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JEWEL

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完結済小説:琥珀の血脈

2015年01月17日
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自室で大量の睡眠薬を飲んだレイチェルは、入院することになった。

「レイチェル、どうして自殺なんてするんだ?」
「怖かったからよ、トシゾウ様に千尋さんの事が知られるのが・・」
「もうあいつはお前がチヒロさんを池に突き落としたことを知っている。」
「え・・」
レイチェルはそう言うと、クラウスを睨んだ。
「どうしてそんなことをトシゾウ様におっしゃったの!」
「いつまでも黙っているわけにはいかないだろう。」
「余計な事をなさらないで!」
レイチェルは兄に向かって枕を投げつけた。
「クラウス、レイチェルの様子はどうだ?」
「彼女はもう大丈夫です。それよりも父上、少しお話ししたいことがあります。」
「どうした、何か問題でもあったのか?」
「ええ。今回の事をトシに話したと妹に話したら、余計な事をするなと怒られました。」
「まったく、我が娘でありながら我が儘な子だ。今は放っておいた方がいい。」
「わかりました。」
一方、歳三はカイゼル将軍に呼び出された。
「歳三、レイチェルさんと本当に結婚する気なのか?」
「する気も何も、向こうが完全に乗り気なんだから仕方がないだろう。」
歳三はそう言うと、冷めた紅茶を一口飲んだ。
「彼女ならば、家柄も身分も相応しい。しかし、あの娘がカイゼル家の嫁として務まるかどうかわからん。そこで、お前に縁談を持って来た。」
「言っておくが、俺は結婚はしねぇ。レイチェルとの婚約も白紙に戻すつもりだ。」
「お前は、心に決めた相手でも居るのか?」
「それをあんたに言う必要はない。」
歳三はチンツ張りのソファから立ち上がると、そのまま父の書斎から出て行った。
「お兄様、お父様と何をお話ししたの?」
「くだらねぇことだ。エミリー、これから出かけるのか?」
「ええ。ホテルで慈善バザーがあるから、そこへ行こうと思いまして。お兄様もご一緒に如何かしら?」
「遠慮しておく。」
「そんなことをおっしゃらずに、一緒に来てくださいな。」
エミリーから半ば強引に誘われて、歳三は彼女と共にホテルで開かれている慈善バザーに行った。
そこでは、上流階級に属する令嬢達が、洋服やアクセサリーなどの不用品を売っていた。
「エミリー様、お久しぶりね。」
「ええ。皆さん、紹介するわ。こちら、わたくしの兄です。」
「まぁ、素敵なお兄様ね。」
エミリーの友人達は歳三に好色な視線を送りながら、嬉しそうに笑った。
(ったく、こんな集まりの何が楽しいんだか・・)
歳三は興味なさげにバザーの商品を見ていると、何処か見覚えのあるミシンが隅の方に置かれていた。
「どうかなさったの、お兄様?」
「あのミシン、何処かで見たことがあるんだが・・」
「まぁ、興味がおありですの?あのミシンは、わたくしの母が古い友人から譲り受けたものだと聞いておりますわ。」
「それじゃぁ、これを貰おうか。」
「まぁ、有難うございます。」

バザー会場を出た歳三がタクシーを呼ぼうとフロントの方へと向かおうとしたとき、千尋の異母兄・ルシウスが誰かと話している姿を見た。

(あいつ、一体誰と話しているんだ?)

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最終更新日  2015年01月18日 17時08分04秒
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ピアノの音が聞こえ、千尋が母の部屋に入ると、黒髪の女性がピアノの前に座っていた。

