※BGMと共にお楽しみください。
「進撃の巨人」の二次創作小説です。
作者様・出版者様とは関係ありません。
二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。
リヴァイが両性具有設定です。苦手な方は閲覧なさらないでください。
正月三箇日が過ぎ、正月気分が抜けた京の街はいつもの賑わいを見せていた。
「あ~、寒い。」
「いつまで経っても、この寒さには慣れないよ。」
エレンとアルミンがそんな事を話しながら巡察をしていると、彼らの前方を歩いていたリヴァイが不機嫌そうな顔をして彼らの方を振り向いた。
「おいガキ共、無駄話をするんじゃねぇ。」
「す、すいません!」
この前の時より、リヴァイの顔色が少し良くなったかのようにエレンは見えた。
ハンジが作った薬湯の中身はわからないが、月のもの特有の痛みに良く効くようだ。
「何人の顔をジロジロ見ていやがる?」
「す、すいません・・」
今日の巡察で、特に異常はなかった。
「リヴァイ!」
「エルヴィン・・」
突然背後から肩を叩かれ、リヴァイが振り向くと、そこには笑顔を浮かべたエルヴィンが立っていた。
「お前ぇ、何でここに居る?」
「いや、今日はこれを買いに来たんだ。」
そう言ってエルヴィンはリヴァイに菓子が入った包みを見せた。
「これは?」
「あぁ、これは小鳩屋の大福さ。」
「へぇ、そうか・・」
「良かったら、一緒に食べないか?」
「は?」
いきなり何を言い出すんだ、この男は。
「おい、俺は今仕事中だ。てめぇと仲良く茶を飲む時間なんてねぇんだよ。」
「それは残念だな。」
そう言ってエルヴィンは、捨てられた子犬のような顔をした。
「す、少しだけならいい・・」
「じゃぁ、俺もご一緒してもいいですか?」
エレンがそう言ってリヴァイとエルヴィンの間に割って入ろうとした時、慌ててアルミンが彼を止めた。
「何すんだよ!」
「エレン、気持ちはわかるけど、二人の邪魔をしない方がいい。僕達は屯所に戻ろう。」
「わかったよ・・わかったからそんなに引っ張るなって!着物破けちゃうだろうが!」
エレン達が屯所へと戻るのを確認したリヴァイは、溜息を吐きながらエルヴィンの方へと向き直った。
「やっと二人きりになれたな。」
「良かったな、じゃぁ、少し静かな所へ行こうか。」
同じ頃、美禰は人気の京菓子を買いに小鳩屋へと向かった。
「おいでやす。」
人気の京菓子を買って店を後にしようとした美禰は、店の隣ある茶店でエルヴィンとあの芸妓が仲睦まじい様子で大福を食べている姿を見かけた。
(どうして・・あの女と・・どうして・・)
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