2019/09/04(水)21:40
日本軍の「鉄兜」について、テキサスから質問が。
大分前のことであるが、テキサス州ダラスで開催された、銃器ショーを見学した、
旧知の大平洋戦史研究家のダニエル・キング氏から、
「この日本陸軍の鉄兜(ヘルメット)をどう思うか。意見して欲しい」と
メールが届いた。
えんじ色の丸と、一本の線が怪しげで、鉄兜の中に書いてある白文字を見て
これは、帝國陸軍の鉄兜に非ず、
警視庁機動隊のそれだと、直感した。
書いてある「四機」は、第四機動隊を意味するものだ。
昭和44年からの学生時代を東京で過ごしたから、街では良く機動隊員の
姿を目にすることがあったので良く覚えている。
調べてみると、あさま山荘事件に出動した警視庁機動隊が、このタイプの鉄兜を
被っている写真が見つかった。
因みに、隊員が食べているのは、発売間なしのカップヌードルで、
この事件が切欠で大ヒットとなる。
更に調べると、米軍タイプの鉄兜を被っている隊員の姿もあって、
数的には、日本軍タイプよりも多いことが判った。
丁度、機動隊の鉄兜の入れ替え時期だったのではなかろうか。
ダニエル・キング氏には、ダラスの銃器ショーにある鉄兜は、
機動隊のそれであると、上の写真2枚を添付して知らせた。
あさま山荘事件は、もう47年も前の出来事であるが、
ダラスから届いたメールに、我が青春が蘇った。
写真:ダニエル・キング氏 / 文芸春秋 / Webサイトから