“千尋、こちらは・・・さん。ご挨拶なさい。”
千尋がその女性に挨拶すると、彼女は千尋に向かって優しく微笑んだ。
“千尋ちゃんというのね、宜しくね。”
その女性は、宝石のような紫色の瞳を煌めかせながら、千尋の髪を撫でた。
“お父様、お母様!”
炎に囲まれ、千尋は必死に両親の姿を探した。
二人の姿を探している内に、彼女はあの女性と会った部屋に入った。
“早く逃げなさい!”
“でもお父様とお母様が・・”
“わたくしについて来なさい。”
女性は千尋の小さな手を握ると、屋敷の外へと出た。
“お父様とお母様は、わたしが連れて来るから、あなたはここで待っていなさい。”
女性はそう言って千尋に微笑むと、燃え盛る屋敷の中へと入っていった。
その直後、屋敷は炎に呑まれた。
“お父様、お母様!”
「千尋、しっかりしろ!」
千尋が目を開けると、火事で死んだ筈の女性が自分に微笑んでいた。
「千尋、俺だ。」
「土方先輩・・俺、どうして・・」
千尋が周りを見渡すと、自分は天蓋付きのベッドに寝かされていた。
「気が付いたんだね、チヒロさん。」
歳三の背後から、クラウスが姿を現した。
「クラウス先輩、ここは何処ですか?」
「ここはわたしの家で、君は妹とトシの婚約パーティーに招待されてきたんだ。
君がここに寝ているのは、妹に池へ突き落とされたからだ。」
クラウスの言葉を聞いた千尋の脳裏に、自分への憎悪に彩られたレイチェルの金色の双眸が浮かんだ。
「レイチェルは・・彼女は何処に?」
「あいつなら、自分の部屋で反省している。パーティーは終わった。」
「すいません、ご迷惑をお掛けして・・」
「謝るのはこちらの方だ。妹がとんでもないことをしてしまった。わたしに免じて、妹を許してやってくれ。」
「はい・・」
「何かあったらランプの傍に置いてあるベルで呼んでくれ。」
クラウスが部屋から出て行くと、千尋は熱に潤んだ瞳で歳三を見た。
「先輩に、お話ししたいことがあります。」
「俺に話したいこと?」
「はい。昔、俺先輩のお母様にお会いしたことがあるんです。」
「それは本当か?」
歳三はそう言うと、千尋を見た。
「わたしの母と、先輩のお母様は知り合いだったような気がするんです。一度、先輩のお母様にお会いしたのですが、その時のことがなかなか思い出せないんです。」
「無理に思い出そうとしなくていい。今はゆっくりと休め。」
歳三は千尋の手を握ると、そのまま部屋を出た。
「トシ、チヒロさんの様子はどうだ?」
「少しは落ち着きました。先輩、本当にレイチェルが千尋を池に突き落としたんですか?」
「ああ。詳しい話は妹から聞いてくれ。」
「わかりました。今日はもう遅いので、明日聞きます。」

翌朝、歳三がレイチェルの部屋のドアをノックしたが、中から何の反応もなかった。

「先輩、レイチェルが部屋から出てこねぇんだ。」
「レイチェル、どうしたんだ、出て来い!」

クラウスと歳三がレイチェルの部屋に入ると、レイチェルは大量の睡眠薬を飲んで意識を失っていた。

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最終更新日  2015年01月17日 22時44分57秒
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「レイチェル、婚約おめでとう。」
「有難う。」

レイチェルはそう言いながら、千尋が着ているドレスを観察した。

千尋のドレスは白薔薇をあしらった白いドレスを纏っており、裾には蒼いひだ飾りと、薔薇の飾りがついていた。
自分の華やかなデザインのドレスとは違い、千尋のそれは地味なものだったが、何故か千尋がレイチェルの目には美しく見えた。

