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JEWEL

全137件 (137件中 31-40件目)

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完結済小説:琥珀の血脈

2015.03.16
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「お父様、良く似合っています。」
「そうか、有難う。」

歳三がそう言ってトムに微笑むと、彼は急に視線を感じて柵の向こうを見た。
するとそこには、黒髪の少女がじっと自分の事を見ていた。

「お父様、どうかなさったのですか?」
「あの子は、あの時の・・」
トムは凛の存在に気づくと、彼は凛を指さしてこう叫んだ。
「あの子は泥棒です、誰か捕まえてください!」
「違う、僕は・・」
「お前、そこで何をしている?」
凛は男が冷たい目をして自分を睨んでいることに気づいた。
「僕は何も盗んでなんかいません、信じてください!」
「リン様、どうされましたか?」
「この子を捕まえて!」
「おい、こっちに来るんだ!」
「嫌、放して!」

line

二人の警官に羽交い絞めにされ、凛は暴れた。
そんな彼の姿を、トムは歳三の肩越しに見て笑っていた。

「お願いです、話を聞いてください、お願いです!」
「一緒に来るんだ!」
凛が警官に連行される姿を、買い物から帰って来たアンジュとエミリーが目撃した。
「お兄様、一体何があったのですか?」
「伯母様、あの子は僕のブローチを奪いに来たんです!」
「そんなの嘘だわ、あなたが今胸につけているブローチは元からあの子の物だったのよ! それをあなたが奪ったんじゃないの!」
「アンジュ姉様、僕が嘘を吐いているとでもおっしゃるのですか?」
「あなたは一体誰なの!?」
「アンジュ、落ち着きなさい。」
エミリーはそう言って娘を宥めると、彼女は歳三達に背を向けて二階へと駆け上がっていった。
「お兄様、アンジュは嘘を吐くような子ではありませんわ。それに、あの子は決して盗みなどする子ではないわ。どうか、あの子の話をちゃんと聞いてあげてくださいな。」
「伯母様も、あの子の味方をなさるのですか?」
「あなたの話だけ聞いても、本当のところはわからないでしょう? あの子の話を聞いたうえで、お兄様に真実を見極めて貰うのよ。」
「わかった、そうしよう。」
「お父様・・」
エミリーの意見に歳三が賛成したことに驚いたトムは、このままだと自分の計画が台無しになると焦り始めた。
一方、警官に連行された凛は、冷たい牢獄に放り込まれた。
「そこで大人しくしていろ!」
「お願いです、ここから出してください!」

初夏とはいえ、牢獄内は凍えるような寒さだった。

(フレッドさん達、今頃心配しているかなぁ・・)

凛はゆっくりと目を閉じながら、オーロラ一座のことを想った。

「出ろ、釈放だ。」
「え?」

翌朝、訳も分からず凛は釈放された。

「どうして、僕は釈放されたんですか?」
「それはわたしが君の保釈金を払ったからさ。」

背後で声がして凛が振り向くと、そこには長い金髪をなびかせた青年が翡翠の双眸で自分を見つめていた。

「あなたは、誰ですか?」
「わたしは、君の亡くなったお母さんの縁者だ。」

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最終更新日  2015.03.16 16:19:53
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2015.03.13

「警察の方が、わたしに何のご用ですかな?」
「事前に連絡などせずに突然伺ってしまって申し訳ございません、公爵閣下。」
リチャードはそう言うと、カイゼル公爵に頭を下げた。
「実は、こちらに今は亡きマリア皇女様の孫君様がいらっしゃるとか・・」
「ただのつまらん噂話に踊らされるほど、警察は暇なのかね?」
「いいえ。わたしはただ、閣下が何かご存知なのではないのかと思いまして・・」
「わたしに聞くよりも、直接孫に聞いた方がいいだろう。トーマス、リンの所にこの方を案内しなさい。」
「わかりました。」

