美津が眠りに就いて27年の歳月が過ぎた。
四郎とエーリッヒは農作業に勤しんでいた。
「秋にはたくさん野菜が獲れるな。」
「ああ。」
縁側で一休みしながら、四郎とエーリッヒはそう言って茶を飲んだ。
「こうも平和な日々が続くと、なんだか気がたるんでしまうな。」
四郎はそう言って玄関に掛けている槍を思い出した。
「戦乱のない日々は畑を耕すことが一番の仕事だ。それに戦など、決していいものではないからな。」
青く澄んだ空を見上げながら、エーリッヒはそう言った。
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Last updated
2012.04.01 21:18:13
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