「レイチェル様、ご婚約おめでとうございます。」
「有難う、皆さん。来てくださったのね。」

友人達に気づいたレイチェルは、千尋を無視して彼女達の方へと向かった。

「今レイチェル様がお召しになっているドレス、とても素敵よ。」
「今夜のパーティーの為に、特別に誂えたものなの。」
「まあ、だからレイチェル様によく似合っていらっしゃるのね。」
「ねぇレイチェル様、結婚式は何処でなさるの?」
「さぁ・・それはトシゾウ様と相談しないと、決められませんわ。」
レイチェルが友人達と結婚式の事を話していると、楽団がワルツの曲を奏でた。
「トシゾウ様、わたくしと踊っていただけませんこと?」
レイチェルがそう言いながら歳三の方へと向かうと、彼は千尋と踊っていた。
(どうして、トシゾウ様?今夜の主役はわたくしなのに!)
主役である自分を蔑ろにして、千尋と踊る歳三の姿は、まるで一幅の絵画を見ているようで美しかった。
「何だか、お似合いねぇ、あの二人。」
「ええ。あれが、トシゾウ様のフィアンセなのかしら?」
レイチェルの近くに居た貴婦人達の会話を聞いたレイチェルは、怒りで扇子を握り潰しそうだった。
「どうしたの、レイチェル?」
「少し気分が優れないので、外の空気を吸ってくるわ。」
友人達にそう言うと、レイチェルはドレスの裾を摘まんで中庭へと出た。
「先輩、レイチェルちゃんの事を放っておいていいんですか?」
「別にいいんだよ。あいつは女同士で色々と楽しんでいるだろうさ。」
歳三は千尋と踊りながら、そう言って彼女の頬に唇を落とした。
「それじゃぁ、またあとで。」
「ええ。」
歳三とワルツを踊った後、千尋はライトアップされた中庭へと向かった。
そこには人工的な光を受け、色とりどりの薔薇が美しく咲き誇っていた。
「綺麗・・」
「チヒロさん、こんな所に居たのね。」
池に浮かんでいる睡蓮を千尋が眺めていると、そこへレイチェルが現れた。
「さっきのワルツ、とても楽しそうに踊っていたわね。主役のわたくしを蔑ろにして、嬉しかった?」
「俺は、そんなつもりで踊った訳じゃ・・」
「さっさとわたくしの前から消えて頂戴、目障りなのよ!」
レイチェルは激情に駆られ、千尋を池の中に突き落とした。
千尋が池から上がろうとすると、レイチェルが彼女の頭を押さえこんだ。
「あなたなんて、ここで死ねばいいのよ!」
「レイチェル、そこで何をしているんだ!」
「お兄様・・」
突然ランプの眩しい光に照らされたレイチェルが慌てて両手で顔を覆うと、そこには使用人達を連れたクラウスの姿があった。
「お兄様、これは・・」
池の中でもがいている千尋の姿を見たクラウスは、タキシードのまま池の中に飛び込んだ。
「早く医者を呼べ!」
「はい!」
大量の水を飲み、兄の腕の中で気絶している千尋の姿を見て、レイチェルは自分がとんでもない事をしてしまったことに気づいた。
「ごめんなさい、わたくし殺すつもりじゃなかったの。」
「話は後で聞こう。」

クラウスは千尋を抱きかかえると、使用人達とともに中庭を後にした。

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最終更新日  2015年01月17日 15時36分14秒
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2015年01月12日

「わたくし達の話を聞いたでしょう?」
「レイチェル、あなたの本当の狙いは何?」
「わたくしの望みは、あなたからトシゾウ様を奪うことよ。」
レイチェルは少し胸を反らしながらそう言うと、金色の目で千尋を睨みつけた。
「チヒロさん、正直言ってあなたはわたくしにとっては邪魔な存在なの。あなたが居なければ、トシゾウ様はわたくしのものになるの。」
「先輩は、君との婚約に何と言っているの?」
「そんなこと、あなたが知ってどうするの?わたくしの邪魔をしないで頂戴。」
レイチェルはわざと千尋の肩にぶつかると、そのまま食堂から出て行った。
「千尋、ちょっとこっち来い。」
歳三はそう言うと、千尋の手首を掴んで中庭へと向かった。
「先輩、レイチェルさんと婚約されるって、本当なんですか?」
「俺は、誰とも結婚するつもりはない。お前以外の女とは。」
「今、何と・・」
「千尋、いつか俺はお前を妻として迎えたい。その日まで、待っていてくれるか?」
「先輩・・」
歳三の突然のプロポーズに、千尋は絶句した。
「俺と、結婚してくれ。」
歳三は千尋の前に跪き、彼女の前に指輪を見せた。
ダイヤモンドが、夏の陽光に煌めいて美しく輝いた。
「はい・・」
「左手を出してくれ。」
千尋が歳三の前に左手を出すと、彼は彼女の薬指に指輪を嵌めた。
「俺が永遠に愛する女は、お前だけだ。」
「先輩・・」
木陰が揺れ、一組の恋人達のシルエットを太陽が作り出した。
「お嬢様、こちらのドレスは如何でしょうか?」
「華やかさが足りないわ。別のドレスを見せて頂戴。」
歳三との婚約パーティーを数日後に控え、レイチェルはドレスや宝石選びに忙しかった。
「レイチェル、入るよ。」
「ねぇお兄様、このドレスはどうかしら?」
クラウスが妹の部屋に入ると、彼女は蒼いドレスを着て鏡の前に立っていた。
「よく似合っているよ。パーティーには、チヒロちゃんも招待するのかい?」
「ええ、勿論ですわ。チヒロさんには、わたくしとトシゾウ様の婚約を誰よりも祝って欲しいですから。」