トムがカイゼル家の馬場で馬術の稽古を受けていると、トーマスと共にブロンドの青年が馬場にやって来るのが見えた。

「リン坊ちゃま、警察の方が坊ちゃまにお話をお聞きになりたいそうです。」
「そう。初めまして、リンです。」
「わたしはこういう者です。」
リチャードがトムに名刺を渡すと、彼は少し怪訝そうな顔をしてそれをポケットにしまった。
「警察の方が、どうしてうちに?」
「実は、社交界である噂が飛び交っておりましてね。何でも、マリア皇女様の孫君が、あなた様だとか?」
「それは、初耳です。」
トムはそう言うと、リチャードを見た。
「マリア皇女様が生前愛用していたスターサファイアのブローチ、あなたが今身に着けている物と同じ物だそうです。」
「そうですか。このブローチは、長い間行方不明になっていた物なんです。」
「その話、詳しくお聞かせ願いませんか?」
「ええ。」

トムの口元に、怪しげな笑みが閃いた。

line

「リン、大変だ!」
「どうしたんですかフレッドさん、そんなに慌てて・・」
「警察が、お前の事を探している!」
「警察が、一体どうして僕の事を探しているんですか?」
「お前が持っていたブローチが盗まれた物で、お前がブローチを盗んだ犯人だって話を、誰かが話したって新聞に書いてあるんだ!」
「そんな・・あのブローチはもともと僕の物なのに、一体誰がそんな酷い嘘を・・」
凛の脳裏に、アンジュの誕生日パーティーで自分を睨みつけていたトムの姿が浮かんだ。
「ちょっと出かけて来る。」
「何処へ行くんだ?」
「すぐに戻るから、大丈夫。」

凛はコートを着て、カイゼル公爵家へと向かった。

(トムと会って話さないと!)

だが、彼がカイゼル公爵家の前に行くと、門の前には警察官が立っていた。

「すいません、アンジュ様とお話がしたいんです!」
「ここはお前のような者が来るところじゃない、さっさと帰れ!」
「僕はただトムと話がしたいだけなんです、お願いします!」

警察官に邪険に追い払われ、凛は裏口へと向かった。
その時、庭の方から賑やかな笑い声が聞こえてきた。

「お父様、どうぞ。」

凛が柵の向こうから庭を見ると、そこではトムが父と呼んでいる男の頭にシロツメクサの冠を載せているところだった。


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最終更新日  2015.03.13 14:43:59
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2015.03.12

「申し訳ございません、アイリス様。次こそは必ずあの少年を・・」
「二度目の失敗は許さないわよ。あなた達はもう下がりなさい。」

男達は椅子に座っていた女性に一礼すると、そのまま部屋から出て行った。

「奥様、お客様がお見えです。」
「こちらにお通ししてくれる?」
「はい・・」

メイドはこの若い女主人が不機嫌なことに気づいたが、敢えて気づかぬふりをして玄関ホールで客を出迎えた。

「奥様がお会いになられるそうです、客間へどうぞ。」
「有難う。」

line

アリティス帝国警察庁警視・リチャードはメイドとともにこの館の女主人・アイリスが居る客間へと向かった。

「あら、警視様がわたくしに何かご用かしら?」
「アイリス様、本日も実に麗しいですね。」
「随分とお世辞がうまいのね。あなた、お客様にお茶をお出しして。」
「はい、奥様。」
メイドが客間から出ると、アイリスは椅子から立ち上がり、自分の前に立っているリチャードを見た。
彼とアイリスが会ったのは、王立競馬場だった。
そこでアイリスはひったくりに遭い、彼女のバッグを取り戻してくれたのがリチャードだった。
いつしか互いに惹かれあっていた二人だったが、まさかリチャードが警察関係者だとは思わなかった。
「最近、社交界で妙な噂が広がっているのはご存知ですか?」
「妙な噂?」
「ええ。何でも今は亡きマリア皇女様がお産みになった娘の孫が、カイゼル公爵家の孫だとか。」
「知りませんわ、そのような噂。わたくし、余り社交界には出ておりませんの。」
「あなたのようなお美しい方が、このような豪華なお屋敷でパーティーも開かずにいるなんて、不思議ですね。」
「このお屋敷は、わたくしの物ではないの。亡くなった父が所有していたもので、父が生前遺した借金の担保にされているから、わたくしが勝手にこのお屋敷で舞踏会なんて開けないのよ。貴族といっても、うちは貧乏なのよ、警視さん。」
「これは失礼を、奥様。では、先ほどのお話に戻ることにいたしましょう。」
リチャードがそう言ってアイリスを見た時、メイドが紅茶と菓子を載せたワゴンを押しながら客間に入って来た。
「わたくしが、マリア皇女様の孫君様のことなどご存じないでしょう。もし知っていたら、真っ先にあなたにお教え致しますわ。」
「そうですか、ではわたしはこれで失礼いたします。」
「お客様のお帰りよ。」
「はい、奥様。」

