|
テーマ:私の図書(49)
カテゴリ:本
綻びゆくアメリカ ジョージ・パッカー 2013年
The Unwinding An Inner History of the New America タイラー・コーエンのAverage is Overでも衰退著しい都市として名の上がったオハイオの鉄鋼の町ヤングスタウンの衰退とその中で暮らす人々の負の循環がよくわかりました。黒人一家の世代を跨いだ勤勉と堕落と再生の格闘の歴史、勤労の曾祖父母時代、薬物・アルコール漬けの親の世代、工場閉鎖、失業、街の荒廃、コミュニティーの消失と続いた負の連鎖が記録されています。コミュニティーオルガナイザーとして荒廃した街の再生に取り組み始めた黒人女性の母としての強さ・勤勉さが、空洞化するアメリカの現実の中で可憐に見えます。 崩壊した家庭環境の中から這い上がってストレートな話をする才能を活かし、テレビ司会者として、視聴者の心をつかみ成功をおさめた黒人中年女性もとりあげられています。この人の成功は、多くの人々が心と家庭の荒廃と格闘しているとの現実からきた共感の表れのようです。 底辺の人々の様子を緻密に描いた作家も紹介されています。酒浸りと再生の浮沈を繰り返した後、成功をおさめ、50才で早逝するわけですが、描かれた作品が人々に受け入れられるのは、アメリカの共通する悩みが現実にあるからなのでしょう。 オバマの登場は、多くの人々に再生の期待を持たせたようですが、今では、多くの失望も与えてしまったと言う事のようです。今でも人気のあるクリントンについては、共和党議員で下院議長のニュート・キングリッジが先頭に立って女性問題を糾弾したそうですが、クリントンは逃げおおせました。クリントンは、それ以前からもホワイトハウスの別のボランティアとの仲は周知だったそうです。更に、指弾したキングリッチにしても妻以外に発覚したそうです。 寺島実郎さんによるとクリントンは州知事時代からの話で色情狂が核兵器のボタンを抱えている恐ろしい事態であったということだそうです。 なんとも、先進国とはわからなくなります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 4, 2015 09:08:14 AM
コメント(0) | コメントを書く
[本] カテゴリの最新記事
|