(レイチェル、お前がそんなに意地の悪い女だとは思わなかったよ。)

数日後、グラーシュ子爵邸では、歳三とレイチェルの婚約を祝うパーティーが盛大に開かれた。

「皆さん、今夜はお忙しいところを我が娘、レイチェルとカイゼル将軍閣下のご子息、トシゾウ君との婚約パーティーにご出席くださり、有難うございます。
二人の明るい未来に、乾杯!」
「乾杯!」
レイチェルの父・ハンス=グラーシュ子爵が乾杯の音頭を取ると、招待客達はシャンパングラスを高く掲げた。
大広間へと繋がる階段を、漆黒の燕尾服姿の歳三が蒼いドレスを纏ったレイチェルをエスコートしながら降りてきた。

―お似合いの二人だわ・・
―本当ね。

仲睦まじい若いカップルの姿を微笑ましげに見つめる招待客達から離れた場所で、千尋は彼らを見ていた。

(先輩・・)

「あらチヒロさん、来てくださったのね。」

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最終更新日  2015年01月16日 22時36分32秒
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「何かわたくしにご用かしら、お父様?」
「レイチェル、お前もいい年だ。そろそろいい相手を探しなさい。」
「嫌だわお父様、そんなことをおっしゃるなんて。わたくし、もう結婚相手は決めておりますのよ。」
「誰だ、お前の心を射止めた奴は?」
「お兄様の士官学校の後輩の、トシゾウ=ヒジカタ様ですわ。」
「あのカイゼル将軍のご子息か・・お前の結婚相手としては家柄も身分も相応しい相手だ。」
「それではお父様、彼との結婚を許していただけるのですね?」
「ああ、お前の好きな通りにしなさい。」
「有難うございます、お父様。」
レイチェルは、父の肩越しで口端を歪めて笑った。
「土方、実家から手紙が届いているぞ。」
「有難うございます、先生。」
食堂で歳三は、教師から父の手紙を受け取った。
そこには、近々見合いを行うからすぐに実家に戻ってくるようにとだけ書いてあった。
(クソ親父め、今度は一体何を考えていやがる・・)
歳三は父親からの手紙を読み終えた後、それを丸めた。
「もうすぐ実習が始まるな。」
「ああ、そうだな。」
歳三達3年は、二学期末に本格的な軍事演習を受けることになっている。
「今回の演習で、今後の進路が決まるかもしれない。」
「それは本当なのか?」
「ああ。まぁ、将軍のご子息様であるお前には関係のない事だろうけどさ。」
歳三の肩を叩いた同級生たちは、そう言うとそのまま食堂から出て行った。
(将来かぁ・・)
中庭の芝生に寝転がりながら歳三がそんなことを思っていると、足元に温かい感触がした。
「何だ、お前か。」
歳三はそう言うと、自分の足元に身体を擦り付けて来るオセロを抱き上げた。
「お前はいいよな、気楽に生きていけて。」
歳三はオセロの頭を撫でながら、寮の中に入った。
「土方先輩、お客様です。」
「俺に客だと?」
「ええ、談話室でお待ちです。」
歳三がオセロを抱きながら談話室に入ると、ソファにはよそ行きのワンピースを着たレイチェルが座っていた。
「レイチェル、何でお前がここに居るんだ?」
「どうしてって・・わたくしがあなたの結婚相手であることを、ご報告したくてこちらに参りましたの。」
「一体何の話だ?」
「わたくし、昨日父にあなた様と結婚したいと言ったら、父はわたくしがあなた様と結婚するのを許してくださいました。」
自分の知らないところで、レイチェルが自分との結婚話を進めていることに気づいた歳三は、驚愕の表情を浮かべた。
「今週末、あなたとわたくしの婚約を祝うパーティーがわたくしの家に開かれますの。出席してくださるわよね?」
「ああ。」

二人の会話を談話室の近くで聞いていた千尋は、そっとその場から離れた。

(先輩とレイチェルが婚約なんて、信じられない!)