(何だか妖しいな、あの女。)

アイリスの館を後にしたリチャードは、カイゼル公爵家へと向かった。

「旦那様、警察の方がお見えになっております。」
「警察がこの家に何の用だ?」
「それが、旦那様にお会いしたいとだけおっしゃっておられて・・どうなさいますか?」
「通せ。家の前で派手に騒がられたら迷惑だからな。」
「はい・・」
「お祖父様、警察の方がうちに何の用なのでしょう?」
「リン、お前は何も心配せずに馬術の稽古を受けなさい。」
「はい、お祖父様。」

トムはカイゼルの部屋を出た後、廊下で一人の青年と擦れ違った。

(もしかして、彼がカイゼル公爵の孫か?)

リチャードはそう思いながら、トムの胸元に輝いているブローチをチラリと見た。

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最終更新日  2015.03.12 16:36:15
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2015.03.11

※BGMとともにお楽しみください。


「皆様、本日は我がオーロラ一座の舞台にお越しいただき、誠にありがとうございます。本日は特別に、ショーの前に我が一座のアイドル、凛の美しい舞をご覧にみせましょう!」

カイルがそう言って後ろに下がると、今度は鮮やかな緋色のドレスを纏った凛が舞台上に現れた。
フラメンコギターの伴奏に乗せ、凛は軽やかなステップを刻んだ。

その姿を見た歳三は、かつて港町の酒場で千尋と見た褐色の肌をした少女の舞を思い出していた。

あの頃はまだ幸せだった―だが、その幸せはいつの間にか自分の手から零れ落ちてしまった。
「伯父様、どうかなさったのですか?」
「いや、何でもない・・少し、昔の事を思い出していただけだ。」
「そうですの。」

アンジュはそう言うと、舞台上で踊る凛の姿を見ていた。
踊り終えた凛に、観客たちは拍手を送った。

それからは、夢の時間があっという間に過ぎていった。

line

「楽しかったですわね、お兄様。」
「ああ。サーカスを観に行ったのは、ガキの頃以来だな。」
「まぁ、そうでしたの。」
「あの頃も今夜と同じように、誰かに手をひかれてサーカスを観に行ったな。」
歳三は、そうエミリーに言うと幼き頃の日々を思い出していた。
あの日、サーカス団の公演を観に、歳三は母に手をひかれながらテントの中へと入っていった。
『トシ、今日のサーカスは楽しかったわね。』
そう言って自分に微笑む母の隣には、ブロンドの綺麗な女性が立っていた。
それが、千尋の母親であるマリアであることに歳三が気づいたのは、数日後の事だった。
『トシ、チヒロお嬢様と仲良くしてさしあげてね。』
歳三は、何処か怯えた目で自分を見つめている千尋の手をそっと握った感触を思い出していた。
「伯父様?」
「済まねぇ、もう帰るか。」
我に返った歳三は、そう言うとオーロラ一座のテントをあとにした。
「リン、お疲れ様。今夜も大盛況だったわね。」
「はい。」
「今夜は冷えるから、これを飲んで体を温めなさい。」
「お休みなさい。」
リンジーが淹れてくれたカモミールティーを飲んだ凛は、寒さに震えながら自分のテントに入ろうとしたとき、誰かがテントの前に立っていることに気づいた。
「お前が、マリア皇女様の孫だな?」
「あなたは、誰ですか?」
「我々と一緒に来てもらおう。」
「嫌です、離してください!」
テントの裏から数人の黒服の男達が現れ、彼らは凛を拉致しようとしていた。
「お前ら、そこで何をしているんだ!」
「退くぞ。」
凛は苦しそうに息をしながら、自分を助けてくれたフレッドに礼を言った。
「助けていただいて、有難うございます。」
「大丈夫か? あいつら、知っている奴か?」
「いいえ。」
「アベルは暫く留守にするから、今夜は俺のテントで一緒に寝な。」
「わかりました。」

