イヤミスの女王といえぱ、湊かなえさん。
彼女は様々なテーマで小説を書いていますが、ここで取り上げるのは、
ディストピアものと言ってもいいのではないかと思う二作品を紹介します。
まずは、2013年にドラマ化された「夜行観覧車」。
架空の高級住宅地「ひばりが丘」で起きた医師殺人事件。
高級住宅地に住んでいる住民達に潜む悪意や嫉妬、傲慢さなどが描かれています。
住んでいる場所でマウティング(格付け)するといえば、東京某地区の高級住宅地で児童相談所建設話があって、色々とネットで話題になりましたね。
まあ、何処でもありそうですよね。
次に紹介するのは、架空の島・鼻咲町を舞台にした「ユートピア」。
僻地ともいえる田舎町を盛り上げようとする「そとから来た」住民達と、何かと波風立てたくない地元住民達との軋轢を描いています。
田舎暮らしの現実はユートピアや楽園とは程遠いーそんな痛烈なメッセージを放った作品です。