ナベツネ= 独裁者
この図式がうかびますよね。
ところが、 ジャイアンツのことは別として
奥様に対する 感情は とてもやさしい人だった。
9年前、前立腺がんを全摘出。
その入院期間に100冊もの著書を読んだというナベツネさん。
ところが、その2年後 奥様がくも膜下で倒れられた。
以前にお話したように くも膜下は いかに早く発見し
病院へ搬送するかが、 生と死を分けるのだが
ナベツネさんの場合、 奥様と寝室を別にしていらしたため
発見が9時間も遅れた。
なんとか 一命をとりとめられたものの、 ナベツネさんの顔も
わからない という 認知症の後遺症が残ってしまった。
お医者様の話では、3年以内は少しずつよくなる。
しかし3年を過ぎると だんだん悪くなると言われたそうだ。
ナベツネさんは
「東京には空がない・・」という
智恵子抄
高村光太郎の千恵子抄の一文を思い出し
それまでの空も何も見えない住宅から
海や空が見える 住宅へ 引越しをされた。
すると、奇跡が起きた。
それまで 車椅子生活だった奥様が 一週間で
自分の足で、歩かれたそうだ。
その後、どんどん奥様はよくなり
今は 外出するナベツネさんの忘れ物チェック。
「行ってらっしゃい」の ほっぺにキスを
なさるまでに 回復されたそうだ。
やはり
生活環境は大きいんだね。
それと ナベツネさんの 愛!!
奥様が倒れられるまで 愛していなかったわけではないが
取り立てて 奥様にやさしくするということを
意識していなかった ナベツネさん。
しかし、奥様に倒れられて、 奥様への愛を再認識し
今では散歩に行く時は手をつなぎ
夜9時になると寝てしまわれる奥様に
「おかえりなさ~い」 と 言って欲しいために
夜はなるべく 9時前に帰宅するようになったそうだ。
少し、ナベツネさんに対する印象が変わった番組でした。
ナベツネだもの
わが人生記
渡邉恒雄回顧録