「チヒロさん、盗み聞きなんて悪趣味ね。」
「レイチェル・・」

千尋が背後を振り向くと、そこには何処か勝ち誇ったような笑みを自分に浮かべているレイチェルが立っていた。

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最終更新日  2015年01月16日 15時35分04秒
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夏季休暇を終え、歳三と千尋は寄宿学校がある南部へと戻ることになった。

「お兄様、次にお会いするときはクリスマス休暇ね!」
「ああ。それまで、元気にしているんだぞ。」
「わかったわ。」
二人を見送りに来たエミリーは、そう言うと彼らに手を振った。
「楽しい夏休みでしたね。」
「ああ。千尋、エミリーと時々会ってやってくれ。あいつにとって、お前は実の姉のような存在だからな。」
「わかりました。」
二人が乗った列車が発車しようとしたとき、プラットホームにクラウスが現れた。
「よかった、ギリギリで間に合った。」
「先輩、何か俺達に用ですか?」
「ああ。レイチェルからこの手紙を預かって来た。二人とも、縁があったらまた会おう!」
「レイチェルさんに宜しく!」
南部へと向かう列車の中で、歳三はレイチェルが自分に宛てた手紙を読んだ。
「何て書いてありました?」
「別に。今度来るときは、是非我が家へご滞在くださいとだけ書いてあったよ。それにしても千尋、お前はレイチェルと何かトラブルでもあったのか?」
「え?」
「昨日、あいつの見舞いに行ってみたんだが、あいつの取り巻きからお前とあいつが揉めているっていう話を聞いた。何かあったのか?」
「少し、誤解があって・・」
レイチェルから、自分が入院中歳三を譲って欲しいと言われたことを、千尋は歳三に言えなかった。
「女同士の付き合いは色々と面倒なことが多い。嫌なら別に言わなくていいさ。」
「すいません・・」
「謝るな。」
歳三はそう言うと、そっと千尋の手を握った。
「なぁ千尋、お前士官学校を卒業したらどうするつもりだ?」
「まだ卒業後の進路は決めていませんが、出来る事なら軍隊に入りたいと思っています。」
「そうか。軍隊は男社会だ、最近では女性兵士の活躍が目立ちつつあるものの、女が軍隊に入らないほうがいいっていう考えの奴が軍隊には多い。」
「それは、噂で聞いています。ですが、性別で軍隊に入隊することを諦めるなんて、俺には出来ません。」
千尋がそう言って歳三を見ると、彼は口端を歪めて笑った。
「何がおかしいんですか?」
「お前のその根性の強さ、気に入ったぜ。」
「何をいまさら・・」
二人を乗せた列車がトンネルを抜けている頃、リティア市内にあるグラーシュ邸では、レイチェルの退院祝いのパーティーが行われていた。
「ご退院おめでとうございます、レイチェル様。」
「わたくしの為にパーティーに集まってくださって、有難う皆さん。」
美しいドレスと宝石で着飾ったレイチェルは、自分の為に集まってくれた招待客達に愛想笑いを浮かべた。
「お兄様、トシゾウ様はどちらに?」
「あいつなら、もう士官学校へ帰ったよ。」
「何ですって!?お兄様にちゃんと、パーティーの招待状をお渡しした筈ですわ!」
「レイチェル、お前がどんな手を使っても、トシはお前のものにはならないよ。」
「どういう意味ですの?」
「言葉通りさ。」
クラウスは妹の肩を軽く叩くと、友人達の元へと向かった。
「レイチェルお嬢様、旦那様がお呼びですよ。」
「今行くわ。」

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最終更新日  2015年01月15日 15時05分24秒
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「お怪我の方はもう大丈夫なの?」
「いいえ、暫く入院することになりそう。」
「まぁ、それは大変ね。」
「レイチェル様、こちらの方はどなた?」
令嬢達の視線が、レイチェルから千尋へと移った。
「わたくしの兄の友人で、チヒロさんとおっしゃるのよ。」
「まぁ、あなたがあのチヒロさん・・」
レイチェルの友人の一人がそう言うと、無遠慮な視線を千尋に向けた。
「この方が、レイチェル様の恋敵でいらっしゃるのね?」
「ええ、そうよ。チヒロさんったら、トシゾウ様にしつこくつきまとっているのよ。」

