素材は
NEO HIMEISM 様からお借りしております。
「進撃の巨人」の二次創作小説です。
作者様・出版者様とは関係ありません。
二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。
リヴァイが両性具有設定です。苦手な方は閲覧なさらないでください。
「これは何だと聞いている?」
「風邪薬だ。」
「風邪薬を、闇医者で買ったのか?」
「てめぇ、俺の後を・・」
リヴァイがそう言った時、エルヴィンは射るような眼差しでリヴァイを見た。
「君は、嘘を吐くのが下手だな。この薬は、遊女達が使う堕胎薬だろう?」
「エルヴィン、てめぇには許嫁がいる。俺は・・」
「駄目だ。」
エルヴィンはそう言うと、堕胎薬が入った包みを掴んで中身を中庭へとばら撒いた。
「てめぇ、何しやがる!」
「リヴァイ、俺の子を産め。」
「孕ませた奴は何とでも言えるがな、ガキを産むのは命懸けなんだよ!それに俺は、人の親にはなれねぇよ。」
「・・また来る。」
エルヴィンはそう言ってリヴァイを抱き締めると、屯所を後にした。
「あなたが、リヴァイさんの恋人ですか?」
「そうだが・・君には何か問題でも?」
正門前でエルヴィンと対峙したエレンは、彼に思いの丈をぶつけた。
「俺はリヴァイさんのことをお慕いしております。」
「それは上司として?恋人として?」
「どちらもです。」
エレンはキッとエルヴィンを睨みつけると、こう言った。
「俺はただ、リヴァイさんに幸せになって欲しいだけです。」
「君は真っ直ぐでいいな。」
エルヴィンはそう言って笑うと、エレンに背を向けて歩き始めた。
彼のようにあんなに純粋であったのなら、リヴァイとの関係がこんなに拗れる事はなかっただろうに。
「エルヴィン?エルヴィンじゃないか?」
突然声を掛けられたエルヴィンは、自分に話し掛けている男が誰なのか思い出せなかった。
「どちら様ですか?」
「嫌だなぁエルヴィン、俺を忘れたのか?西崎だよ、西崎愛之助!」
男がそう名乗った時、エルヴィンの脳裏に懐かしい日々の事が浮かんだ。
「西崎、久しぶりだな。」
「元気そうで良かったよ。」
そう言って男―エルヴィンの私塾時代の友人・西崎愛之助は屈託のない笑みを浮かべた。
「リヴァイ、迎えに来たぜ。」
「済まねぇな、ケニー。」
エルヴィンの子を宿したリヴァイは、産み月を迎えるまで実家に帰る事になった。
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