このアルバムを聴くたびに、おいらは行ったことも
体験した事もない1950年代のニューヨークの匂いを
味わったような気分になってしまう。
ルー・ドナルドソンのアルトから発せられる一音一音は
まるで目の前ではじけるようであり、うねりを上げて
疾走する。 ハーマン・フォスターのピアノの臨場感にも
驚かさせるばかりだ。(ルディ・ヴァン・デルダーが24ビット・マスタリングしたCDはさらに迫力倍増)
そういえばこの2人、これが初共演レコーディングであった。
以後、約40年間に渡ってコンビを継続した(フォスターは99年に死去)のだから
恐れ入る。
もちろん本アルバムにおけるフォスターはまだ後年のように一聴して分かるような
強烈な(あくが強い、と言い換えてもいい)味を表出するにはいたっていないようだが
しかし、やっぱりと言うべきか、音を探しながらフレーズをつむぎだしていくような
演奏ぶりは、タダモノではない資質をにおわせる。
ペック・モリソンの豪放なベースは、特にブルース・ナンバーで魅力を放つ。
何はともあれ、『カルテット・クインテット・セクステット』と
『ルー・テイクス・オフ』を結ぶ“熱血ハードバッパー”ドナルドソンの魅力を
心ゆくまで堪能してほしい
ウェイリング・ウィズ・ルー/ルー・ドナルドソン
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