レイチェルの言葉に耳を疑った千尋が彼女の方を見ると、彼女は口許(くちもと)に不敵な笑みを浮かべていた。

(この女・・)

「それだけではないわ、この人がわたくしを事故に遭わせた張本人なのよ。」
「酷い方ね。」
「許せないわ。」
令嬢達の悪意と非難の視線を浴びながら、千尋は沸々と怒りが腹の底から沸きあがるのを感じた。
(このまま黙っていたら、俺が悪者になる。そうはさせるか!)
「あらレイチェルさん、あなたそんな嘘を吐いてもいいの?」
「何ですって?」
「事故の前、あなたが先にブイの方に泳ぎ始めたのよ、覚えていらっしゃらないの?」
「そんなこと、覚えていないわ。」
「覚えていないからといって、嘘を吐いて俺を悪者にするなんて、酷い!」
先ほどまで千尋に非難の視線を向けていた令嬢達は、レイチェルと千尋の顔を交互に見つめた。
「あなた、わたくしの事を馬鹿にしていらっしゃるの?わたくしはただ、入院中にトシゾウ様をわたくしに譲って頂戴とあなたに頼んだだけでしょう?」
「まぁレイチェル様、そんなことをおっしゃったの?」
「どういう事ですの、それは?」
レイチェルが自爆し、彼女の発言に噂好きの令嬢達が見事に食いついて来た。
「ねぇチヒロ様、レイチェル様は何故あのような事をおっしゃったのか、わたくし達にもわかるように教えてくださいな。」
「それはレイチェル様に直接お聞きになった方がよろしいのでは?彼女が一番ご存知のようですし。」
千尋はそう言うと、レイチェルの方を見た。
「後はお友達とゆっくりとお過ごしくださいな、レイチェル様。」
憤怒の表情を浮かべているレイチェルに背を向け、千尋は彼女の病室をあとにした。
「レイチェルの見舞いに来てくれていたのかい、チヒロちゃん?」
「ええ。今彼女のお友達が来ています。」
「そうか。それじゃぁこの花を活けてきた方が良さそうだ。」
「そうした方がいいですよ。それじゃぁ、俺はこれで失礼いたします。」

クラウスが花を花瓶に活けてレイチェルの病室に入ると、中から妹のヒステリックな叫び声が聞こえた。

「レイチェル、どうしたんだ?」
「何でもないわ!」

(あの女、わたくしに恥をかかせたわね!絶対に許さないんだから!)

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最終更新日  2015年01月13日 17時04分35秒
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「失礼、土方歳三様ですか?」
歳三が千尋の病室から出ると、彼の前にスーツを着た一人の青年が現れた。
「ああそうだが・・あんたは?」
「わたくしは、こういう者です。」
青年はそう言うと、一枚の名刺を歳三に手渡した。
そこには、有名法律事務所の名が印刷されてあった。
「あんたは・・」
「わたしは、ボートを所有されている方からご依頼を受けてこちらに参りました。」
今回の事故の加害者側の弁護士が、自分に何の用なのか―歳三は訝しがりながら彼と共に病院内にあるカフェへと向かった。
「俺に話とは何ですか?」
「今回の事故は、不幸なものでした。加害者の方はあなた方に対して深いお詫びとともに、それなりの補償をなさろうとしていらっしゃいます。」
「今回の事故は、完全にあっちが悪いだろう。」
「おっしゃる通りです。ですから、穏便に事を済ませたいのです。」
「わかりました。俺一人では決められないので、被害者の二人が退院した後にまた話し合いの場を設けてくださると、嬉しいのですが。」
「では、先方にそうお伝えいたします。」
加害者側の弁護士・アルフリートは歳三に向かって頭を下げると、そのままカフェから出て行った。
「トシ、さっき誰と会っていたんだ?」
「ボートを操縦していた家族の弁護士だ。今回の事故はこちら側が完全に悪いから、穏便に済ませたいのだと。」
「幸いレイチェルとチヒロちゃんは軽傷で済んだから、あちら側とちゃんと話をつけて前に進んだ方がいいさ。」
「そうですね。妹さんは?」
「レイチェルなら、元気だよ。ただ、右足を骨折してしまって、暫く入院することになってしまったけどね。山荘でバカンスを満喫するつもりだったのに、台無しになったって喚いていたよ。」
クラウスはそう言って溜息を吐くと、コーヒーを飲んだ。
千尋は事故で入院してから二週間後に退院した。
「チヒロさんはいいわよね、すぐに退院できるのだから。」
レイチェルはベッドの上から恨めしそうに千尋を見つめながら、そう言って溜息を吐いた。
「レイチェルちゃん、ごめんなさいね。俺の所為で・・」
「いくら謝っても、もう済んだことですもの。わたくし、チヒロさんのことを責めているわけではないのよ?」
レイチェルの金色の目が、陽の光を弾いて妖しく輝いた。
「チヒロさん、お願いがあるのだけれど・・」
「お願いって、何?」
「わたくしが入院している間、トシゾウ様をわたくしに譲っていただけないかしら?」
レイチェルの言葉を聞いた千尋の顔が強張った。
「わたくし、トシゾウ様のことが好きなの。あなただけが、トシゾウ様を独り占めするなんて許せないわ。」
レイチェルはそう言うと、千尋の両手を掴んだ。
「ねぇチヒロさん、お願いよ。ずっととは言わないわ、少しの間だけ、トシゾウ様をわたくしに譲ってくださいな。」
「レイチェルちゃん・・」
「もしチヒロさんが断るのなら、わたくしにも考えがあるわ。」
「考え?」
「ええ。今回の事故、原因はあなたの所為だって、周りに言いふらしてやるわ。」
「そんな・・」
レイチェルが千尋の返答を待っていると、病室のドアが誰かにノックされた。
「どうぞ。」
「レイチェル様、お怪我をなさったのですって?」
「心配しましたわよ!」

