一部性描写あり、苦手な方はご注意ください。
「総司、これから何をする気だ?」
浴室に入った歳三は、そこにビニール製の枕のようなものと、その傍らには異国語で書かれた瓶が置かれていた。
「土方さん、そこに横になって下さい。」
浴室に入って服を脱ぎ、枕の上に横たわった歳三に、総司が自分の胸から股間に掛けて瓶の中に入っている液体を塗り始めた。
「それは何だ?」
「媚薬オイルです。薄井さんの会社で開発しているもので、これを塗ると夫婦生活が円満になるそうです。」
「そうか・・」
「土方さんだけが気持ちよくなってばかりじゃ、狡いですものね。」
総司はそう言って笑うと、自分の身体にも媚薬オイルを塗りこんだ。
媚薬オイルを塗られた後、歳三は激しい快感が全身に襲って来て、頭がぼうっとなってしまった。
「土方さん、これから朝まで楽しみましょう?」
総司は歳三の上に跨り、彼のものを自分の蕾に宛がうと、ゆっくりと腰を下ろしていった。
浴室で総司と歳三が甘美で淫らな時間を過ごしていると、不意に浴室のドアが開いた。
「誰?」
総司が振り返ると、そこには誰も居なかった。
「どうした?」
「いえ、さっき誰かに覗かれている気がして・・」
「気のせいじゃないか?」
「そうですね。」
総司はそう言うと、歳三の上で再び腰を振り始めた。
「また来てくださいね。」
「総司、ここには暫く来ることはやめる。」
「どうして?」
「お前ぇには、薄井が居るだろう?」
「あの人とは形だけの夫婦です。本当に愛しているのは貴方だけです。」
総司はそう言うと、歳三に抱きついた。
「解っているさ、そんな事は。暫く我慢してくれねぇか?」
「土方さん・・」
総司の部屋から出て荻野家へと戻った歳三は、溜息を吐いてそのままこたつの中で眠った。
一方、総司は帰宅した薄井を笑顔で出迎えたが、何処か彼の様子がおかしい事に気づいた。
「貴方、どうなさったの、そんな怖い顔をして?」
「わたしが、君達がここで何をしているのか、気づかないとでも思ったのか?」
「何を言っているんですか?」
「うるさい、黙れ!」
薄井は総司を床に押し倒すと、彼が着ていたワンピースを引き裂き、彼の上に馬乗りになった。
「やめて、やめてください!」
「偉そうにわたしに口答えするな!」
薄井は拳で何度も総司の美しい顔を殴った。
翌朝、千がベビーシャワーの打ち合わせの為に総司の部屋を訪れ、何度もインターホンを鳴らしたが中から返事がなかった。
「沖田さん、お留守ですか?」
千がドアノブに手を掛けると、それは難なく開いた。
彼がリビングに入ると、フローリングの床に、顔を殴られ、下半身が血塗れになっている総司が倒れていた。
「沖田さん、大丈夫ですか?」
千が慌てて総司の元へと駆け寄ると、彼は低く呻いて千を見た。
「たすけて・・」
「しっかりしてください、今救急車を呼びましたからね!」
総司は病院に運ばれたが、彼は腹の子を流産してしまった。
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