北関東の田舎町・針山の小学校で起きた二人の少女の死と、失踪事件。
主人公「ぼく」の目線から事件の概要、そしてクラスに君臨する女王「マキ」と「エリカ」の存在を描いたミステリー。
クラス内のカースト(階級制度)については、米倉涼子さん主演のドラマ「35歳の高校生」で知っていましたが、小学校を舞台にしたカーストによる残酷ないじめなどがあり、それが教師には全く気づかれていないという怖さ―子供というは残酷な生き物である事を思い知らされた作品でした。
主人公の正体ですが、一人称が「ぼく」なので、てっきり男の子かと思っていたのですが、まさかの女の子だったとは・・日本語には色々と自分の事を指す一人称の種類が多いので、性別が時折解らなくなることがあるのがよくありますね。
その「ぼく」が、全てを仕組んでいたのは、幼馴染のメグを守る為という動機が、純粋でしたね。
一応ハッピーエンドで終わったのかな?と思いながら本を閉じましたが、最後まで飽きさせない作品でした。
そういえば最近、広告で見かける小学校のいじめを題材にした小山 鹿梨子さんの「校舎のうらには天使が埋められている」という漫画、ヤフーブックスで少しだけ読みましたが、これも怖いです。
ウィキペディアの記事には、ガッツリとネタバレが書かれてあったのですが、一度機会があったら読んでみたい漫画です。