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JE2LUZ・熊野

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2008/01/14
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カテゴリ:雑感
 建築士たちの偽装強度計算とかのせいで、建設業界が困っているようです。
 そもそも、建築士とか建設会社・工務店の一部には悪いのが昔から居たのです。
 手抜きのし放題…素人には分からないだろうと、嘘八百並べた図面と、それを更に無視した施工…
 そのおかげで、どれだけの人が泣きを見てきたやら…
 秋田県などは公社ぐるみで詐欺的建築を建てたりしていましたからね。
 それが、まとめて表に出たのが、この前の事件でしょうね。

 その反省で、建築基準法の改正とか、審査の強化が行われたようです。
 しかし、杓子定規で責任逃れ優先の行政のせいで、確認申請はまるで進まない、ちょいとした設計変更でも、膨大な書類を作らなくてはならない…
 住宅着工はGNPを完全に押し下げるだけ減っていますね。

 その中でも、又々やり玉に上がってしまったのが、日本建築のようですね。
 法隆寺は千年もっています。
 普通の民家でも100年、200年はもって当たり前です。
 もたないのは、材木をケチったり、手を抜いたものです。それと、シロアリですね。

 確かに、戦後立てられた木造建築では、新築の時からおかしなものが沢山あります。
 我が家が製材をやっていた頃、東京向けとかの柱材の主力に、三五角と三三角と言うのがありました。
 10.5cm角と10cm角です。
 日本古来の木造住宅は、その上の四寸角が使われていたのです。
 それを、戦後の焼け野原に家を建てる頃から。細い三三角が使われだしたのです。
 正規に製材しても素材で三寸三分=10cmしかないのです。一部の製材では問屋の要求で、これを9.5cm角に製材していました。理由は消費者には分からないだろうと言うことでした。
 削ればいくら頑張っても9.5cm角しか残りません。9.5cmのものだと9cmしかないのです。
 その上の三五角は削って10。2cm残ります。
 この差は7mmほどですが、単純計算で強度は2割さがります。
 さらに、四寸から見ると34%位さがるのです。

 おまけに、強い桧財ではなく、杉になり、次には外材へと、材料の粘り気もさがって行きました。
 ホゾは浅く、場合によってはホゾを入れないで釘でごまかす…
 耐震用の筋交いなども、信じられない3寸の5分なんて、ぺらぺらで…
 そうした建物が多かった神戸は倒壊家屋の山を築きました。
 そんな柱や構造のいえにも、良く目立つ所の屋根には格好をつけて瓦を載せて…
 棟上(たてまえ)の前の作業の時に、垂木に人間が乗ると折れちゃうなんて物ですからね。
 そんなのを認めておきながら、それが倒れたからって、どんどん日本建築を追い出そうなんて…

 お役人って、頭が悪いのか…
 とにかく、責任逃れだけは熱心ですね。
 テレビのビフォアーアフターなんて、無責任な改造を喜んで報じているマスコミさんでは分かるはずも無いのですが…

 材木って、鉄筋やコンクリートのように強度計算には向かないものなんです。
 樹種によっても違うし、同じ樹種でも産地によって変わってくるし、一本の木でも部分によって変わります。
 だからこそ、経験則で大きな材木が使われてきたのです。
 その地域での必要強度は古い建物からおおよそ推測できます。
 それを補う方法も考えられて来ています。
 しかし、今の基準法の木と金を繋ぐようなやり方は私としてはいやですね。
 粘り気の無い外材であんなことするよりは、粘り気のある紀州ヒノキできちんと建てた方がずっと強いと思うのですがねえ…
 冬場と梅雨時に家が『パシッ』と鳴ってこそ木造住宅だと思います。
 我が家は三十数年建っても一応家が鳴ります。
 それでも、昔の家ほどは鳴りませんね。

 
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最終更新日  2008/01/14 07:22:09 PM
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