夜の帳が下りた頃、王宮ではあの黒服の男達がある人物と話をしていた。

「それで、例の子は捕まえたの?」
「いいえ、失敗いたしました。」
「お前達は本当に役立たずね!」

チンツ張りの豪華な椅子に座っていた女性は、そう言うと黒服の男達に向かってレースの扇子を投げつけた。

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最終更新日  2015.03.11 22:51:52
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2015.03.10

「お前、そのブローチはどうした?」
「今まで失くしていたけれど、アンジュ姉様がブローチを見つけてくれたんです。」
「そうか。」
トムの嘘を、歳三は何の疑いもなく信じた。
「お父様、今日は何か予定がありますか?」
「いや、ないが。どうしてそんなことを聞くんだ?」
「一緒にお父様とお買い物したいなぁと思って。ご迷惑でしたか?」
「迷惑なんて思っちゃいねぇよ。早速出かけるか。」
歳三はそう言うと、トムの頭を撫でた。
それから、トムは歳三とともに買い物を楽しんだ。
「何だか、こうしてお父様と一緒に買い物できるなんて夢みたい。」
「ああ、そうだな。」

大通りに面するカフェでトムが歳三と昼食を取っていると、そこへエミリー達が通りかかった。

line

「あら、お兄様。奇遇ですわね、こんな所でお会いするなんて。」
「伯父様、トム、ランチをご一緒にしてもいいかしら?」
「ええ、勿論です。」
アンジュはトムの胸にブローチが輝いていることに気づいた。
「あら、そのブローチ、どうしたの?」
「何をおっしゃっているのですか、アンジュ姉様。アンジュ姉様が僕のブローチを探してくださったのでしょう?」
「それはそうだけれど、そのブローチはあの子の・・」
「あの子って、姉様の命の恩人の? あの子がこんなに高価な物を持っているわけないですよ、姉様の勘違いじゃありませんか?」
アンジュはトムにブローチの事で反論しようとしたが、あっさりと彼に丸め込まれてしまった。
「それにしても、二人とも沢山買い物をしたんだな?」
「ええ。何といっても愛しい娘の社交界デビューを控えているのですもの。ドレスとか靴とか、色々と欲しい物があって、つい買い過ぎてしまったわ。」
「娘の為とかなんとか言って、お前ぇも新しいドレスをちゃっかりと買っているじゃねぇか。女ってのは、本当に買い物が好きだな。」
歳三は呆れたような顔をしてエミリー達の足元に置かれた紙袋を見た後、そう言って溜息を吐いた。
「あら、女は色々と支度がかかるものよ。お兄様もわたくし達の苦労を少しは知って欲しいものだわ、ねぇアンジュ?」
「ええ、そうですわ。わたくし一度、伯父様のドレス姿を見てみたいですわ。」
「おい二人とも、悪い冗談は止せよ。」
歳三はそう言って頭をボリボリと掻いた。
一方、オーロラ一座のテントでは、夜の公演に向けての準備が慌ただしく行われていた。
「リン、衣装合わせがしたいからリンジーがテントに来いってさ。」
「はい、わかりました。」
凛が一座の衣装係であるリンジーのテントに入ると、そこには鮮やかな緋色のドレスがマネキンに着せられてあった。
「リンジーさん、このドレスは?」
「ああ、それ? 今夜の公演で、あんたに着て貰いたいと思って作ったのよ。」
「綺麗ですね。」
「そうでしょう? あんた、踊りは出来るのよね?」
「はい。」
「それじゃぁ、本番まで時間がないから、それを着てすぐに練習しましょうか。」

その日の夜、歳三はエミリー達とともにオーロラ一座の公演を観に来ていた。

「結構人気なのね、このサーカス団。」
「ええ。始まったわよ。」

テント内が急に暗くなり、観客達が少しざわめいた後、舞台の中央に立っているカイルにスポットライトが当たった。

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最終更新日  2015.03.10 12:05:37
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2015.03.09