病室に入って来たのは、華やかなよそ行きのドレスを着た数人の若い令嬢達だった。

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最終更新日  2015年01月13日 15時17分10秒
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2015年01月10日

クラウス達は、山荘の裏にある湖で水遊びを楽しんだ。

「それにしても、チヒロちゃんの水着姿は目の保養になるな。」
「先輩、あいつに変な真似をしたら俺が承知しませんよ?」
「トシ、冗談を真に受けないでくれよ。」
クラウスはそう言って笑うと、アイスコーヒーを一口飲んだ。
「君は泳がないのかい?」
「ええ。」
「レイチェルは、どうやら君に気があるようなんだ。だから、あの子のことを少し気にかけてやってくれないかい?」
「俺はあんな子供には興味はありません。」
歳三はそう言うと、椅子から立ち上がって準備体操を始めた。
「泳がないんじゃなかったのかい?」
「気が変わりました。」
湖の方では、レイチェルと千尋が泳いでいた。
「チヒロさん、泳ぎが上手なのですね。」
「まぁ、小さい頃水泳教室に通っていたからね。レイチェルちゃんも、結構泳げるじゃない。」
「チヒロさんと比べたら、まだまだですわ。あそこのブイまで、競争しましょうよ。」
「わかった。」
千尋とレイチェルが湖の中央に浮いているブイに向かって泳いでいると、突然向こうから大型のボートがやって来た。
「二人とも、危ない!」
クラウスがそう叫んだ時、レイチェルと千尋の姿が水中に消えた。
「先輩、二人を助けに行きましょう!」
「ああ!」
歳三とクラウスが事故現場へ向かうと、操縦席には蒼褪めた顔をした少年が座っていた。
「おい、お前ぇの親は何処だ?」
「サム、どうしたんだ?」
歳三が操縦席に座っている少年にそう問いただすと、奥から彼の父親と思しき男がやって来た。
「さっき、あんたの息子が操縦していたボートと、俺の友人二人が衝突した。すぐに無線で救助隊を呼んでくれ。」
「わかった!」
「先輩、ここは宜しく頼みます。俺は二人を探してきます。」
歳三はボートから湖の中へと飛び込み、レイチェルと千尋の姿を探し始めた。
だが、湖の中は視界が悪く、二人が何処に居るのかがわからなかった。
「どうだ、見つかったか?」
「いいえ。もう一度探してみます。」
再度歳三が湖の中に潜ると、底で何かが光ったような気がした。
すると、岩と岩との間に気を失って倒れている千尋とレイチェルの姿があった。
千尋を抱き上げた歳三は、そのまま湖面へと上がった。
「先輩、早く医者を!レイチェルは湖の底に居ます!」
「わかった!」
千尋とレイチェルは近くの病院に搬送され、一命を取り留めた。
「先輩、俺・・」
「大丈夫か?何処か痛いところがあったら言えよ。」
「俺は大丈夫です。レイチェルちゃんは?」
「あの子も大丈夫だ。お前のネックレスのお蔭で、お前達を発見できた。」
歳三はそう言うと、病室のベッドに横たわっている千尋の手を握った。
「先輩、迷惑をかけてごめんなさい・・」
「謝るな。」

