「標的は村はずれの邸に住んでいるようです。」
ヤンの告解を受けた司祭―パウロはそう言って仲間の司祭を見た。
「そうですか・・では標的をすぐに抹殺しましょう。」
「早まってはいけません、ペドロ。まずは敵と仲良くなることです。」
パウロはそう言って口端を上げた。
翌日、パウロは村はずれの邸へと向かった。
「どなたかいらっしゃいませんか?」
朝靄の中でパウロは声を張り上げた。
だが邸の中からは声どころか、人の気配すらしない。
「・・出直すしかなさそうですね。」
パウロはため息をついて村へと戻っていった。
「で、どうでしたか?標的は姿を現しましたか?」
「いいえ。でもまだ諦めるわけにはいきません。」
パウロはそう言ってベッドに入った。
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最終更新日
2008年06月04日 11時07分41秒
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