※BGMと共にお楽しみください。
「進撃の巨人」の二次創作小説です。
作者様・出版者様とは関係ありません。
二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。
リヴァイが両性具有設定です。苦手な方は閲覧なさらないでください。
「エレンが居なくなった所だし、ここからは大人同士の話をしようか、リヴァイ?」
「何だ、急にかしこまりやがって。」
「その首のやつ、本当は虫刺されなんかじゃないでしょう?」
「てめぇは色恋に関して疎いのかと思ったぜ、ハンジ。」
「やだなぁ、わたしだってそれ位わかるよ。で、相手は誰なの?」
「聞いて驚くなよ。京都見廻組隊士エルヴィン=スミスが、俺の相手だ。」
「エルヴィン=スミスって、あの・・」
「この前、ある茶屋である男と会った・・そいつの名はジーク。」
「ジーク・・確か、過激派浪士の頭領だという噂の・・」
「そうだ。あの時、エルヴィンはジークと顔見知りのようだった。つまり、エルヴィンを探ればおのずとジークに辿り着く。」
「その為に、彼に近づいたの?」
「そうだ。」
今までリヴァイは、敵の情報を手に入れる為ならば、好きでもない男に抱かれた。
恥じらいの心など、とうの昔に捨てた。
仕事だと割り切れば、どんなに汗臭い豚野郎とでも身体を重ねられた。
エルヴィンとだって、あいつらと何ら変わりはしない。
何を戸惑うことがある?
「リヴァイ、もし敵にあなたの正体が見破られたらどうする?」
「その時は、その時までだ。そういえば、エレンの奴、遅ぇな。」
「ハンジ隊長、大変です!」
「モブリット、どうしたの、そんなに慌てて?」
「先程、エレン君が山南総長に蔵へと連れて行かれました!」
「何だって!?」
「蔵がどうした、ハンジ?」
「山南総長は、蔵で妖しい薬を作っているという噂がある。その薬は、不治の病や回復不能の怪我を治す効果があるそうだが、その薬を飲んだ者は人間ではなくなるという。」
「それで?その薬とエレンと、一体何の関係があるんだ?」
「リヴァイ、今からわたしがする話は他言無用で頼むよ。」
「わかった。」
「エレンは・・イェーガー家は代々ある力を授かっていた・・化け物へと姿を変える力だ。山南総長は、エレンの力を利用しようとしているんだ!」
エレンは山南に連れられ、初めて蔵の中へと足を踏み入れた。
そこは薄暗くて、不気味だった。
奥から、人でも獣でもない、謎の吼え声と唸り声が聞こえてきた。
「さぁ、奥へ行きましょう。」
そう言って自分を見た山南の瞳が、氷のように冷たい事にエレンは気づいた。
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