「伯母様、こちらにいらしたのですか?」
「戻って来て遅くなって済まなかったな、エミリー。」
凛とエミリーが談笑していると、そこへ歳三とトムがやって来た。
トムは凛の胸元に輝くブローチを見た瞬間、自分が十年間歳三達を騙してきたことが無駄になることを恐れ、あることを企んでいた。
「伯母様、そちらの綺麗なお嬢様は、どなたですか?」
「この子はリン、娘の命の恩人なの。リン、この子はわたしの甥っ子の、凛よ。」
「初めまして・・」
凛はトムと目が合ったとき、彼が冷たい目で自分を睨んでいることに気づいた。
「リン、待たせてごめんなさいね。」
「いいえ。アンジュお嬢様、今日は素敵なパーティーにお招きいただいて有難うございました。そろそろ失礼いたします。」
「そう。それじゃぁ、わたくしの部屋に行きましょう。」
トムは二階へと上がっていくアンジュと凛の背中を睨んでいた。
「あら、もう帰っちゃうの?」
「ええ。余り遅いとみんなが心配するので、これで失礼します。」
「また来てねぇ、待っているわ。」
ドレスからフロックコートに着替えた凛は、アンリとアンジュに手を振り、裏口から外に出た。
「ただいま。」
「どうだった、貴族のお嬢様は手作りのプレゼントは気に入ってくれたか?」
「うん。」
「リン、今日はもう遅いから化粧落として早く寝ろよ。」
「わかった。」
帰宅した凛は、シャワーを浴びて化粧を落とした後、ベッドに入って眠った。
「アンジュ、もう今夜は遅いからお休みなさい。」
「はい、お母様。おやすみなさい。」
「おやすみ。」

line

エミリーが寝室から出て行った後、アンジュがベッドに入ろうとすると、ベッドの床に凛がつけていたブローチが転がっていた。

(これはあの子の大切な物だから、明日あの子に返そう。)

翌朝、凛は帰る時にバッグに入れていた筈のブローチがないことに気づいて慌てた。

「どうした、リン?」
「ブローチが、お母さんの形見のブローチが何処にもないんです!」
「何だって!? ちゃんとよく探したのかい?」
「はい。」
「落ち着いて昨夜の事を思い出してごらん。何処かでブローチを落としたのかもしれないよ。」
半狂乱になる凛に、アベルはそう言って彼を落ち着かせた。
一方、トムはどうすれば凛からあのブローチを奪おうかと企んでいた。
その時、アンジュがエミリーと外出しようとしているのを見て、彼女達に声を掛けた。
「アンジュ姉様、どちらへ行かれるのですか?」
「これからお茶会に行くのよ。トム、悪いけれど留守番お願いね。」
「わかりました。」
トムは二人が出かけるのを確認した後、アンジュの寝室に入った。
そして彼は、ベッドのサイドテーブルにあのブローチが置かれていることに気づいた。

幸運の女神は、自分に微笑んだのだ―トムは薄笑いを浮かべながら、そのブローチを手に取った。

「お父様、入っても宜しいですか?」
「ああ。」

歳三は、書斎に入って来たトムが胸にあのブローチをつけていることに気づいた。

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最終更新日  2015.03.09 13:42:26
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2015.03.06

