ルータのポートを自動的に開くことができるようだ。確実に動作させるには、ルータのポート解放で使用されるポート8888とPCのIPアドレス(それもIPアドレスを固定化しておいて)を設定したほうがよい。
■端末用アプリ「Qloud Media」のダウンロードとインストール
端末で使うアプリとして、Andoroidでは「Qloud Media Free」(無料版)、「Qloud Media」(有料版。広告なし、Chromecast対応)。
「Qloud Media」はAndroid以外に、iPhone/iPad、Windows Phone、Windows 8.1(Windows ストアより)に対応したものがある。
Google Playから有料版「Qloud Media」を購入。Android端末なら中華タブレットでも対応している。広告が出るのとChromecastに対応していなくてもよいのなら有料版を購入しなくていい。
Google Playの残高は、7月31日までにChromecastを購入して登録すればもらえたもので、映画だけでなく、アプリの購入にも使えた。
ダウンロード後、インストールする。
■「Qloud Media」の設定
「Qloud Media」を起動後、「サーバーを追加」する。
家庭内にある無線LANに接続している端末の場合、自動的にサーバーが検出される。検出されない場合、PINコードを入れるか、アドレスを指定する。
サーバー側で設定したユーザー名とパスワードを入れる。
サーバーが登録される。このときPINコードも自動的に追加され、外部からのアクセスも可能となる。
上の右下、設定ボタンをタッチすると、「メディアのデフォルト帯域幅」が設定できる。携帯電話の場合は、通信制限が掛からないように画質が落ちるが低く設定しておく。
■「Qloud Media」で視聴
「Qloud Media」を起動すると、サーバーが表示されるのでタッチ。
サーバーに登録しているフォルダが表示される。
そのフォルダ内のファイルやフォルダが表示される。しかしファイルが多数あると、100個ずつフォルダのように区切られれ表示される。
その内の100個ずつ区切られたものをタッチすると、ファイルが表示される。
その中の1つのファイルをタッチ。途中まで見たことがあるファイルだったので、途中から見るか、最初から見るかが選択できる。
そして再生された。先ほどから強調していた右下にある赤い囲みは、有料版のみの新たな機能でChromecastへ表示させることができるもの。これをタッチ。
Chromecastが表示されるのでタッチ。
テレビに表示されようとしている。
そしてChromecastを介してテレビに表示された。
■「Qloud Media」を使ってみて
・動画がカクカクしない
Android端末でPCにある地デジなどを録画したファイルを見ようとすると、帯域幅の関係でカクカクとして見ることができない。PC側でエンコードされて低い帯域幅で送られるためにスムーズな動きで見られる。
・動画へ簡単にアクセスできる
ファイルを探すことなく、目的のファイルにたどり着けるため、うちの母でもAndroidタブレットで録画したものを見るのにも使っている。
・外部からスマートフォンで見られる
外部からスマートフォンで見られるのは便利。また山間部でトンネルがあり、電波が途切れても、電波が復活すれば、途切れたところから再生される。
・Chromecastで見られる
うちにあるテレビは東芝のレグザなのでPCで録画したファイルは見ることができる。ただし対応した動画形式は限られており、いろいろな動画を再生できない。「Qloud Media」がChromecastに対応したことで、いろいろな動画形式のファイルを端末から指示して見ることが可能になった。