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2021/04/13(火)22:14

柱状節理 荒戸山 備中、新見市哲多 2021.4

山(20)

荒戸山は、吉備高原の原点をみるようだった。遠くから眺めると、準平原に火山岩頸の残丘が青い空に滑らかなシルエットを貼り付けているよう。  その曲線は悠久の時のなせる技で、200万年以上前に噴火した火山の岩頸が準平原を形成する時に残丘として削り出されたらしく、火山と大気と水がこのなだらかな景色をつくりだしたらしい。  整備された登山路をたどると、あちこちに柱状節理が現れ、マグマが上昇噴出して冷却された跡は岩山のなんたるかをしめしているよう。頭上に迫る石柱群や、石柱に分離する前の亀の甲羅模様の緻密な石垣のような岩壁もある。  頂上は樹木に覆われて展望が遮られるが、螺旋階段の立派な展望塔があり、そこから南の方向をみると、似たような残丘とおぼしき山がいくつもみえた。岡山県の地質調査報告によると、哲西山地には玄武残丘が線状に連なり、それらは古い断層線の弱いところにそって噴出したとする説もあるらしい。  登山者向けに整備された、とてもありがたい、面白い山だ。

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