「その手、どうなさったのですか?」
「ああ、この手ですか?」
男は、そう言うと手袋を外し、義手を凛に見せた。
「これは十六年前の戦争で負傷してしまいましてね。」
「すいません、酷いことを聞いてしまって・・」
「いや、いいんです。」
凛は男と踊りながら、彼と何処かで会っているような気がした。
「あの、僕たち何処かで会ったことがありますか?」
「さぁ、覚えていませんね。」
ワルツを踊り終えた男―歳三が凛の手を放そうとしたとき、彼は凛の胸元に燦然(さんぜん)と輝いているスターサファイアのブローチに気づいた。
「そのブローチ、素敵ですね。」
「有難うございます。これ、亡くなった祖母の形見なんです。」
「そうですか。」
「トシゾウ伯父様、こちらにいらっしゃったのですね!」
純白のドレスから透き通るような水色のドレスへと着替えたアンジュが、歳三と凛の元へと駆け寄って来た。
「アンジュお嬢様、ドレス着替えられたのですね?」
「ええ。紹介するわ、リン。こちらはトシゾウ伯父様、わたくしがこの世で一番尊敬する人よ。伯父様、こちらはわたくしの命の恩人の、リンさんよ。」
「凛です、初めまして。」
凛がそう言って歳三に握手をしようとすると、彼の顔が強張っていることに気づいた。
「伯父様、どうかなさったの?」
「いや、何でもない。少し気分が悪くなったから、部屋で休んでくる。」

歳三は凛に背を向けると、そのまま二階へと上がった。

line

(あれは、千尋が産んだ俺の子だ。胸元のブローチが何よりもの証拠だ。)

部屋に戻った歳三は、首に提げている指輪を握り締めると、溜息を吐いた。
さっき会った少女が自分の子だとしたら、今居る“リン”と名乗る者は誰なのだろうか。
「トシゾウ様、お水をお持ちいたしました。」
「有難う。トーマス、少し頼みたいことがある。」
「はい、何なりとお申し付けくださいませ。」
「アンジュの命の恩人の事を、少し調べて欲しい。」
「かしこまりました。」
トーマスがそう言って歳三の部屋から出ると、トムが彼の元に駆け寄って来た。
「どうなさいましたか、リン坊ちゃま?」
「お父様は、まだお部屋に居るの?」
「ええ。」
「お父様、入っても宜しいですか?」
「凛か、どうしたんだ?」
「お父様の事が心配で、様子を見に来たんです。」
「済まないな、お前に心配させちまって。もう戻ろうか。」
「はい。」
自分と手を繋いでいる少年は、本当に自分の子供なのか―そんな疑念が、歳三の中で生まれ始めていた。
「パーティー、楽しんでいるかしら?」
「はい。」
「そのブローチ、チヒロ姉様のお母様のものね。」
「僕の母を、知っているのですか?」
「ええ。あなたのお母様とは昔、よく遊んだのよ。」

エミリーはそう言うと、凛の手を握った。

「これから、娘と仲良くしてちょうだいね。」
「はい。」

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最終更新日  2015.03.06 13:47:32
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「アンジュ、遅かったじゃないの!」
「ごめんなさい、お母様。お友達の支度を手伝っていたら、遅くなってしまったの。」
アンジュはそう言って母に詫びると、彼女に凛を紹介した。
「紹介しますわ、わたくしの命の恩人の、リンさんです。」
「まぁ、あなたが娘の命を助けてくださった方なのね?」
「本日は誕生パーティーに招いて頂き、有難うございます。」
「アンジュの母の、エミリーです。今夜のパーティー、楽しんでくださいね。」
凛がアンジュと共に大広間を歩いていると、招待客達が自分に好奇の視線を送っていることに気づいた。
「どうかなさったの?」
「いいえ。ただ、周りが僕たちの方を見ているような気がして・・」
「あなたがとても綺麗だから、何処の家のお嬢様なのか知りたがっているのよ。今、飲み物を持ってくるわね。」
アンジュは凛の元を離れ、飲み物を取りに行った。
「アンジュ姉様、お誕生日おめでとうございます。」
「あらトム、その燕尾服、似合っているじゃない。」
「お父様が、社交界デビューの日の為に誂えてくださったものなんです。アンジュ姉様も、そのドレスよく似合っていますよ。」
「有難う。お友達を待たせているから、後でお話ししましょうね。」
「ええ。」
トムはそう言うと、わざとアンジュのドレスにワインを零した。
「ごめんなさい姉様、ドレスを台無しにしてしまいました!」
「このままだと皆さんの前には出られないから、着替えて来るわね。」
「はい。」

line

(アンジュ様、遅いなぁ。)

