美容整形がテーマ。
湊かなえさんの作品は徐々に事件の真相に近づいていくところまでと、ラストまでが一ページも読み逃がせないところがいいです。
「あの子、大量のドーナツに囲まれて死んだらしいよ」という帯に惹かれて読んでみましたが・・「うわぁ、やられた!」と思いました。
テーマが美容整形なのですが、タイトルの「カケラ」と表紙の割れた鏡のイラストの意味が読み終えた時にわかったような気がします。
人は見た目が9割、美男美女は得をして、それ以外の人は損をする―そんな世間の「価値観」のカケラの中に無理矢理人をはめこもうとする社会の心理が描かれていて見事だと思いました。