映画『レヴェナント:蘇えりし者』ネタバレ!!!
昨年も『バードマン』でオスカー受賞のイニャリトゥ監督と、これまで毎回候補に上がりながら受賞を逃してきた我らがデカプリオ様の受賞作ということで見てきました。舞台は1820年代前半のアメリカ西部。凄腕のハンター、ヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)と彼の息子を含む狩猟チームは、先住部族の襲撃にあいボートで川を逃走する。さらに、先住民からの攻撃を避けて陸路を移動中、斥候役を務めるヒュー・グラスはクマに襲われ瀕死の重傷を負ってしまう。足手まといとなったグラスは一人の仲間の裏切りにより、最愛の息子の命を奪われ置き去りにされる。激しい怒りだけが生きる力となり、奇跡的に死の淵から蘇える。裏切者フィッツジェラルドへの復讐の執念のみを支えに、深い傷を負ったまま、先住民の追跡や雪深い大自然の猛威の中、駐屯地まで300キロを超えるサバイバルの旅が始まる。評価、、、というより、好き嫌いの分かれる作品でしょうね。一緒に行った家内は「レオ様はどんな格好でも格好良いけど、気持ち悪い場面多すぎ。だからR-15ね」と不評^^);私は本当に久しぶりに素晴らしい映画を観たという印象でした。雄大な大自然の美しい映像と、その裏にある厳しさと先住民や主人公ヒュー・グラスの知恵と逞しさ。この作品は実在したヒュー・グラスの半生がベースになっているとのこと。実際の話とは異なるところも多いようですが、作品としては単なる復讐劇ではなく、いろいろなメッセージが込められているように思います。特に先住民目線の作品ではありませんが、後からやって来て、先住民を蹴散らして我が物顔に自然を荒らしまくり、毛皮を取りまくるアメリカ人(白人)。さらに、上前を撥ねるフランス人。誰が悪者?裏切者役のトム・ハーディ。やはり良い役者は悪役やっても上手いです。生きてゆくことが命がけの時代ですから、こんな人間もたくさんいたでしょうね。最後にヒュー・グラスが敵討ちを果たしますが、奇跡的に死の淵から生還して復讐に成功したわりにはスッキリした気分になれなかったのは私だけでしょうか。とにかく、壮絶で美しい大自然の摂理に圧倒され、その中でしたたかに生きる人間たち。そして人間同士の殺し合い。壮大で神聖な自然の前には愚かで些細なことなのかもしれない。素晴らしい作品です! 上のボタンをクリックしていただけると嬉しい