会場の隅の方でアンジュを待っていた凛は、溜息を吐きながら彼女が戻って来るのを待っていた。

その時、一人の青年が凛の前に現れた。

「素敵なお嬢さん、わたしと踊っていただけませんか?」
「え、僕?」
「そうですよ、美しいお嬢さん。」
生まれて初めて男にナンパされ、凛は戸惑っていた。
「申し訳ありませんが、ダンスは・・」
「大丈夫です、わたしがリード致します。」
凛は男に手首を無理矢理掴まれそうになり、暴れた弾みで男のタキシードにワインを零してしまった。
「何をするんだ!」
「も、申し訳ありません・・」
「謝って済むと思うのか、弁償しろ!」
先ほどまで凛に甘い言葉をかけていた青年は、人が変わったかのように彼を罵倒した。
「どうした、何の騒ぎだ?」
「土方様、この女がわたしのタキシードを汚してしまって・・」
「わざとじゃねぇようだし、許してやれ。」
「はい、ではわたしはこれで失礼します。」
青年から自分を救ってくれた男の顔を見た凛は、彼が自分と同じ色の瞳をしていることに気づいた。
「お前、あの時の・・」
「わたしの事を、知っているのですか?」
「いや、ただの人違いだった。」

男が凛に背を向けようとした時、楽団が音楽を奏で始めた。

「あの、もしよろしければわたくしと踊っていただけませんか?」
「喜んで。」

男の手を握った凛は、金属の冷たい感触がしたことに気づいた。

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最終更新日  2015.03.06 13:45:30
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2015.03.05

アンジュは長い金髪を結い上げ、純白のドレスを纏っていた。

「この方はわたくしの命の恩人よ、お通しして。」
「はい・・」
門番の男はじろりと凛を見た後、渋々と正門を開けた。
「お誕生日おめでとうございます、アンジュ様。あの、これをあなたに渡そうと思いまして・・」
凛から綺麗に包装された箱を受け取ったアンジュが箱の蓋を開けると、そこには美しい刺繍が施されたレースのハンカチが入っていた。
「これ、あなたが?」
「ええ。本当は今あなたがしているようなアクセサリー類を買おうと思ったのですが、お金がなくて・・気に入っていただけましたか?」
「ええ、とても気に入ったわ!」
「では、僕はこれで失礼します。」
凛がそう言ってアンジュに背を向けようとしたとき、アンジュが彼の手を掴んだ。
「待って、折角来たのにすぐに帰ることないじゃない。わたくしと一緒に来て!」
「え?」

有無を言わさず凛がアンジュに連れてこられたのは、彼女専用の化粧室だった。

line

「お嬢様、そちらの方は?」
「アンリ、前にも話したでしょう。この方は、リンさん。わたくしの命の恩人よ。」
「あらまぁ、可愛い子じゃないの!」
アンジュの専属美容師・アンリは、化粧室に入って来た美少年を見て嬉しそうに笑った。
「ねぇアンリ、この子を綺麗にして頂戴!」
「僕、もう失礼します・・僕なんかがお嬢様のパーティーに出たら、場違いですし・・」
「大丈夫よ坊や、あたしがあなたを美しいレディーに変身させてあげるわ!」
「本当に、いいですから!」
凛はそう言ってアンリから逃げようとしたが、彼は凛の両肩を掴んで無理矢理鏡台の前に座らせた。
「綺麗な髪ね。いつから伸ばしているの?」
アンリは腰下まで伸びた凛の髪を櫛で優しく梳いた。
「余りよく覚えていません。」
「こんなに綺麗な黒髪、今まで一度も見たことがないわ。美容師としての腕が鳴るわねぇ!」
一時間もアンリとアンジュによってヘアメイクを施された凛は、鏡の前に立つ自分の姿が信じられなかった。
そこには、瞳と同じ色のドレスを着た深窓の令嬢が映っていた。
「これ、本当に僕ですか?」
「ふふ、どう? シンデレラになったような気分でしょう?」
「ええ。」
「わたくしのアクセサリーを貸してあげるから、好きな物をお選びなさいな。」
「アクセサリーなら、持っています。」
凛はそう言うと、バッグの中から宝石箱を取り出した。
「それは?」
「死んだお母さんの形見が、この中に入っているんです。」
宝石箱の蓋を開けた凛は、スターサファイアのブローチを取り出し、それを胸につけた。
「ドレスによく似合っているわ。」
「それじゃぁ、わたくしと一緒にパーティーを楽しみましょう!」
主役の不在で、パーティー会場であるカイゼル公爵家の大広間に集まった貴族達は、アンジュに何かあったのではないかと噂話を始めていた。
「まったく、アンジュったら一体どこに行ってしまったのかしら?」
「エミリー、あいつの気紛れは今日から始まったことじゃないだろう? そんなに神経質になるなよ。」
「あなたはいつもアンジュに甘いのねぇ。」