歳三は千尋の額にキスをすると、そのまま病室から出て行った。

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最終更新日  2015年01月11日 16時53分24秒
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「待て、泥棒!」

千尋が自分のネックレスを盗んだ少年達を追いかけていると、彼女は一人の男にぶつかった。

「すいません、大丈夫ですか?」
「どうかなさったのですか、そんなに慌てて?」
「さっき、あの子達に大切なネックレスを盗まれてしまって・・」
「そのネックレスというのは、これですか?」

カソックを着た男は、そう言うと千尋にネックレスを差し出した。

「有難うございます。あなたは・・」
「わたしは、町はずれの孤児院を経営しております、グスタフと申します。」
「どうして、あなたが俺のネックレスを?」
「あの子達は、わたしの孤児院に居る子なのですよ。どうかあの子達を、わたしに免じて許してやってくださいませんか?」
グスタフがそう言って千尋を見たとき、歳三が彼女の元へと駆け寄って来た。
「千尋、どうした?」
「わたしの孤児院に居る子供達が、こちらの方の大事なネックレスを盗んでしまいまして・・どうか、わたしに免じて許してやってくださいませんか?」
「それは出来ねぇな。人の上に立つ人間なら、善悪の判断を子供達に教えることが大事なんじゃねぇのか?」
「わかりました。子供達には後で厳しく言っておきます。」
グスタフは千尋にネックレスを渡すと、そのまま二人の元から去っていった。
「あらお二人とも、こちらにいらしたのね!」
「帰りが遅いから、何かあったのかと思ったよ。」
クラウスはそう言うと、雑踏の中を歩いているグスタフを見た。
「あの人は・・」
「グスタフさん、知っている方ですか?」
「ああ。うちが毎年寄付をしている孤児院の院長だよ。さてと、日が暮れる前に山荘に行こうか。」
「はい。」
祭りの会場を後にし、クラウス達は再び山荘へと向かった。
「見えてきたわ、あれが我が家の山荘ですわ。」
「随分と立派なものだなぁ。」
山荘の前に立った歳三は、そう言うと蔦が絡んだ白亜の建物を見た。
中に入ると、吹き抜けのリビングルームから太陽の光が射し込んできた。
「何だかホテルみたいなところだなぁ。」
「わたしの父が色々と拘って建てたものなんだ。庭にはプールがあるし、裏には湖があるから、今の季節には泳げるよ。」
「チヒロさん、水着は持ってきていらっしゃるの?」
「ええ、まぁ・・」
「それじゃぁ、わたくしのお部屋で着替えましょうよ!」
レイチェルはそう言うと、千尋の手を掴んで二階へと向かった。
「あいつら、遅せぇなぁ・・」
「まぁ、ご婦人の身支度は色々と時間がかかるものだから、気長に待てばいいさ。」
リビングで歳三とクラウスがコーヒーを飲んでいると、二階から水色の水玉のビキニを着たレイチェルが降りてきた。
「お兄様、お待たせしました。」
「あれ、チヒロちゃんは?」
「チヒロさん、早くいらしてくださいな!」
レイチェルの背後に、黒いビキニを着た千尋が恥ずかしそうに俯きながら歳三達の前に現れた。
豊満な胸とくびれたウェストを露わにした千尋のビキニ姿を見て、歳三は飲んでいたコーヒーを噴き出そうになった。
「いやぁ、凄い似合っているじゃないか。」
「酷いわお兄様、わたくしのことも褒めてくださいな!」

千尋の事ばかり褒める兄に向かってレイチェルはそう言うと、頬を膨らませた。

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最終更新日  2015年01月10日 21時52分08秒
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