1864(元治元年)年7月19日。
京都蛤御門において長州藩兵と、会津・桑名・薩摩各藩の諸隊と衝突した。
英人は風のように敵を次々と斬っていった。
「正村、こっちも頼む!」
会津藩士と刃を交えながら山岡はそう叫んだ。
英人は目の前にいる者を全て斬った。
その姿は獲物を狩る狼のようだった。
鈴達新選組も、激闘を繰り広げていた。
鈴は一人、また一人と敵を斬り伏せていった。
戦いは、幕府側の勝利に終わった。
「・・勝ったな・・」
「うん・・」
鈴と貴が勝利の余韻に浸っていると、煙が見えた。
炎は強風に乗って京の街を舐めるように焼き尽くした。
山南はその頃六角獄舎へと向かっていた。
そこには池田屋事件で捕縛した古高俊太郎達がいた。
獄舎の奥へと向かうと、そこには槍で突かれた古高達がいた。
山南はその場で吐いて獄舎を飛び出した。
(私は・・何のために・・)
一体誰のために、自分は戦っているのだろうか?
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