エミリーがそう言って溜息を吐いていると、階段からアンジュが一人の少女と腕を組みながら降りてきた。

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最終更新日  2015.03.05 14:27:13
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2015.03.04

「えぇ、貴族のお嬢様の誕生パーティーに誘われた?」
「はい。」
「そのお嬢様って、お前が颯爽と車に轢(ひ)かれそうになったのを助けたあの娘か?」
そう言って凛の言葉に反応したのは、猛獣使いのディートハルトだった。
「ディートハルトさん、あの人の事を知っているのですか?」
「あのお嬢様は、カイゼル公爵家の御令嬢のアンジュ様だ。」
「カイゼル家って、あのカイゼル家のお嬢様なのですか?」
「何だお前、知らなかったのか?」
「まぁ、庶民の俺達にとって、お貴族様の顔なんて知らないのは当たり前だよな!」
フレッドはそう言うと、フレンチフライを口の中に放り込んだ。
「それでリン、お嬢様へのプレゼントはどうするつもりなんだ?」
「プレゼント・・考えていなかったなぁ。」
凛は溜息を吐くと、コーヒーを一口飲んだ。
「貴族のお嬢様へのプレゼントは、アクセサリーかなぁ。でも、俺らの稼ぎじゃぁ一生買えない。」
「そうだなぁ。」
「お金がなくても、手作りでお嬢様が喜ぶようなものを作ろうかな。綺麗な刺繍を施したハンカチとか。」
「それはいいかもしれないな。でもお前、裁縫できるのか?」
「前に居た孤児院の先生から、裁縫教えて貰ったから出来ます。」
「そうか。」
アンジュの誕生日プレゼントに贈る刺繍入りのハンカチを凛が完成させたのは、誕生パーティーの一日前だった。
「どう、おかしくない?」
「こんなに綺麗なハンカチ、今まで見たことがねぇや!」
「これならきっと貴族のお嬢様も喜んでくれるだろう。」

アダムがそう言って凛の方を見ると、彼は針と糸を持ったまま寝ていた。

line

「アンジュお嬢様、お誕生日おめでとうございます。」
「お誕生日おめでとうございます。」
「有難う。」
この日、十六歳の誕生日を迎えたアンジュは、今夜のパーティーに着るドレスを部屋で選んでいると、誰かがドアをノックした。
「はい、どうぞ。」
「アンジュ姉様、お誕生日おめでとうございます。これ、僕が選んだ物ですけれど・・」
「まぁ、有難う。素敵なピアスだわ。」
トムからダイアモンドのピアスを受け取ったアンジュは、鏡の前でそれをつけた。
「どう、似合っているかしら?」
「ええ。」
「あなたももうすぐ、社交界デビューする日を迎えるわね。」
アンジュはそう言うと、トムに優しく微笑んだ。
彼は、今夜のパーティーで歳三の息子として貴族達に正式にお披露目されることになっている。
「何だか緊張してしまって、朝から食事がのどを通りません。」
「大丈夫よ、わたしがついているわ。」
「アンジュ姉様・・」

トムはアンジュの肩越しで、薄笑いを浮かべた。

その日の夜、凛は緊張しながらカイゼル公爵家の前に立った。
彼が着ているのは、カイルが貸してくれたよそ行きのフロックコートだった。

「すいません・・」
「何だ、お前は? 使用人専用の入り口ならあっちだ!」

門番にそう邪険にされた凛が肩を落としながら帰ろうとしたとき、アンジュが邸の中から出てきた。

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最終更新日  2015.03.04 12:28:50
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